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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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イングランド代表でもアーセナルでもバックアッパー…エベレチ・エゼが足りないのは?

「チームにとって、素晴らしいパフォーマンスだった。自分たちが何をしたいのかはわかっていた。相手が多少の難題を突きつけてくることもわかってたけど、うまく封じ込めて自分たちのプレイを展開し、勝利をつかむことができた。プレーできるのは、いつも特別なことだと思っている。自分らしくフットボールを楽しみたい」

ネーションズリーグのチェコ戦で左サイドを任されたエベレチ・エゼは、まずまずのパフォーマンスといえるでしょう。48本のパスの成功率は94%、シュート3本、ドリブル成功2回。ツォウファルのオウンゴールのシーンでは、ハリー・ケインがクロスを入れる瞬間にゴール前に走り込んでほしかったのですが…。アンソニー・ゴードンなら、迷わず突っ込んできたはずです。

「出場機会が少ないと、試合勘を取り戻すのに時間がかかることもある」といっていたアーセナルの10番は、イングランド代表でもクラブでもバックアッパーに甘んじています。今季プレミアリーグの先発は、未だゼロ。アルテタ監督のファーストチョイスは、クラブ・ブルッヘから来たばかりのクリストス・ツォリスで、彼の出番は85分に留まっています。

13歳のときにアーセナルのアカデミーから放出され、いつか戻りたいと願い続けたプレーメイカーは、スパーズへの移籍が決まる直前にアルテタ監督に電話し、「契約できる可能性がわずかでも残っているか」と確認しました。指揮官はその日のうちに経営ボードに打診し、満場一致で即決。折り返しの電話で「ほぼ決まり」といわれたエゼは、歓喜の声を挙げたそうです。

ハイテンションで臨んだノースロンドンでの最初のシーズンは、公式戦55試合10ゴール6アシスト、プレミアリーグは33試合7ゴール2アシスト。まずまずのスタッツに見えますが、5ゴールはノースロンドンダービーのホーム&アウェイです。「好不調の波があり、ビッグチャンスに絡むシーンが少なく、集中力を欠いたプレイでピンチを招くことがある」という評価が妥当でしょう。

度重なる負傷でウーデゴーアの調子が上がらなかった2025-26シーズンは、マルティネッリもリーグで決められなくなっており、絶好のチャンスだったはずです。狭いスペースを苦にしない繊細なパスワーク、ラインの裏を狙うFWを一瞬でフリーにするスルーパス、美しいボレーは魅力的ですが、オフ・ザ・ボールの動きと時折見せる軽い守備は、改善しなければなりません。

プレミアリーグの開幕から5試合を終えて、未だノーゴールのヴィクトル・ギョケレスが話題になりがちですが、エゼにとっても今季は勝負のシーズンです。3‐0で快勝したチェコ戦の後、左サイドとセンターのどちらが好きかと問われたエゼは、「どちらでも構わない。それぞれ長所と短所があり、異なる課題がある。どちらも好きなので、気にしていない」と返しています。

ツォリスとのポジション争いに勝つのか、ギョケレスとのコンビでゴールを量産するのか。左サイドにワールドクラスを加えたいアーセナルは、エゼの売却で資金を調達しようとするかもしれません。クラブへの愛が人一倍強い選手ゆえ、明るいとはいえない未来が大いに気になります。ツォリスが離脱した今こそ、明快な結果で指揮官を納得させてもらえればと願っています。


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