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ワールドカップのイングランド代表メンバー発表…予想通りの手堅い人選、サプライズはなし!

ワールドカップ2014ブラジル大会のイングランド代表が発表になりました。プレミアリーグでお馴染みの顔ぶれに、サプライズはなし。先日のプレミアリーグで肩を負傷したフィル・ジョーンズが最終メンバーに入ったのに驚いたくらいです。ここに加えるとすれば、カーディフCBスティーブン・コーカー、サンダーランドの核弾頭アダム・ジョンソン、トッテナムのドリブラーで終盤好調だったアーロン・レノン、予備登録にとどまったマンチェスター・ユナイテッドMFマイケル・キャリック、エヴァートンの中軸ギャレス・バリーあたりでしょうか。いずれにしても、チーム全体に漂う小粒感は否めません。「ワールドカップで優勝を狙うチーム」というより、「チャンピオンズリーグ出場権がもらえるプレミアリーグ4位をめざすチーム」といわれたほうが、しっくりきます。

やはり、ウォルコット、カイル・ウォーカー、タウンゼント、ジェイ・ロドリゲスの離脱と、ジョン・テリーの不在は痛いですね。とりわけウォルコットが激痛です。このメンバーで気になるポイントは3つ。 「CBが弱いこと」「守備に徹することができるセンターMFの不在」「攻撃のオプションが少ないこと」です。

GK:
ジョー・ハート(マンチェスター・シティ)
ベン・フォスター(WBA)
フレイザー・フォースター(セルティック)

DF:
ガリー・ケイヒル(チェルシー)
グレン・ジョンソン(リバプール)
フィル・ジャギエルカ(エバートン)
レイトン・ベインズ(エバートン)
ルーク・ショー(サウサンプトン)
フィル・ジョーンズ(マンチェスター・ユナイテッド)
クリス・スモーリング(マンチェスター・ユナイテッド)

MF:
フランク・ランパード(チェルシー)
スティーブン・ジェラード(リバプール)
ジョーダン・ヘンダーソン(リバプール)
アダム・ララナ(サウサンプトン)
ジャック・ウィルシェア(アーセナル)
ジェームズ・ミルナー(マンチェスター・シティ)
ラヒム・スターリング(リバプール)
アレックス・オックスレイド=チェンバレン(アーセナル)
ロス・バークリー(エバートン)

FW:
ダニエル・スターリッジ(リバプール)
ウェイン・ルーニー(マンチェスター・ユナイテッド)
ダニー・ウェルベック(マンチェスター・ユナイテッド)
リッキー・リー・ランバート(サウサンプトン)

CBについては、安定感を買うならケーヒルとジャギエルカのコンビでしょう。スモーリングとフィル・ジョーンズは、サイドもCBもこなせるユーティリティーを重宝するにとどまり、SBはグレン・ジョンソンとレイトン・ベインズがスターターとなるでしょう。うーん、やはりジョン・テリーがほしい!イングランド代表の元キャプテンがいれば、守備を統率してくれるのはもちろん、終盤負けているときのセットプレイにおけるヘディングは、アンディ・キャロルよりも頼りになります。過去のいきさつはあれど、イングランドが勝つことを純粋に考えるならば、チェルシーコンビの復活が最善の手段だと思われます。

センターMFは、チェンバレンをアウトサイドで使うことを前提に、ミルナーではなくギャレス・バリーの方がいいのではないかと思います。今のメンツには、勝っている試合でペナルティエリアの前のスペースを締めたくなったとき、送り出したい選手がいません。フィル・ジョーンズやジャック・ウィルシャーが、ワールドカップの極限の緊張感のなかで、大人に徹してボールをさばき、コースを消すことができるでしょうか。センターMFには元より攻撃的な選手が多いので、守ることを考えた人選がもう一段あったほうがよかったのではないかと思いました。

そしてFWは、端的にいえば、「リッキー・リー・ランバートが活かせるシーンが思い浮かばない」の1点です。終盤、数の論理で押したいとき、開き直って放り込みを仕掛けたいときには、キャロルやクラウチの方が使いやすいでしょう。体つきから、フィジカルが強いFWと思われがちなランバートは、実は足元に長けており、直接FKが蹴れて、ポストプレイでコントロールのきいた短いつなぎができる選手です。同じことができるルーニーがメインのチームでサブを選ぶなら、ルーニーができないことをできる選手の方がよかったのではないかと思います。「ハリー・ケインの大抜擢」も魅力だと密かに期待していたのですが、いかがでしょうか。

普段、プレミアリーグを熱くなって観ているせいか、イングランド代表には何かといいたくなってしまうものの、基本的には今回のメンバリングは「納得の人事」だと思います。最終発表の6月2日までに微調整は入るかもしれませんが、いよいよサッカーの母国にスイッチが入りました。日頃からお世話になっているプレミアリーグの選手たちは、日本代表ともども、しっかり応援させていただきたいと思っております。他国と比べて、突出した選手は少ないイングランドでも、前回のウルグアイのようにベスト4に食い込む可能性は充分にあります。それにしてもテリー…いや、やめときましょう。ホジソン監督、選手のみなさん、がんばってくださいね!

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“ワールドカップのイングランド代表メンバー発表…予想通りの手堅い人選、サプライズはなし!” への7件のフィードバック

  1. あああ より:

    まぁイングランドはスターがいる時代でも弱かったですから・・・
    さんざん議論されてきましたがなぜイングランド代表は弱いんですかね?
    シアラー、オーウェン、ルーニー、ベッカム、ジェラード、ランパード、スコールズ、ギャリーネビル、テリー、ファーディナンド、アシュリーコールなどなど何度みても結果が残せないのが不思議です笑

  2. リバサポ より:

    更新お疲れさまです。
    クラウチいてもよかったのかもしれませんね。
    しかし、サイドの選手が多い感じがしますね。ボランチの選手が少ないのは懸念です。3センターでアンカーを置くのですかね?
    あとは、右SBの本職が1名だけなのもちょっと心配です。運動量の激しいポジションですから、もう一人欲しいところです

  3. makoto より:

    あああさん>
    メンタルが強くないのは間違いなさそうですね。PK戦は弱いし、ランパードやスコールズなど、大舞台で力を発揮できない選手も多くて…。

  4. makoto より:

    リバサポさん>
    右SBはフィル・ジョーンズとスモーリング、センターMFはチェンバレンとフィル・ジョーンズなど、ユーティリティの高い選手でまかなおうとしているのでしょう。私も、本職を置いた方がいいと思いますが、右SBは人材不足です。

  5. ホジ爺 より:

    人選は問題ないとおもいます!
    注目したいのはシステムをどうするかですね。攻撃的な4-3-3今のリバプールスタイルなら面白いと思いますが、ホジソンがそれをする勇気があるかどうかが疑わしいです。4-4-2は無難ですがここは思い切ってプレッシング、ポゼッションスタイルを期待します!

  6. ルーシー より:

    アシュリーコール落ちたんですね…
    チェルシーでは出場機会少ないですが、まさか落ちるとは思ってませんでした
    ベインズ、ショーに期待ですね

  7. makoto より:

    ホジ爺さん>
    私も、イングランドは攻めて活路を見出してほしいと思います。スターリングが楽しみです。

    ルーシーさん>
    イングランドのこのポジションは激戦区ですからね。ギブスもいますし。レイトン・ベインズには期待しています。

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