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【Arsenal×Leicester】エース登場で展開一変!ロジャース采配が当たったレスターが会心のアウェイ勝利!

プレミアリーグ6節、日曜日の最注目カードはアーセナルVSレスター。3勝2敗同士の対決は、アルテタ監督がベストメンバーを揃えているのに対して、ロジャース監督はヴァーディー、エンディディ、ソユンチュといった背骨を欠いています。開始2分、ジョニー・エヴァンスのロングボールにレノが飛び出すと、中途半端なクリアを拾ったジェームズ・マディソンが左足でロングシュート。GKの頭上を越えたボールは惜しくも左に逸れ、アウェイチームの先制はなりません。3分のCKをヘッドでゴールに送り込んだラカゼットは、オフサイドの判定に不満そうです。ゴール前にいたジャカがシュマイケルのプレイを妨害したと見做したのでしょうか。

試合の展開が落ち着いたところで、ホームチームのスタメンを紹介しましょう。GKレノ、DFベジェリン、ダヴィド・ルイス、ガブリエウ・マガリャンイス、ティアニー、MFトーマス・パーティー、ダニ・セバージョス、ジャカ。前線はサカ、ラカゼット、オーバメヤン。最大のトピックスは、トーマス・パーティーのプレミアリーグ初先発です。9分のジャカのFKは、壁にヒット。1分後、ダヴィド・ルイスの素晴らしいロングフィードがボックス右に入りますが、抜け出したベジェリンがトラップの際にもたついてしまい、右足のシュートはジョニー・エヴァンスのスライディングが間に合いました。

さらに攻め続けるアーセナル。13分の波状攻撃は、サカのシュートがDFに当たってシュマイケルがキャッチします。21分にジャカのスルーパスでラカゼットが左を突破。落としを受けたサカの左足は、シュマイケルがニアポストの手前で押さえました。レスターの布陣は、5バック&ゼロトップに見えます。前からプレスをかけずに自陣に呼び込み、ボールを奪ったらカウンターという狙いですが、ガナーズに不用意なパスミスがないため、絶好調のハーヴィー・バーンズが完全に消えています。

29分、ダヴィド・ルイスのサイドチェンジを受けたティアニーが、トラップでカスターニュをかわしてフリー。高速クロスに反応したラカゼットは、ヘディングをコントロールできませんでした。40分、ダヴィド・ルイスのインターセプトで始まったショートカウンターは、オーバメヤンの左足ミドルが攻め上がったブラジル人CBにヒット。42分にダニ・セバージョスのクロスがファーのサカに通ると、カスターニュのチェックを外して打ったシュートはニアに外れました。

前半のシュート数は11対1。ダヴィド・ルイス、ガブリエウ、トーマス・パーティー、ジャカと精度の高いロングフィードの出どころが4つあるアーセナルのアタックは脅威です。後半開始から間もない48分、ダヴィド・ルイスが腿を痛めてリタイア。負傷が癒えたばかりのムスタフィは、今季プレミアリーグ初出場です。55分、ハーフライン付近でジャカが潰され、カスターニュがドリブルで上がったショートカウンターは、ジェームズ・マディソンのミドルがガブリエウに当たってCK。ロジャース監督がデニス・プレートを下げ、ふくらはぎを痛めていたジェイミー・ヴァーディーを投入したのは60分でした。

65分、アルテタ監督はサカに代えてニコラ・ペペ。昨季プレミアリーグ得点王が入ってから、レスターが攻勢に転じており、妥当なタイミングの交代だったと思います。68分、ティアニーの斜めのパスでボックス左脇に上がったオーバメヤンがファーに浮かすと、ベジェリンの強烈なボレーはシュマイケルがビッグセーブ。80分、レスターの先制ゴールを生み出したのは、ジャカの裏に走ったウンデルを見ていたテイーレマンスでした。5分前にハーヴィー・バーンズと代わったばかりのアタッカーが中央に浮かすと、走り込んだヴァーディーがダイビングヘッド!アルテタ監督は、すかさずティアニーをエンケティアにチェンジし、逆転をめざします。

92分、オルブライトンの縦パスでヴァーディーがムスタフィの裏に走り、レノと1対1になるもコースを消されてGKがセーブ。エンケティアとオーバメヤンにボールは出ず、アーセナルはゴールを決められないままタイムアップを迎えました。後半のシュート数は1対5、レスターのオンターゲット2本はいずれもヴァーディー。エース投入で展開が変わり、ウンデル投入でスコアが変わるロジャース采配大当たりの一戦でした。

アーセナルの敗因を象徴しているのは、後半のオーバメヤンのシュートゼロという数字です。パスミスが目立ったダニ・セバージョスの不振によって右サイドが硬直化してしまい、最もゴールを期待できるストライカーが左から中に絞ってパスを受けるシーンがありませんでした。トーマス・パーティーが意図的に右にロングパスを入れていたのですが、ベジェリンはうまく活かせず、フォローなきサイドに可能性は感じられませんでした。オーバメヤンを中央に固定し、両サイドから徹底的にボールを集めるようなシンプルな攻め方でもよかったのではないかと思います。

前を走らせることができるダヴィド・ルイスのリタイアも、右サイドの劣勢の要因となってしまった感があります。ヴァーディーの2本のオンターゲットは、ムスタフィがカバーすべきエリアからの侵入です(それにしても、ティーレマンスのパスは凄かったですね…)。交代策で戦い方を変えたチームが、交代策でポジティブな変化をもたらすことができなかったチームに勝ったゲーム。開始早々の幻のゴールシーンのジャッジや、前半のいくつかの決定機で慌ててしまったことが悔やまれる敗戦でした。次節はマンチェスター・ユナイテッドとのアウェイ戦。ラシュフォードと対峙するのはムスタフィでしょうか。ダヴィド・ルイスが大事に至っていなければいいのですが…。


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“【Arsenal×Leicester】エース登場で展開一変!ロジャース采配が当たったレスターが会心のアウェイ勝利!” への1件のコメント

  1. トマシュ より:

    前半は悪くなかったですよね。ガナーズ。
    パーテイが入ったことにより念願の4バック回帰。DMFと4人のDFの適材適所感に、おお、と思ったんですがね。ジャカのお株を奪うようなルイスのQBロールもよかったのに。

    だのに、なぜ。

    WSのGAME4を見た直後だったから余計に感じたのかも。後半、退屈だった。

    それにしもよくもまぁ同じ選手に飽きもせず何度も決められるもんだね。アーセナルキラー、何人いるんだろ?ドログバ(トラウマ)、ルーニー(トラウマ)から数えて15人ぐらいか?

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