おつかれさま、ジャーメイン・デフォー。ベテランなき後、どうなるトッテナム!
今季のデフォーは、ヨーロッパリーグで5得点を挙げ、ここまでの得点王となる活躍を見せる一方で、プレミアリーグでは無得点。チャンスを逃すごとに出場時間が短くなる一方で、そのポテンシャルを存分に発揮したとはいえません。ウエストハムの頃に出会ったハリー・レドナップ監督には、ポーツマス、トッテナムと2度に渡って引き抜かれることになり、「ハリーの秘蔵っ子」状態だったことを思い出せば、2012年にヴィラス・ボアスが来たときから、今回の移籍のカウントダウンが始まっていたのかもしれません。最近のトッテナムのサッカーは、少なくともデフォーにとって居心地のいいものではなかったでしょう。身長がなく、うまくスペースを見つけて得点を重ねるタイプのFWなので、ワントップでDFを背負って戦うのはあまり得意ではないと思います。アデバヨル、デフォー、ソルダード、ラメラを活かすと考えれば、そもそも今季のトッテナムは、2トップのほうがよかったのでしょうね。半ば結果論ではありますが。
さて、デフォーがいなくなった後のトッテナムですが、あれだけの補強を夏にした直後で、冬もまた主役になることはさすがに考えられません。レヴィー会長も、さらなる補強を考える前に、獲得した選手をきちんと戦力化して、大きな投資を回収したいと考えているでしょう。デフォーの退団は2月末なので、今の延長でいくと、3月からはアデバヨル、ソルダード、ラメラでFWをまわしていく形になります。シャーウッド新監督体制になってからは、3勝1分けと非常に調子がいいので、ケガ人さえ出なければ問題ないと思われますが、「ヨーロッパリーグ優勝とプレミアリーグ5位必達」と考えるとやや心もとなくもあります。果たして新戦力を獲得するのでしょうか?一時期は「チチャリート獲得熱望」という話もありましたが…。
ケガ人多発による緊急避難という事情はありながらも、シャーウッド監督は若手を思い切って使っていく意向もあるようなので、ハリー・ケインあたりが化けるとおもしろいですね。今季、チャンピオンズリーグ出場権を仮に獲れなくても、ヨーロッパリーグ制覇かプレミアリーグ5位で何とか欧州のチケットは確保して、来季につながる若手育成ができれば悪くないと思います。今のサッカーをブラッシュアップして、どこまで順位を伸ばせるでしょうか。月末にマンチェスター・シティ戦が待ち構えているトッテナムの上位奪回戦略に注目です。
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