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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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オーバメヤンは45%で3位…プレミアリーグ2019-20「ストライカー依存度ランキング」

エリクセンがインテルに移籍し、ハリー・ケインとソン・フンミンが次々と負傷離脱となったとき、「トッテナムは、前シーズンの88.1%のゴールを失った」という大げさな記事がありました。プレミアリーグ2018-19シーズンのスタッツを見ると、3人で37ゴール22アシスト。この数字を、総ゴール数67で割ってしまったのが88.1%なのですが、いささか計算が乱暴です。ゴールとアシストを「関与」と定義し、「3人のゴール関与比率」を出すなら、チーム全体の47アシストのほうも足さなければなりません。そうすると、59/114で52%。より実態に近い「3人が関与したゴールの比率」とする場合は、67のゴールシーンから、3人のうち2人が関与したゴールのダブルカウントを間引く必要があります。

こちらを出すとなると、すべてのゴールをチェックしなければならないのですが…やってみました。「ソン・フンミンがアシストでハリー・ケインがゴール」など、2人が絡んだフィニッシュを1とカウントすると、49/67で73.1%です。同じ計算をプレミアリーグ2019-20シーズンで用いると、ハリー・ケインのリタイアまでで、3人合わせて22ゴール11アシスト。スパーズのゴール数は44で、2人が絡んだ6ゴールを1とすると、前述の記事で75%とされていた数字は27/44の61%です。彼らの重要性が高いというお話に異論はありませんが、88%と73%ではずいぶん乖離があるので、指摘させていただいた次第であります。

前置きが長くなりました。本日、紹介させていただくのは、プレミアリーグ2019-20シーズンの「ストライカー依存度ランキング」。スパーズの3人合算より、シンプルなデータです。チームの総ゴール数に対して、ひとりが関与した割合を算出し、「困ったときのダニー・イングス」「ヴァーディー頼み」といったいい回しを、数字で表現してみようという趣向です。TOPはオーバメヤンと思いきや、ちょっと意外なラウル・ヒメネス!自らチャンスを活かしつつ、アダマ・トラオレやジョッタを使うのもうまいウルヴスのエースは、13ゴール6アシストで46.3%という高率を叩き出しています。

2位のダニー・イングスは、15ゴール1アシストで45.7%。オーバメヤンがこれに続き、17ゴール1アシストの45.0%を記録しています。4位は、14ゴール4アシストで40.9%のマーカス・ラシュフォード。負傷リタイアが長引き、22試合出場に留まっているマンチェスター・ユナイテッドのスピードスターは、出た試合に限れば50%で「隠れ1位」です。5位に着けているのは、19ゴール4アシストのジェイミー・ヴァーディー。13ゴール1アシストのカルヴァート=ルーウィンが37.8%で6位、9ゴール8アシストのソン・フンミンは36.1%で7位となっています。

ちなみに2強のアタッカーたちの数字を見ると、8ゴール16アシストのトータル24で絶対数TOPのケヴィン・デブライネが35.2%、16ゴール7アシストで2位のモー・サラーは34.8%。強者の依存度は1/3程度に収まっており、この数字は「半分は個人の素晴らしさ、もう半分はひとりに頼るチームの不安度」を表しているのがわかります。ラウル・ヒメネスやダニー・イングスをリスペクトしつつ、「決めてくれアダマ・トラオレ!」「どうしたレドモンド!」と、彼らの相棒を激励しながらこの稿を締めましょう。1ゴール2アシストのメスト・エジルもですね…。


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