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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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香川真司、フェライニ、エジル、マタ…どう使う?「プレミアリーグのトップ下」論(中篇)

「プレミアリーグのトップ下論」(前篇)より続きます。プレミアリーグで主流となっている1トップのチームでは「トップ下(のような存在)」は何をその役割とし、どんな人材が求められているのか。これについては、マンチェスター・ユナイテッド、チェルシー、マンチェスター・シティ、アーセナルの4チームで、求められる役割が大きく2つに分かれるように思います。「セカンドストライカー=点を獲る」ことを重視しているのがモイーズ監督とモウリーニョ監督。「ゲームを組み立てる=パサーの役割」を求めているのは、ヴェンゲル、ペジェグリーニの両監督です。

マンチェスター・ユナイテッドのここまでの3ゲームでは、ファン・ペルシの下にはウェルベックかルーニーが置かれています。モイーズ監督になっていちばん変わったのは「前線からの激しいチェイシングによってペースを握り、可能な限り前でボールを奪うサッカー」になったこと。自陣中盤でチェックして、縦に素早く展開するファーガソンスタイルをベースにしながらも、さらに前でチェックすることによって、相手の陣形が整わないうちに攻めきってしまおうというサッカーです。ここで求められるのは、トップと一緒に縦に飛び出し、サイドや後ろからのボールを決めるセカンドストライカーの役割と、前線での守備力。おそらく現在、香川真司は、ディフェンス能力を不安視され、トップ下として3番めの評価になってしまっているのではないでしょうか。だとすると、当たりの弱さを覆ってあまりある前線でのプレイのバリエーションや、狭いスペースでの打開力、決定機をモノにする力をアピールしなければならないのですが、さあ、ここにフェライニ登場です。

彼が層の薄いセンターMFとして使われ、クレヴァリーとローテーションしてくれる分にはいいのですが、モイーズ監督はどうするでしょう。ファン・ペルシよりもヘディングとポストプレイに長けた194cmのMFは、前で獲ったボールをしっかり収めてゴールにつなげるスタイルにはうってつけです。加えて、強い一方でやや雑なところもあるその守備力を、後ろよりも前で活かしたほうがいいと判断すれば、トップ下でプレイするチャンスが増えるでしょう。香川真司は、レギュラーポジションを得るためには、ウェルベックやルーニーだけでなくフェライニとも争い、左MFのポジションにまわってもヤングやギグスよりも明確にポテンシャルが高いことを証明し続けなくてはなりません。「モイーズ監督は、守備力のあるセカンドストライカーとしてフェライニを使う」と予測します。

そしてもう1チーム、トップ下に縦への速さとシンプルさ、ストライカーとしての決定力を求めるのはモウリーニョ・チェルシーです。モウリーニョさんは一見こだわりの強い方のようですが、実は融通性の高い人で、インテル監督時代にはウェズリー・スナイデルという稀有なトップ下を最大限活用すべく、FWの下にパサーとしての能力を期待して配置するということをしています。とはいえ本質的には守備重視のカウンターサッカー。長期政権と人材育成までミッションとなる今回のチェルシーでは、なおのこと全員で守って前でボールを奪うショートカウンター主体のチームを徹底的に作っていくでしょう。

そうなると、ドリブルでリズムを作って細かくパスをつなごうとするマタよりも、アザールやシュールレ、デブライネを優先するはずです。もうひとつ、これは少しうがった見方ですが、過去においては就任したチームに子飼いの選手を呼び寄せることも多かった「ハッピー・ワン」は、前任者時代の中心プレイヤーを尊重するより、自分の意に沿わせやすい新しい選手や若い選手を重用する傾向もあると見ています。もしそうであれば、ますます「第1期モウリーニョ政権からつきあいのある大ベテランのテリー、チェフ、ランパードと最近入った若手中心」となり、F.トーレスやマタは肩身の狭い思いをし続けるかもしれません。

ここまでが「トップ下=セカンドストライカー」派の見立てですが、また長くなりました。すみません。さらに次回、ゲームメーカーを活用する2チームについて、考察してみたいと思います。

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