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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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34歳ニコラ・アネルカ、WBA移籍でプレミアリーグ復帰。来季もトップ7いじめなるか!?

昨季のプレミアリーグで、予想外(失礼)の快進撃を見せたウエスト・ブロムウィッチ・アルビオン。リヴァプールに対してホーム3-0、アウェイ2-0とクリーンシートのおまけつきでダブルを達成。チェルシーもホームで退け、サー・アレックス・ファーガソン最後のゲームとなったマンチェスター・ユナイテッドとのアウェイ戦では、オールド・トラフォードのサポーターをたじろがせる5発のゴールで名将の美しい勇退ショーにたっぷり水を差し、悠々と引き上げたのでした。

一時は4位まで順位を上げ、開幕間もない時期とはいえ「あわやチャンピオンズリーグ出場権」まで上がったWBA。昨季の総得点53は、エヴァートンとわずか2点差。その3分の1をたたき出したのがチェルシーからレンタルでやってきたベルギー人、ロメロ・ルカクだったわけですが、さあ、困りました。ルカクはチェルシーに戻る見込み。彼を除くとトップスコアラーは8得点のシェーン・ロングです。強豪に臆せず攻め続け、点を奪うことでトップ10に入ったチームが、大黒柱を失ったままで昨季以上の戦果を挙げるなど、望むべくもありません。

そこに登場したのがこの男。34歳、ニコラ・アネルカ。過去、6ヵ国10クラブを渡り歩き、世界が彼に費やした移籍金の合計は140億円と、クリスティアーノ・ロナウドに次ぐレコードを残しています。チェルシーで活躍した後、上海に渡ったときは、引退の場を極東のクラブと決めたのかと思いましたが、トラブルもあって昨冬にユヴェントスへレンタル移籍。しかし、ここではほとんど出番がなく、試合に出られる環境を求めて、来季はWBAの一員として戦うことになった次第です。契約は完全移籍で1年だそうですが、活躍次第で契約延長もできると伝えられています。

アーセナルにいた若い頃は、テクニカルなストライカーというプレースタイルでしたが、チェルシーでドログバと競演したあたりからは、シャドーストライカーもしくはウイングとして「ストライカーに点を獲らせる」役割でセンスを発揮してきました。となると、WBAとしてはもう1枚、FW獲得が必要になるかもしれませんが、彼のパスセンスがチームの攻撃に幅をもたらすことは間違いないでしょう。ギグスを筆頭に、サネッティ、リオ・ファーディナンド、プジョルなど、がんばっている先輩はまだまだいます。ベテランの活躍は、チームを元気づけ、プレミアリーグ全体を活性化します。アネルカにはぜひ、存分に暴れていただき、WBAの上位いじめの先頭に立っていただければ思います。あ、オールド・トラフォードではやめてくださいね。5月に5点も獲ったから、もういいですよね!(写真著作者/Amarhgil)

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