絶品ロス・バークリー、4ゴールに絡んでイングランドの大勝を演出!
再三のセットピースを活かせずにいたイングランドが、右からのFKをゴールにつなげたのは30分でした。ロス・バークリーがファーに上げたハイクロスを、ヘッドで叩いたのはマイケル・キーン。序盤の失点のきっかけとなってしまったエヴァートンのCBは、自らの力でミスを帳消しにしました。35分に左サイドを突破したのは絶賛ブレイク中の18歳、ハドソン=オドイ。左足のクロスがファーのスターリングに届き、頭で折り返したボールがゴール前にこぼれますが、スターリングが至近距離から放ったシュートはシミッチが身を挺して阻みました。
左サイドで脅威となっていたハドソン=オドイは、38分に2点めをアシストしました。ハリー・ケインからパスをもらった若きウインガーが中に斬り込んでシュートを打つと、コースにいたロス・バークリーが右足インサイドで角度を変えてゴールイン。1-2となれば、イングランドに負ける要素は見当たりません。後半も主導権を握ったイングランドは、50分にカウンターから決定機をつかみます。ハリー・ケインから前線でパスをもらったハドソン=オドイが、サヴィッチを簡単に抜き去って右足一閃。コースは悪くなかったのですが、GKぺトコヴィッチが左手を出してCKに逃れます。
59分の3点めは、中盤で2人に突かれながらも粘ったロス・バークリーが起点となりました。ハリー・ケインからスターリングと右につながり、マン・シティのドリブラーがトマシェヴィッチとシミッチを翻弄してグラウンダーを入れると、サヴィッチがうまくクリアできず、中央で空いていたロス・バークリーの足元に転がってしまいました。容赦ないボレーがゴール左に突き刺さり、勝負あり。チェルシーでプレミアリーグ23試合3ゴールのMFは、この日だけで2ゴール1アシストです。
4点めが決まったのは71分。デル・アリに代わったヘンダーソンが自陣でパスカットに成功し、キレキレのロス・バークリーに預けると、最終ラインを切り裂くスルーパスが右のスターリングに通りました。DFを振り切ったスターリングが優しいグラウンダーを入れ、完全にフリーのハリー・ケインが左足でプッシュ。81分の締めの5点めは、ヘンダーソンの狙い澄ましたスルーパス1発で決まりました。スターリングのワントラップシュートがGKの股間を抜き、連勝スタートのイングランドがグループAの首位をキープしました。
ゴールラッシュの90分は、「ロス・バークリーのゲーム」というタイトルがぴったりの一戦。味方がボールを奪うとすかさずもらえる位置に走り、アグレッシブにボックスに飛び込む動きが目立ちました。チェルシーでも、もっと積極的に狙いにいっていいのではないでしょうか。一瞬の隙を見逃さないパスセンスと強烈なシュート力を持つインサイドMFが、プレミアリーグ3ゴール4アシストに留まっているのが信じられません。エヴァートン時代から「プレミアリーグを代表するセントラルMFになる」と期待されていた未完の大器が自信と安定感を手に入れれば、イングランドもチェルシーも相当やっかいなチームになるでしょう。ジェラードを彷彿とさせる活躍を見せてくれた25歳に、ユーロ2020でのブレイクを期待したいと思います。素晴らしい!
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