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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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レアンドロ・トロサールと三笘薫…今季プレミアリーグで開花したブライトンの新旧エースの現在地。

アーセナルに移籍した元エースは、すぐにアルテタ戦術にフィットし、プレミアリーグ9試合1ゴール5アシスト。左サイドを主戦場とする新エースは、ストライカーが去ったチームで覚醒し、ワールドカップ後のプレミアリーグ10試合で5ゴール2アシストという数字を残しています。

レアンドロ・トロサールと三笘薫。プレミアリーグ27節のアウェイゲームを戦ったブライトンの新旧エースは、それぞれの持ち味を活かす素晴らしいパフォーマンスを披露しました。フラムとのロンドンダービーに先発したトロサールは、21分のCKでガブリエウの先制ヘッダーをお膳立てすると、27分にはマルティネッリの頭にピタリと合わせる完璧なクロスを決めました。

さらに45分、マルティネッリのパスを受けて、中央に送った鋭いクロスがウーデゴーアの足元へ。冷静にシュートコースを見極めたプレーメイカーが左隅に決め、プレミアリーグ史上初となる「アウェイ戦の前半だけで3アシスト」という快挙を達成しました。

選手同士の口論をきっかけに、ロベルト・ゼ・デルビ監督との関係が険悪になってしまったブライトンの元エースは、最高の居場所を獲得したのではないでしょうか。左サイドもセンターもこなすユーティリティーは、マルティネッリとの連携に活かされています。

トロサールの強みであるパス、クロス、ボールキープの確実性は、若いチームに不足していた要素でした。エドゥSDとタッグを組んで以来、9人のプレミアリーグ経験者を引き入れてきたアルテタ監督は、ムドリク獲得失敗のリカバーとして最適なタレントを選んだといい切っていいでしょう。

一方、リーズの本拠地エランド・ロードに乗り込んだ三笘薫も、攻守にわたって圧巻のパフォーマンスでした。32分の先制ゴールは、パスカル・グロスのクロスをヘッドで折り返した三笘のアシスト。フリーだったマック・アリスターは、空いていた左隅に頭で押し込むだけでした。1-1になった後、61分の勝ち越しゴールも、左サイドからの三笘の突破がトリガーでした。

縦に勝負してくるとわかっていたエイリングは3メートル走で敗れ、ニアにグラウンダー。ウーバーのクリアがGKメリエに当たり、こぼれ球に先着したジャック・ハリソンがゴールに蹴り込んでしまいました。2-2で終わったゲームは、三笘のラストパスからフリーのチャンスをつかんだマック・アリスターやウェルベックが決めなければならない一戦でした。

90分あたりのドリブル成功数2.6回は、サン・マクシマン、アダマ・トラオレに次ぐリーグ3位。これまでは突破力を称えられてきた三笘は、最近になってパスの精度も注目され始めています。「WhoScored」によると、三笘のパス成功率は84.7%。リスクを承知で攻めるシーンが多いウインガーのなかで、この数字はリーグ5位です。

日本代表より高いのは、グリーリッシュ、マフレズ、フォーデンのマン・シティトリオとサンチョのみ。セーフティーな状況でまわすシーンが少ないブライトンにいながらの高精度は、リスペクトされるべきでしょう。

ひと足先にビッグクラブでチャレンジしているトロサールは、プレミアリーグ制覇に向かっています。繰り上げ当選からエース、そしてプレミアリーグ屈指のウインガーと評価を高めている三笘も、タイトルをめざせるクラブにステップアップするのでしょうか。

「ペップのチームに足りないものを持っている」と評する「マンチェスター・イブニングニュース」が、夏の補強の有力候補として「筑波大学でドリブルを研究したウインガー」の名前を挙げています。

ソン・フンミン、ラシュフォード、ルイス・ディアス、ムドリク、マルティネッリと、左サイドにワールドクラスがいるチームが多いなかで、「タイプが違うグリーリッシュとの併用」というプランを聞くとテンションが上がります。プレミアリーグの初年度を最後まで戦い抜いてからのお話ですが…。明日のクリスタル・パレス戦も楽しみですね。


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