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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Tottenham×Everton】アラン&ドゥクレが中盤を締めたエヴァートンが、敵地でスパーズを完封!

3トップにカルヴァート=ルーウィン、ハメス・ロドリゲス、リシャルリソン、中盤はアンドレ・ゴメス、アラン・ドゥクレ。今季プレミアリーグにおけるエヴァートンの強さを計るうえで、トッテナムは格好の相手だと思いました。ジョゼ・モウリーニョのチームも、ハリー・ケイン、ソン・フンミン、デル・アリ、ルーカス・モウラ、ハリー・ウィンクス、ホイビュルクと主力が揃っています。ブラックライヴズマターのメッセージを全世界に届けた直後、激しいぶつかり合いがスタート。3分のソン・フンミンのミドルは、ピックフォードが正面でキャッチします。

後方でゆっくり回しながら、リシャルリソンやハメスが空いた瞬間に高速パスをフィード。キープ力があるウイングがひとたび持てば、ディーニュとコールマンが縦に上がってきます。速攻狙いのスパーズは、奪ったらすぐにソン・フンミンかハリー・ケインへ。10分を過ぎても、両者ともに決定的なシーンはありません。エヴァートンの最初のシュートは16分。左サイドのベン・デイヴィスがアルデルヴァイレルトに戻したボールが逸れ、カットしたリシャルリソンがトップギアでゴール前へ。ロリスまで抜き去ったアタッカーは、フィニッシュの直前にバランスを崩し、無人のゴールに収めるだけだった左足のラストタッチはクロスバーを越えていきました。

24分、左サイドのソン・フンミンがゴールに向かうアーリークロス。ピックフォードが出られない絶妙なコースでしたが、ハリー・ケインのスライディングはわずかに足りません。1分後、ドハーティーのクロスのクリアがファーのソン・フンミンに届くと、フリーのシュートはコールマンが頭でクリア。ボールをキープしたアンドレ・ゴメスの美しいパスが最前線のカルヴァート=ルーウィンに通るも、トラップが後ろに跳ねてしまい、スパーズのDF陣が整ってしまいました。

30分にハメス・ロドリゲスが左のリシャルリソンを使うと、カットインから狙ったコントロールショットはドハーティが足に当ててCK。2分後、ルーカス・モウラがソン・フンミンを走らせたカウンターは、右から走り込んだデル・アリにラストパスが転がりますが、DFの間から放った一撃はピックフォードが上に弾き出します。36分、ドゥクレからパスをもらったハメス・ロドリゲスがツータッチで左足シュート。ドライブをかけて左のサイドネットへというイメージはリアルだったものの、うまく曲がらずポストの外をすり抜けていきました。
42分、右からドリブルで上がったドハーティーがハリー・ケインに預けると、浮き球のリターンでピックフォードと1対1。ダイレクトショットはGKの右足にヒットし、昨季プレミアリーグ6位はまたも先制できません。前半は0-0。モウリーニョ監督は早くもデル・アリを諦め、シソコの運動量を中盤に加えました。序盤はスパーズが攻勢。前でプレイしたいディーニュは守備に忙殺されています。52分にハメス・ロドリゲスがファーに浮かしたロングフィードはリシャルリソンの頭にぴったりでしたが、フリーだった7番はヘディングをミスしてしまいました。

55分、先制はアウェイチーム。ディーニュの素晴らしいFKが中央に上がると、競り勝ったカルヴァート=ルーウィンのヘッドが左隅へ。ロリスは1歩も動けず、スパーズは前に出なければならなくなりました。モウリーニョ監督の2枚めは、60分にハリー・ウィンクスをベルフワイン。エヴァートンは、ハメスとリシャルリソンがポジションを下げ、4-2-3-1で応戦しています。68分、アンドレ・ゴメスが下がってシグルズソン。69分にハメスのロングパスを受けたリシャルリソンは、中に斬り込んで放ったコントロールショットを右に外し、72分にもハメスからもらって同じ位置から同じコースに打ち、頭を抱えています。

モウリーニョ監督の最後のカードは、76分にドハーティーをエンドンベレ。ひたすら放り込むようになった白いシャツが押し込み、アウェイチームはゴール前に釘付けになるシーンが増えましたが、追いつかれる気配はありませんでした。アランとドゥクレの連携は、ずっとこのチームでやっていたかのようにスムーズで、ゴール前で競るのがハリー・ケインだけでは同点は望むべくもありません。

ドゥクレとシグルズソンがパスの出どころをチェックし、アランが背後をカバーするのを後方で見ていたミナとマイケル・キーンは、ストライカーを見失うことなく90分を凌ぎ切りました。速攻以外の攻めの形が見出せず、リードされてからはオンターゲット1本に終わったスパーズは苦しい幕開け。中盤の安定感が増し、ハメス&リシャルリソンのホットラインが早くも機能しつつあるエヴァートンは、前で奪って直線的に攻めるリヴァプールと同じようなチームに成長するのではないでしょうか。スコアは僅差ながら、ノースロンドンの停滞とマージーサイドの古豪の復活を予感させる一戦でした。


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