劇的ボレーでプレーオフ進出を決めたファン・ダイク、試合後にレフェリーにささやいた言葉。
母国のメディア「テレグラーフ」で、スペイン代表CBについて本音を吐露したのはヴィルジル・ファン・ダイクです。リヴァプール移籍後のプレミアリーグ26試合でわずか15失点、3失点以上を喫した試合はゼロ。デュエルの強さを武器にストライカーの自由を奪うだけでなく、若いDFたちを的確なコーチングで動かし、鉄壁の最終ラインを築き上げています。今季プレミアリーグにおける「WhoScored」のレーティングで7.30という高いスコアをつけられており、これを上回るCBはレスターのハリー・マグワイアのみ。12試合でファール8回、イエロー1枚というフェアな選手だけに、モー・サラーの腕を巻き込んで途中退場に追い込んだセルヒオ・ラモスのプロフェッショナルファールには、今でも怒りが収まらないのでしょう。
UEFAネーションズリーグのリーグA最終節で、宿敵ドイツとのアウェイゲームに臨んだオランダ代表キャプテンは、素晴らしいパフォーマンスを披露してプレーオフ進出の立役者となりました。負ければフランスに首位を明け渡す大事な一戦、しかし相手は2014年のワールドカップを制した前世界王者。ロングフィードを前線に入れてくるドイツのシンプルなアタックに戸惑ったオランダは、9分にヴェルナーの完璧なボレーを左隅に決められると、19分にはサネのシュートがDFの足に当たって右のサイドネットに転がり、いきなり2点のビハインドを背負ってしまいました。
残り5分まで2-0。次のラウンドに進むためには2点が必要です。必死の波状攻撃が実ったのは85分。右からのパスをボックスのなかで受けたプロメスが、フンメルスの外から巻いて右のポスト際に沈む見事なシュートを決めて1点差に詰め寄ります。クライマックスは90分。前線でターゲットになっていたファン・ダイクがロングフィードをヘッドで落とし、右サイドのデ・ヴィリェナがクロスを入れると、競り合いで流れたボールがファーに回り込んでいたファン・ダイクへ。冷静なキャプテンが左のサイドネットにきれいなボレーを叩き込み、2-2に追いついたオランダがフランスをかわしてグループ首位でフィニッシュしました。近年低迷していたオレンジ軍団が、2大会のワールドカップ王者を沈める番狂わせを演じるとは、想像できませんでした。
試合が終わった後、ファン・ダイクはルーマニア人審判のオヴィディウ・ハツェガンさんに近づき、抱擁をかわしながら何かをささやいています。「彼は母親を亡くしたばかりで、試合が終わった後、目に涙を浮かべていた。”この試合をよく裁きましたね”と伝えた。ささやかな行動だけど、少しでも彼を助けられればと思ったんだ」。密なコミュニケーションでレッズの最終ラインを変えたキャプテンシー溢れるCBらしいエピソードです。ライバルクラブのやっかいな壁ではありますが、トロフィーを高々と掲げているシーンを見たくなる選手でもあります。素晴らしきファン・ダイク。昨季目前にしたビッグイヤーを、次こそ!
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レッズのボスを思わせるカリスマ性です。
彼の振る舞いには胸がアツくなりますね!
飲酒運転で逮捕された恥さらしの何処かのキャプテンとは、えらい違いですね
まぁ他の選手はさておき、ここは
ファン・ダイクの素晴らしさについて語り合いましょう!