監督との確執が噂されるメスト・エジルとポール・ポグバに、2人の理解者がメッセージ。
「選手は1人ひとり違うということを理解してもらう必要がある。彼はああいうふうに冷静な選手で、10年前からそうだった。ピッチでケンカしたり、レフェリーに文句をいったりするのを期待することはできないよ。今まで、1度もそんなことはしていないのだから。彼はこれからも、変わらないだろう。大事なのは、彼が最高のパフォーマンスで多くのゴールやアシストを積み上げ、チームを助けてくれること。それこそが、彼ができることだ。選手に向かって突進し、喉をつかんだりするのは無理だね」
監督と選手のトラブルは、当事者が口をつぐんだら真相は藪の中となるのが常です。第三者がこれだけストレートに「証言」するのは珍しく、レフトバックの熱い言葉を信じていいのではないでしょうか。エジルにとっては、うれしいアシストでしょう。今の彼は、ガナーズの10番を手に入れたことで上がったモチベーションを、代表引退にまつわるさまざまな軋轢によって生じた精神的疲労が蝕んでしまっているのではないでしょうか。心身ともにコンディションが上がり、エメリスタイルを体得すれば、プレミアリーグ2015-16シーズンのアシスト王は、キラーパスを連発してくれるはず。モンレアルの優しいクロスが、エジルの心にピンポイントで届くことを願ってやみません。
指揮官との確執といえば、ポール・ポグバも未だ噂が絶えないひとりです。水曜日に「今後数ヵ月で何が起こるかを誰が知るというのか?」と、移籍志願とも取れる発言を残したと報じられた6番は、「そんなことはいっていない。フィジカルのコンディションを上げ、自分の仕事をしているだけだ」と憶測を否定。「ワールドカップで復帰が遅れたので、できる限りパフォーマンスを高めようとしている」「(モウリーニョ監督とは)純粋にコーチと選手の関係だ。それだけだよ」「常に100%の力を捧げると約束する。コーチと何があろうと、ユナイテッドのために全力を尽くす。それ以上いうことはない」と、ヒートアップするメディアをたしなめるようなコメントを残しています。
渦中の指揮官とプレーメイカーに対して、「2人ともクラブを離れてはいけない」と忠告したのは、クラブOBのディミトル・ベルバトフです。「すべては憶測に過ぎず、大事なのはサッカーを変えることだけ」。プレミアリーグ229試合で94ゴールを決めたストライカーは、素晴らしいプレイと勝利が最高の良薬と信じているのでしょう。監督と選手の摩擦や、メディアの作文はビッグクラブにはよくあることと切り捨て、どんな状況にも対処するのがプロフェッショナルの責任と説いています。
「クラブの外にいる人々は、いつもそんな話ばかりしており、勝手に物語を作り上げる。それは誰の救いにもならないね。マンチェスター・ユナイテッドにいるわけではないので、みんなが読むような情報しかなく、内部事情はわからないけど、たとえ何があっても当事者は対処する方法を知らなければならない。それらは、いずれ終わる。みんな人間だから、失敗はあるよ。でも、集中するべきはピッチの中だ」
サポーターにとっては、心強い言葉です。これを聞いて、ルーク・ショーの晴れやかな表情を思い出しました。モウリーニョ監督に名指しで批判され、移籍の噂が絶えなかったSBは、自らのプレイで指揮官を納得させ、0-3で完敗したトッテナム戦のタイムアップの直後には最初に抱擁をかわしていました。ポグバとモウリーニョさんも、今は緊張感が高い関係になっているのかもしれませんが、タイトル獲得に続く道の途中で避けられなかったプロセスなのだと思うようにしています。ポグバがいつも素晴らしいパフォーマンスを発揮できるようになり、チームが復活すれば、新たな信頼関係が生まれる可能性は決して少なくないと信じています。
エジルもポグバも、プレミアリーグで観続けたい大好きな選手なので、モンレアルとベルバトフの言葉に救われたような心持ちがしました。苦しい立ち上がりとなったプレミアリーグを、インターナショナルマッチウィークでしばし忘れて、5節からは本来のパフォーマンスを披露してもらればと思います。素晴らしい理解者が活躍を願ってくれていることを、心の隅に置いていただいて。
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マイナスな事の方が記事になりやすいので、悪意ある、じゃねえの?記事が横行するなか、モンレアル、ベルバトフという選手の言葉はこの上ないフォローになるはずです。
エジルもポグバも、こんなもんじゃないのは世界中のサッカーファンが知っているだけに、歯がゆいですが、あとは自分達でなんとかするしかないですからね。
頑張って欲しいです。
ベルバトフ、ちょっと異質なオーラがあって、カッコ良かったなあー。
大事なのはピッチの中だけ、本当にそう思います。