イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

ルカク4発、ガブリエウ・ジェズスは決勝ゴール!新旧ストライカーの最新ゴールレポート!

ジエゴ・コスタVSアレクシス・サンチェスの「得点王対決」こそ双方ゴールはなかったものの、プレミアリーグ24節は、ストライカーの活躍が目立つ週末でした。レスター戦で、バレンシアのグラウンダーをボレーで仕留めたズラタン・イブラヒモヴィッチは、公式戦20発&プレミアリーグ15発に到達。35歳125日は、シーズン15ゴールを決めた選手では最高齢記録だそうです。「目標はあるけど、いわないよ。まだ達成していない。チームメイトのサポートがあり、ベストを尽くしている。ここまで20ゴール、7アシストなら目標達成は充分可能だね」とご本人は語っており、さらなる量産が期待できそうです。

チェルシーが独走の順位テーブルに対して、得点王レースのほうは白熱しており、ズラタン、アレクシス・サンチェス、ジエゴ・コスタが15発で並んだわけですが、これに迫ったのはハリー・ケインとジャーメイン・デフォー、一気に抜き去ったのはロメウ・ルカクです。ミドルズブラ戦で、ソン・フンミンの完璧なクロスをヘッドで打ち上げてしまったハリー・ケインは、58分に決勝PKをゲット。チームを2位に押し上げるゴールで、今季プレミアリーグ14ゴール。毎度のスロースターターぶりを発揮し、10月まで2ゴールと出遅れたものの、11月以降は14試合12ゴールとエースの名にふさわしい固め獲りを見せています。彼の周囲で動くソン・フンミンやエリクセン、デル・アリが積極的にシュートを打っているため、マークがずれたりスペースが空くシーンが多いのも追い風です。サポートの充実ぶりで選ぶなら、ジエゴ・コスタとハリー・ケインが得点王争いの本命でしょう。

ジャーメイン・デフォーは、2ゴールを上乗せしてトータル14ゴール。最下位サンダーランドの24ゴールは、ミドルズブラ、ハル・シティに次ぐ下から3番め。このチームでこれだけの数字を残しているデフォーのペースは驚異的です。0-4で圧勝したクリスタル・パレス戦では、43分のエンドングの一撃で気落ちしたチームを、どん底に引きずりおろすゴールを立て続けに叩き込んでいます。ヤヌザイのラストパスに左足を振り抜いた1点め、右に流れて縦パスを受け、切り返しからニアに蹴り込んだ2点めとも、ムダな動きがありませんでした。チャンスでミスをしないストライカーが最も優秀だとすれば、デフォーはプレミアリーグでTOP3に入るのではないでしょうか。サンダーランドの残留は、彼の両足と頭にかかっているといっても過言ではありません。

圧巻は、ロメウ・ルカクです。6-3でボーンマスを粉砕したゲームで、エヴァートンの大黒柱は何と4発。開始1分に、シュナイデルランやマッカーシーとの軽快なパス交換から左足を振り抜くと、29分にはバックパスミスをさらって2点め。3-2に迫られた83分には右のコールマンに素晴らしいスルーパスを通して、折り返しをボレーで決めてハットトリック。さらに1分後、ロス・バークリーの縦パスから2人のDFを強引につぶして、勝負を決める4点めを叩き込みました。今季2度めのハットトリック、最後の1発は得点王レースの頂点に躍り出る16ゴールめ。ルックマンとシュナイデルランが加わりサポートが厚くなったチームで、このまま首位を突っ走っても不思議はありません。

新旧ストライカーの「旧」を紹介してまいりましたが、ここからはニューフェイスの登場です。リヴァプール相手に大金星を挙げたハル・シティで、相手の息の根を止める2点めを決めたのは、エヴァートンから移籍したニアッセ。マティプのチェックを逃れ、自分の動きに気づいていないルーカスの裏に流れた動きはクレバーでした。ラノッキアの縦パス1本でひとり旅となり、ミニョレの股間を抜いてミッション達成。前チームで酷評されたストライカーは、カウンターが多くなる下位チームなら結果を出せるかもしれません。プレミアリーグデビューからたった12分で自己紹介を終えたのは、ナポリからサウサンプトンに加入したガッビアディーニです。左から最終ラインの裏に抜けた動きもさることながら、バーの下に当てて決めたシュートの鋭さが鮮烈でした。イタリア発のストライカーが、チャーリー・オースティンの不在をカバーしてくれれば、セインツはTOP10に復帰できるでしょう。

弾道の美しさでいえば、24節のNo.1はワトフォードの新戦力、ACミランからやってきたニアンでしょう。46分、左からのホレバスのクロスをニアで捉えたヘディングは、右のサイドネットに突き刺さる完璧なコースでした。日曜日にノーゴールで敗れたミランの経営陣は、22歳を手離すという判断が正しかったのか、反芻しているかもしれません。さあ、新しいストライカーのトリを飾っていただくのにふさわしいのは、この人でしょう。11分にこぼれ球をジャンピングボレー、92分にはダヴィド・シルヴァのクロスに飛び込んで決勝ゴールと、チームを窮地から救ったガブリエウ・ジェズスです。気の早いイギリスメディアは、アグエロがサブに落とされるのではないか、などと煽っていますが、私は2人を並べるのがおもしろいと思っています。サイドでも中でもプレイでき、アグエロよりも献身的にプレスに参加するガブリエウ・ジェズスは、横に置いても縦関係でもいい相棒になるのではないでしょうか。一時はプレミアリーグ4位から滑り落ちたマンチェスター・シティは、彼の加入によって、再び常勝街道を突っ走るかもしれません。

アンディ・キャロル、オリヴィエ・ジルーと、語りたいストライカーはまだいるのですが、キリがないので今週はこのへんでお開きとさせてください。次のゴールレポートでは、この2人について語れればと願っています。ウェイン・ルーニーとダニエル・スタリッジ、ぜひ復活を!

おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


コメントを残す