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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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復帰の目処は立たず…ヤヤ・トゥレ、サコ、シュヴァインシュタイガーの状況はますます微妙!

ひと昔前のサッカー選手は、たった1年でこれほどまでに激しく居場所が変わってしまうことは、ほとんどありませんでした。運動量が落ちたといわれながらも、プレミアリーグ32試合6ゴールとチームの中心として活躍していたヤヤ・トゥレ。リヴァプールでプレミアリーグ22試合1ゴール、ドーピング疑惑がなければユーロ2016のファイナルのピッチに立っていたかもしれないママドゥ・サコ。2ヵ月前までドイツ代表のキャプテンだったバスティアン・シュヴァインシュタイガー。事情はそれぞれ違えど、昨年の夏には主力と目されていた選手たちが、復帰の目処が立たずに苦しんでいます。

代理人ディミトリ・セルク氏の度重なる挑発的な発言に、「謝罪がなければヤヤ・トゥレは使わない」とペップ・グアルディオラ監督が宣言したのは1週間ほど前でした。これに対して、セルク氏は謝るどころかさらにペップを非難し、話が落ち着く兆しはありません。セルクVSペップを執拗に追いかけている「ザ・サン」は、昨週末にセルク氏の最新悪態集をリリースしました。マンチェスター・シティのシェイク・マンスールオーナーとハルドゥーン・アル・ムバラクチェアマンは「ヤヤは家族だ」といわなければならないと主張しながら、ペップについては「he is a good coach but his personality is s***.(いいコーチだが、人間的には×××だ)」。タブロイド紙でも載せられないような言葉で、スペイン人監督を酷評しています。一方で、「ザ・サン」はヤヤの父親であるモリ・トゥレ氏のコメントも紹介。息子の状況を案じたモリ氏は、ペップに謝りたいといっているようです。

「ヤヤが心配だ。われわれはグアルディオラが目を覚ましてくれることを願っている。 彼はボスだ。私は許しを請いたい。息子に仕事をさせてあげてほしい」「 ヤヤはクラブをとても愛している。チームにとっていい選手だと思う。彼の立場で語ることはできないが、彼はチームに残ると思う。インテリジェンスがあるので、いずれいい選択をするだろうけど」

これだけメディアを騒がせてしまった後となると、ヤヤがペップと直接話して…という解決はもはや難しそうです。本人がセルク氏を諌めて落としどころを決めなければ、この先のプレミアリーグ出場がゼロに終わることも覚悟しなければならないでしょう。高額なサラリーを相当落とさなければ1月の移籍は難易度が高く、プレイ機会がないまま夏を迎えれば、欧州を離れるというチョイスしかなくなるかもしれません。「選手の幸せを考えてあげてください」とセルク氏にいうよりほかはありませんが、レジェンドといわれるべき選手がこのままプレミアリーグを去ることだけは、何としても回避していただければと思います。

「彼は飛行機の出発時間に間に合わず、治療のセッションを逃したうえに食事にも遅れてきた。 われわれのルールをリスペクトしなければならない」。クロップ監督の怒りを買い、夏のキャンプから追放されたママドゥ・サコも、復帰がいつになるかわからない状況です。ストレスが溜まっていたのだと思われますが、つい先日、サコは監督の発言を咎めるようなメッセージを外に向かって発信してしまいました。記者会見でこれについて聞かれたクロップ監督は、明快な言葉を避けつつも、何らかの対応をしなければならないと語っています。

「負傷が完治して試合に出られる状態になってから、3週間経つのに試合に出してもらえない。自分をずっとサポートし続けてくれている人たちには、正しい状況をお伝えしたい。僕は『リヴァプール国』に満足しており、試合に出られる日が来ることを祈っている。今の状況については納得しているが、嘘は受け入れられない。ファンは真相を知る権利があるからね。サポートしてくれていることを感謝しています。おやすみなさい。You’ll never walk alone!」(ママドゥ・サコ)
「今朝、私が知るべきことがあったと誰かに聞いた。でも、それについて話すのは(ハル・シティに勝利したばかりの)今ではないだろう。… 前向きなことではないとはいえる。適切なタイミングで対処しようと思っている。それがいつなのかはわからない。クリスマスではないだろうけど」(ユルゲン・クロップ)

サコがいいたかったのは、「監督はまだ調整中だといっているが、自分は出られる状態だ」「リザーブチームでもいいから出してくれ」ということなのですが、それを表現するのはインターネットではなくメルウッドの練習場でしょう。デヤン・ロブレン、クラヴァン、マティプにジョー・ゴメスが加わるリヴァプールの最終ラインは、ただでさえポジション争いが激化しており、サコに復帰を急がせる理由はありません。ここは焦る気持ちを抑えて、自らの必要性をプレイでアピールしていただければと思います。

最後のひとりは、未だ起用される兆しがないシュヴァインシュタイガーですが、こちらの発信源は代表の同僚だったポドルスキです。ドイツメディア「ビルド」は、元アーセナルのアタッカーが「今の扱いが正しいとは思えない」「シュバインシュタイガーと一緒にアメリカでプレイすることになるかもしれない」と語ったと報じました。イギリスの「インディペンデント」によると、バスティは残り18ヵ月のサラリー総額1380万ポンド(約18億2000万円)を払ってもらえれば契約解除に応じるといっているそうですが、マンチェスター・ユナイテッドは移籍金より多額の支払いにイエスというでしょうか。ポルディのコメントはリップサービスだと思われますが、こちらもヤヤと同様、今シーズンいっぱいはクラブに留まり、夏に新天地を求めることになるのではないでしょうか。

シュヴァインシュタイガーはともかく、黙っていればよかったサコと代理人を野放しにしているヤヤは、自ら話を深刻にしています。ファンとしては、選手がゲームから外されるときは、「他に素晴らしい選手がいるから」であってほしいのですが、うーん、この状況は厳しいですね。とにかく非を詫びて、プレイでアピールしていただければと切に願います。

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“復帰の目処は立たず…ヤヤ・トゥレ、サコ、シュヴァインシュタイガーの状況はますます微妙!” への4件のフィードバック

  1. nyonsuke より:

    更新お疲れ様です。

    お調子者のサコーは皆の愛されキャラでしたが、ちょっと調子に乗りすぎてしまいましたね(´Д` )
    昨季、怪我明けに起用が減り代理人やネット通じて不満を漏らしたシュクルテルは結局コロにポジションを奪われ退団してしまいました。
    サコーもクロップ監督のやり方はもうわかっているはずです。
    ペップほど厳格ではないと思いますが、兄貴肌クロップは話ならいつでも聞く、正面きってぶつかって来いって感じだと思います。
    マティプ、クラヴァンが活躍し、ロヴレンが安定しだした今季、出遅れたサコーには難しい状況ですが、ネットで不満をいっても何もなりません。
    メルウッドで、プレーで巻き返してほしいです。
    であれば、昨季のコロのようにサコーがいてくれて良かったとなる時が必ずくると思います。

  2. K より:

    サコに関して言えば他に良い選手が居るから戦力外で、週給7.5万£と下位クラブでも手が届くので買い手もついてた選手です

    人柄は好きですが、中盤のハイプレスを支える2CBの高いDFライン戦術への適性が低く、ルーカスにも劣る5番手以下
    出場機会の見込みがないのでレンタルの監督方針をサコ自身が拒否したのに発言の意味が分かりません
    U23のプレミア2は若手の成長を促す場なので足元の技術が悪くないイロリが優先。序列を理解して欲しいですね

    マティプがアフリカネーションズを拒否して残りますし、怪我で得意のパスが腐ってたヘンドとは違い、能力の適性がないので冬にもサヨナラです
    ボール奪取力など対人守備は強い選手なので3CBのチームで輝いて欲しいですね

  3. Macki より:

    更新ご苦労様です。
    ヤヤとサコの2人はやってしまった感がありますね。ヤヤに至っては代理人が未だヒートアップ。
    サコは投稿内容削除しましたが、これまた非常にバツが悪いです。そんな中シュバイニーは極めて大人の対応ですね。アメリカでもう一働きするのでしょうかね。サコの意見については、すでにコメントされているね方々と同意です。今にレッズでは立場が一層厳しくなりましたね。

  4. makoto より:

    nyonsukeさん>
    ピュアな人で、悪気はないのだと思いますが、しゃべりすぎましたね。FAカップもある後半戦に向けてアピールしてほしいです。昨季のフラミニなど、頑張っていればチャンスが巡ってくる例はいくらでもありますので。

    Kさん>
    戦力外だから、なのですか?だとすれば、クロップさんのコメントはいつもの彼らしくなく、違和感があります。クロップさんは「調整が必要」とメディアにいっています。夏にサコのレンタルについて聞かれたときはコメントしないといっていたので、戦力外なのに調整中とごまかしたりはしないのではないかと思ってました。もし戦力外でトップでもU23でも出場機会がないのに、調整中などの外に向かっていわれたら、サコが不満を溜めるのは(正しいかどうかではなく)わかります。

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