2020.11.02 プレミアリーグ観戦記プレミアリーグ観戦記2020-21
【MAN.UTD×Arsenal】ミス=敗戦。エースのPKでアーセナルが14年ぶりのアウェイ勝利!

対するアーセナルは、ホールディングが間に合っています。GKレノ、3バックはホールディング、ガブリエウ・マガリャンイス、ティアニー。アウトサイドはベジェリンとサカ、センターにトーマス・パーティーとエルネニー、3トップはウィリアン、ラカゼット、オーバメヤンという並びです。立ち上がりから5分は、効果的なプレスを仕掛けて敵陣で奪い続けるアーセナルのペースといっていいでしょう。6分のCKから左のサカにボールが渡ると、前線に送った浮き球はマグワイアがクリア。トーマス・パーティーのインターセプトから始まった10分の速攻は、オーバメヤン、トーマス、サカとつながったボックス左でカットされました。
14分にエルネニーからウィリアンにパスが渡り、縦に走ってもらったベジェリンが高速グラウンダーを入れますが、ファーから飛び込んだオーバメヤンのスライディングは惜しくも届かず。20分を過ぎても、マンチェスター・ユナイテッドはハーフラインを越えるのに苦労しています。21分、初めてラシュフォードが前を向いてフリーになり、ボックス左に送ったスルーパスがグリーンウッドに通りますが、左足の強烈なシュートはレノが足でブロック。24分にウィリアンが蹴った左からのFKは、ニアポストの脇にいたポグバがクリアしました。
35分、ラカゼットが粘って奪ったボールをウィリアンが持ち込み、左のオーバメヤンに浮き球を入れると、リンデロフが手前で触ったためにボレーはミートしません。37分にもベジェリンのクロスがファーのオーバメヤンへ。折り返しはリンデロフが足を伸ばしてコースを変え、ラカゼットの左足は空を切ります。1分後、オーバメヤンをポストに使ったウィリアンのミドルは、クロスバーの上にヒット。44分に右のウィリアンがベジェリンに落とし、中央のサカの頭にクロスが合いますが、左隅を狙ったヘッドは狙いよりも浮いてしまいました。
前半のマンチェスター・ユナイテッドのシュートはわずか1本。3本放ったアーセナルは、オンターゲットセロに終わっています。後半の最大の興味は、「アーセナルの前からのプレスがどこまで続くか」です。後半開始から5分は、マンチェスター・ユナイテッドの時間。48分に右サイドでフリーになったグリーンウッドは、カットインから打とうとして持ちすぎ、落としを受けたワン=ビサカの速いクロスはDFに当たってCKです。

62分、フレッジに代わってマティッチ。65分にトーマス・パーティーのサイドチェンジがサカに通り、外から上がったティアニーのクロスをデ・ヘアが弾くと、リバウンドを叩いたエルネニーのシュートはバーの上に消えていきます。67分、ボックス右に入ったベジェリンの足の甲を後ろからチェックしたポグバが踏んでしまい、マイク・ディーンさんのジャッジはPK。オーバメヤンが落ち着いて右に決め、アーセナルが先制しました。残り20分、攻めるしかないマンチェスター・ユナイテッド。スールシャール監督は、75分からグリーンウッドとブルーノ・フェルナンデスを次々と下げ、カバーニとファン・デ・ベークを投入しました。
アルテタ監督の1枚めは、76分にラカゼットをエンケティアです。94分にファン・デ・ベークとのワンツーでボックス左を突破したマティッチは、ガブリエウがストップ。直後にポグバのパスを受けたファン・デ・ベークが高速クロスを入れると、エルネニーにヒットしてコースが変わり、ポストに当たりました。アルテタ監督の交代策は、86分にウィリアンをメートランド=ナイルズ、1分後にオーバメヤンをムスタフィ。93分にルーク・ショーのクロスをマグワイアが頭で落とすと、マティッチのダイレクトショットは右足でした…。
マンチェスター・ユナイテッドの猛攻は実らず、0-1のままでタイムアップ。プレミアリーグのホームゲームでアーセナルに敗れたのは14年ぶりです。シュート数は8対7、オンターゲットは2対2、ポゼッションは53%対47%と互角だった一戦。ミスをしたほうが敗れる展開で、ポグバの無理めなタックルが勝負を分ける結果となりました。両者ともセントラルMFとCBが奮闘し、クロスからのシュートを枠に入れさせませんでした。トーマス・パーティーとガブリエウはいいお買い物で、エルネニー残留は素晴らしいジャッジだったと思います。
オールド・トラフォードで1分3敗と未だ勝利なしのマンチェスター・ユナイテッド。史上最高のアウェイ勝率となっているプレミアリーグ2020-21シーズンで、本日も記録更新をサポートしてしまいました。ホームでは4戦2ゴール、アウェイでは2戦7ゴール。今の彼らに足りないのは、劣勢を跳ね返せるという自信なのかもしれません。サー・アレックス・ファーガソンの下で劣勢の試合を勝ち切ってきたスールシャール監督は、リードされた試合でずぶ濡れの捨て猫みたいな顔をせず、ピッチの脇で選手たちを鼓舞する姿をもっと見せてほしいと思います。タイムアップの笛が鳴った瞬間、ガッツポーズで喜びを表現していた敵将のように。
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