2023.04.15 選手トピックス
ガブリエウ・ジェズスとスターリング。最強クラブに背を向け、最高の居場所を求めたスターの明暗。
2022年7月4日、アーセナル入団が発表されたストライカーは移籍金4500万ポンド。その10日後、チェルシーに移籍すると報じられたスピードスターは4750万ポンドです。出場機会を増やすべく、マンチェスターからロンドンに居場所を変えた2人は、明暗分かれるシーズンを過ごしています。
26歳のガブリエウ・ジェズスと、28歳になったラヒム・スターリング。当時はテクニカル・ディレクターだったエドゥに口説かれ、マン・シティ時代にトレーニングのパートナーだったミケル・アルテタとの再会を望んだジェズスは、ハイジャックを目論んだチェルシーからのオファーを即座に断ったと伝えられています。
セルヒオ・アグエロが去った後、エースになると目されていたストライカーは、2021-22シーズンの前半戦の多くを右ウイングで過ごしています。11月以降はセンター起用が増えたものの、度重なるベンチスタートにストレスを溜めていたのでしょう。主役になりたかったブラジル代表に、ハーランドを獲得したチームに残るという選択肢はありませんでした。
アルテタ監督の下で、センターフォワードとして開幕戦を迎えたジェズスは、何年も前からこのチームでプレイしていたかのような自在なポジショニングでグーナーを魅了しました。エミレーツでの初戦となった2節のレスター戦で2ゴールをゲット。9節のノースロンドンダービーまでで5ゴール3アシストという数字を残し、チームのロケットスタートの立役者となりました。
ワールドカップカタール大会で膝を負傷し、4ヵ月のリタイアを余儀なくされながらも、復帰後も4戦3発とゴールセンスを発揮し、プレミアリーグ18試合8ゴール6アシスト。プレーエリアが広いストライカーは、マルティネッリとサカを動かす術を心得ており、プレスや守備も高評価です。プレミアリーグ首位チームの絶対的エースという居場所に不満はないでしょう。
一方のスターリングも、悪くないスタートでした。開幕から3試合はノーゴールでしたが、レスター戦とサウサンプトン戦で連発し、5戦3ゴール1アシスト。好調だったフォワードがつまずくきっかけは、トーマス・トゥヘル監督の解任でした。
9節のクリスタル・パレス戦から指揮を執ったグレアム・ポッター監督の試行錯誤に巻き込まれ、ワールドカップの前だけで5つのポジションで起用されています。年明けからは、ハムストリングと膝の負傷で7試合を欠場。前年のプレミアリーグで13ゴールをゲットしたイングランド代表は、21試合4ゴール2アシストという彼らしくないスタッツに留まっています。
国内では不振ながら、チャンピオンズリーグではドルトムント戦で2試合トータルイーブンに持ち込むゴールを決めるなど、8戦3発1アシスト。指揮官の信頼さえ得られれば、左サイドからのカットインでゴールを量産できるはずです。
しかし現在は、クラブの大量補強によって常時出場が難しくなっています。ムドリク、カイ・ハヴェルツ、ジョアン・フェリックス、オーバメヤン、マドゥエケ、プリシッチ、ツィエク、メイソン・マウント、コナー・ギャラガー。フランク・ランパードの下でベンチスタートが増えれば、3月に流れた退団の噂が現実になる可能性があります。
最強チームからロンドンの舞い降りた2人のスターは、明暗分かれる1年めとなりましたが、ジェズスはいい移籍で、スターリングは悪い移籍といった単純な図式では語れません。スターリングがトゥヘル監督とともに、プレミアリーグとチャンピオンズリーグで優勝を争えるポジションにいれば、テン・ハフの下で復活したラシュフォードのような評価を得られたかもしれません。
今、いえるのは、移籍は多分にギャンブルであるということ。そしてそのギャンブルは、簡単に決着がつくものではないということです。監督の賞味期限がすぐに来るようになった昨今は、誰といつまで組むかで選手の運命は変わります。次期監督次第で、来季はスターリングにとって充実の1年になるかもしれません。
後半からのスタートが増えたとしても、得意とはいえないウイングバックを任されたとしても、次につながるプレイを見せていただければと思います。そしてジェズスはぜひ、グーナーに語り継がれるような最高のフィニッシュを!
26歳のガブリエウ・ジェズスと、28歳になったラヒム・スターリング。当時はテクニカル・ディレクターだったエドゥに口説かれ、マン・シティ時代にトレーニングのパートナーだったミケル・アルテタとの再会を望んだジェズスは、ハイジャックを目論んだチェルシーからのオファーを即座に断ったと伝えられています。
セルヒオ・アグエロが去った後、エースになると目されていたストライカーは、2021-22シーズンの前半戦の多くを右ウイングで過ごしています。11月以降はセンター起用が増えたものの、度重なるベンチスタートにストレスを溜めていたのでしょう。主役になりたかったブラジル代表に、ハーランドを獲得したチームに残るという選択肢はありませんでした。
アルテタ監督の下で、センターフォワードとして開幕戦を迎えたジェズスは、何年も前からこのチームでプレイしていたかのような自在なポジショニングでグーナーを魅了しました。エミレーツでの初戦となった2節のレスター戦で2ゴールをゲット。9節のノースロンドンダービーまでで5ゴール3アシストという数字を残し、チームのロケットスタートの立役者となりました。
ワールドカップカタール大会で膝を負傷し、4ヵ月のリタイアを余儀なくされながらも、復帰後も4戦3発とゴールセンスを発揮し、プレミアリーグ18試合8ゴール6アシスト。プレーエリアが広いストライカーは、マルティネッリとサカを動かす術を心得ており、プレスや守備も高評価です。プレミアリーグ首位チームの絶対的エースという居場所に不満はないでしょう。
一方のスターリングも、悪くないスタートでした。開幕から3試合はノーゴールでしたが、レスター戦とサウサンプトン戦で連発し、5戦3ゴール1アシスト。好調だったフォワードがつまずくきっかけは、トーマス・トゥヘル監督の解任でした。
9節のクリスタル・パレス戦から指揮を執ったグレアム・ポッター監督の試行錯誤に巻き込まれ、ワールドカップの前だけで5つのポジションで起用されています。年明けからは、ハムストリングと膝の負傷で7試合を欠場。前年のプレミアリーグで13ゴールをゲットしたイングランド代表は、21試合4ゴール2アシストという彼らしくないスタッツに留まっています。
国内では不振ながら、チャンピオンズリーグではドルトムント戦で2試合トータルイーブンに持ち込むゴールを決めるなど、8戦3発1アシスト。指揮官の信頼さえ得られれば、左サイドからのカットインでゴールを量産できるはずです。
しかし現在は、クラブの大量補強によって常時出場が難しくなっています。ムドリク、カイ・ハヴェルツ、ジョアン・フェリックス、オーバメヤン、マドゥエケ、プリシッチ、ツィエク、メイソン・マウント、コナー・ギャラガー。フランク・ランパードの下でベンチスタートが増えれば、3月に流れた退団の噂が現実になる可能性があります。
最強チームからロンドンの舞い降りた2人のスターは、明暗分かれる1年めとなりましたが、ジェズスはいい移籍で、スターリングは悪い移籍といった単純な図式では語れません。スターリングがトゥヘル監督とともに、プレミアリーグとチャンピオンズリーグで優勝を争えるポジションにいれば、テン・ハフの下で復活したラシュフォードのような評価を得られたかもしれません。
今、いえるのは、移籍は多分にギャンブルであるということ。そしてそのギャンブルは、簡単に決着がつくものではないということです。監督の賞味期限がすぐに来るようになった昨今は、誰といつまで組むかで選手の運命は変わります。次期監督次第で、来季はスターリングにとって充実の1年になるかもしれません。
後半からのスタートが増えたとしても、得意とはいえないウイングバックを任されたとしても、次につながるプレイを見せていただければと思います。そしてジェズスはぜひ、グーナーに語り継がれるような最高のフィニッシュを!
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