圧巻エリクセン!ワールドカップ出場を決めた素晴らしいハットトリックをリプレイ!
ゴールを決めなければイタリアの後を追うことになるデンマークは、29分にショートコーナーから同点に追いつきます。シストが左サイドを完全に崩してグラウンダーを入れると、クリステンセンのボレーは「何とか触った」という表現がぴったりでした。ところがこのボールが右のポストぎりぎりに転がり、クリスティはクリアしきれません。DFが腿で押し込む格好となった幸運なゴールは、デンマークがどうしてもほしかった貴重なアウェイゴール。1-1となり、今度はアイルランドがゴールを決めなければ敗退です。
しかし32分、勝ち越しゴールを決めたのはデンマークの10番でした。ポウルセンのインターセプトから始まったカウンター。楔に入ったヨルゲンセンが右サイドを走るポウルセンに戻すと、20番は再び中央のヨルゲンセンに預け、ボールは左から上がったエリクセンに渡ります。ここまですべてダイレクトパスでつながった華麗な速攻の仕上げは、クロスバーの下を叩く完璧なボレー。力を入れず、コースだけ気にしながら枠に収めた一撃は、エリクセンらしいフィニッシュでした。1-2で後半に入ると、とどめを刺したのもスパーズのプレーメイカーです。
63分、バイタルエリアでシストからのパスを受けたエリクセンは、ワントラップで迷いなく放った左足のシュートをサイドネットに収めます。何度リプレイを見ても、ここしかない…とため息が漏れる完璧なコントロールショット。プレミアリーグ145試合34ゴール40アシストは、いかにもパサーのスタッツですが、エリクセンのゴールシーンはキックのチョイスもコースも完璧な美しいシュートばかりです。ハットトリック達成となった74分のゴールは、ウォードのクリアミスを見逃さずに走り込んで叩いた容赦ないインステップ。エースの活躍で勝負を決めたデンマークは、終了直前にベントナー男爵が自ら得たPKを蹴り込み、1-5圧勝でロシアへのチケットを手に入れました。
2013年の夏、ガレス・ベイルの移籍金で大量補強を敢行したトッテナムは、直近4シーズンより下のプレミアリーグ6位と振るわず、強化は失敗だったといわれました。それから3年が過ぎ、振り返ってみると、3シーズン連続で35試合以上出場と負傷に強いエリクセンの獲得は大成功。今となっては、ベイルを残留させるよりもこちらのほうがよかったと胸を張っていえるのではないでしょうか。デル・アリ、ハリー・ケインとのトリオはプレミアリーグ屈指の破壊力。昨季は力を発揮できなかったCLでレアル・マドリードに完勝したスパーズは、何としてもタイトルを手にして実りあるシーズンにしたいものです。天才プレーメイカーの素晴らしい3発を観て、週末のノロンドンダービーがより楽しみになってきました。いやー、最高です、エリクセン!(クリスティアン・エリクセン 写真著作者/Chris 0023)
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