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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

「BBC」が「ハリー・ケインのゴールを引いたらスパーズは何位になる?」をマジメに計算!

Where would Tottenham be without Harry Kane’s goals?(ハリー・ケインがいなかったら、トッテナムはどこにいる?)」。イギリスメディア「BBC」が、プレミアリーグのストライカーにまつわるおもしろいランキングを紹介しています。ゴールによる直接貢献度ランキングとでもいえばいいでしょうか。それぞれのストライカーが決めたゴールを引いたら、チームの勝ち点が何ポイント下がるかを計算してランキングにしたものです。プレミアリーグ27試合24ゴールのハリー・ケインと、27試合23ゴールのモー・サラーはここでも激しい戦いを繰り広げています。

スパーズの絶対的エースは14ポイント、リヴァプールの快足アタッカーは13。ハリー・ケインの記憶に残る「勝ち点ゲットゴール」を挙げると、ノースロンドンダービーの決勝ゴールとなったヘディングシュート、先週末のクリスタル・パレス戦の起死回生の1発、バーンリー戦とセインツ戦の2試合連続ハットトリックでしょうか。ドロー決着だったWBA戦とセインツ戦も、10番の決定力がなければ勝ち点1を積めなかったゲームです。サラーとの直接対決となるリヴァプール戦では、4-1快勝のウェンブリーで先制ゴール、2-2ドローのアンフィールドでは土壇場でドローに持ち込むPKを蹴っています。この2試合で3発決めながらチームを勝利に導けなかったモー・サラーは、おいしいところをライバルに持っていかれた感があります。

国内カップやチャンピオンズリーグも入れれば31ゴールでリーグTOP。プレミアリーグのゴールとアシストを足し込むと31となり、これもTOP。2017-18シーズン最大のトピックスとなったサラーは先制ゴールが9発あり、いわばレッズの着火剤です。勝利を呼んだ印象的なゴールといえば、ヴァーディに先制された後、ひっくり返したレスター戦の2発と、セインツに3-0で快勝した12節の2発でしょうか。23ゴールのうち20発までが左足(クラブレコード!)で、どういう形で打たれるかはどのチームも研究済みだと思われますが、タイミングが読みづらく、GKが立ち尽くすゴールが多いのがサラーの特徴です。プレミアリーグで3試合連続ノーゴールが1度もないのは脅威的。ご本人は、「今までの監督のなかで、最も攻撃的な役割をまかせてくれたのがクロップ監督だった」と語っており、ローマ時代を大きく上回る得点力は指揮官の演出の賜物です。

【プレミアリーグ2017-18シーズン ゴールによる勝ち点数ランキング】
1位/ハリー・ケイン(トッテナム)    24ゴール/14ポイント
2位/モハメド・サラー(リヴァプール)  23ゴール/13ポイント
3位/ラヒム・スターリング(マン・シティ)15ゴール/11ポイント
4位/ロメウ・ルカク(マン・ユナイテッド)13ゴール/ 8ポイント
5位/セルヒオ・アグエロ(マン・シティ) 21ゴール/ 7ポイント
6位/ウマル・ニアッセ(エヴァートン)    7ゴール/ 7ポイント
7位/サディオ・マネ(リヴァプール)     7ゴール/ 7ポイント

11ポイントで3位に食い込んだスターリングは、97分のラストプレーで決めたボーンマス戦や、96分のセインツ戦の1発など最終盤の勝ち越しゴールや同点ゴールが4発あり、今季のマンチェスター・シティの独走態勢は彼の勝負強さなくして語れません。対照的なのはアグエロで、21ゴールを積み上げながらも7ポイントのみ。ハットトリック2回、1試合4ゴールが1回と固め獲りが目立ち、ゴールラッシュが多いチームの最前線ゆえに勝負が決まった後のダメ押しが増えるのが理由でしょう。不振にあえいでいるエヴァートンで、先発が9試合ながら7ポイントを稼いでいるニアッセは素晴らしいのひとことです。

プレミアリーグ13ゴールのフィルミーノとヴァーディの名前がここにないのは、フィルミーノが決める試合は圧勝が多く、TOP6対決に滅法強いヴァーディーは負け試合やドローゲームのゴールが多いから。彼らのゴールをチームの記録から引いても、勝ち点はさほど減らないということになります。冒頭の問いに対する答えを付して、この稿を締めることとしましょう。ハリー・ケインのゴールを抜くと、トッテナムは勝ち点41となり7位バーンリーのすぐ上です。スパーズを牽引するエースの最大の強みは、休まなくてもパフォーマンスが落ちない強靭な身体だと思います。レヴィ会長が常時チャンピオンズリーグに出場できるチームを創りたいなら、彼だけは何としても引き留めなければなりません。

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