2020.12.21 プレミアリーグ観戦記プレミアリーグ観戦記2020-21
【MAN.UTD×Leeds】6発圧勝、もしかして優勝候補…!? 極私的プレミアリーグ堪能録!
プレミアリーグ2017-18シーズン、2年めのジョゼ・モウリーニョの下で優勝をめざしたマンチェスター・ユナイテッドは、13勝2分3敗という好成績で12月20日を迎えていました。この時期に41ポイントなら普通は優勝争いですが、ああ、あのシーズンは遥か上空に普通じゃないチームが居座っていたのです。ペップも2年めのマンチェスター・シティは、17勝1分という信じられない強さで勝ち点52!オールド・トラフォードのマンチェスターダービーで敗れ、レスターにも引き分けてしまい、意気消沈でボクシングデーを迎えたのを今でも思い出します。よりによって、史上最強チームと勝負の年がぶつかるとは!
あれから、3年。オーレ・グンナー・スールシャールが2度めのフルシーズンに挑むマンチェスター・ユナイテッドは、コロナショック仕様のイレギュラーなヨーロッパリーグを戦ったために短いオフシーズンを強いられ、満足な補強もできずにプレミアリーグ開幕を迎えました。他クラブよりも1週間遅かった最初のゲームは、クリスタル・パレスに1-3で完敗。ブライトンを迎えたホーム初戦は、タイムアップの笛が鳴った後のVARでPKをもらい、かろうじて勝利。カバーニとアレックス・テレスの入団が発表されたのは、オールド・トラフォードでスパーズに1-6という絶望的な大敗を喫した翌日でした。
ファン・デ・ベークがフィットしないまま、6節のホームゲームでアーセナルに0-1で敗れ、2勝1分3敗というひどい出遅れ。スールシャール監督の解任が噂されるほどのシーズンは、さぞや肌寒いクリスマスがやってくるのだろうと覚悟していました。ところが…!われわれの指揮官は、あるいは選手たちは、尻に火が着くと発奮するタイプなのでしょうか。アウェイのエヴァートン戦を1-3で制してタブロイド系のメディアをおとなしくさせると、4勝1分の快進撃でプレミアリーグ6位にジャンプアップ。1試合消化が少ない分を3ポイントとして順位を付けると、リヴァプールに2ポイント差の2位となります。これって、優勝争い!? 直接対決で勝てば「影の首位」とかなんとか、書いてもらえるんですよね!
ファーガソンが去り、いつも空を見上げるようになってから、苦節8年。ここまで来ると、19節のリヴァプール戦まで勝ち続けたくなるじゃありませんか。本日のプレミアリーグ14節は、オールド・トラフォードでリーズ・ユナイテッド。マルセロ・ビエルサが率いるチームは、運動量を活かしたプレッシングと速攻は要注意ですが、24失点の守備がウィークポイントです。勝てる。絶対に勝つ!スールシャール監督の11人は…なるほど。ポグバはベンチですか。
GKデ・ヘア、DFワン=ビサカ、リンデロフ、マグワイア、ルーク・ショー、中盤センターにフレッジとマクトミネイ、2列めにブルーノ・フェルナンデス、ラシュフォード、ダニエル・ジェームズ、最前線にマルシアルの4-2-3-1です。開始2分、ルーク・ショーが敵陣で奪ったボールがブルーノ・フェルナンデスに渡り、ボックス手前で横に流したボールをマクトミネイがズドン!素晴らしいミドルが右隅に決まった直後、3分の左からのスローインをマルシアルが中央に持ち込み、縦への緩いラストパスが出ると、赤いシャツが飛び込んできました。GKメリエと1対1になり、左足で脇を抜いたのは何とマクトミネイ!
今季プレミアリーグ初ゴールのセントラルMFが、1分後に2発めをゲットするという望外のロケットスタートに呆然とした後、じわじわと不安が押し寄せてきました。「こんな試合して、勝てるのか?」。今季の7勝のうち、6試合は逆転勝利。先制された瞬間がキックオフだったチームは、初めての2-0で守勢にまわってしまうのではないかと心配になります。8分、縦パスでラインの裏を取ったバンフォードがデ・ヘアと向き合い、右足でファーに転がすと、ボールはポストの外にアウト。ピンチをしのいだマンチェスター・ユナイテッドは、厳しいプレスを継続してリーズの速いアタックを封じています。
19分にルーク・ショーのミスパスをロドリゴに拾われ、左足で打たれたシーンは、こぼれ球を右隅に押し込んだバンフォードがオフサイド。この直後にフレッジがドリブルで中央から上がり、ボックス右のマルシアルにパスを入れると、カットされたボールをすかさず奪ったブルーノ・フェルナンデスのシュートがメリエの左を破ります。3-0なら、さすがに決まりでしょう。25分からのリーズの猛攻は、CKからの二次攻撃がオフサイドを取られて終わりました。
34分のCKが左に流れ、ハフィーニャが左足を振り抜くと、デ・ヘアが足でセーブ。37分、ルーク・ショーのCKにニアで反応したマルシアルが頭で流すと、ファーから走り込んだリンデロフが右足でプッシュしました。42分、左からのCKをクーパーがヘッドで合わせて4-1。絶好調のホームチームが、ここから勝ち点を落とすという展開は考えられません。後半開始早々の47分、フレッジが敵陣で奪取し、ブルーノ・フェルナンデスが持ち上がってマルシアルにラストパスを通すと、ゴール前でフリーになった9番のシュートはファーに外れてしまいました。
50分、右サイドに出たロドリゴのクロスがファーポストに向かうと、ハフィーニャのボレーはデ・ヘアがビッグセーブ!60分のルーク・ショーをアレックス・テレスは、コンディションを考慮した予定の交代でしょう。ホームチームが5点めをゲットしたのは66分。ワン=ビサカ、マクトミネイという地味なラインの速攻は、トラップ1発でエイリングを抜き去ったダニエル・ジェームズがメリエの股間を抜きました。68分には、キレキレのラシュフォードとボックス内でパス交換したマルシアルが、ストライクの足にかかってPK。GKの逆を取って右に流し込んだブルーノ・フェルナンデスは、早くも今季プレミアリーグ9発めです。
ラシュフォードとブルーノは、ここでお役御免となり、カバーニとファン・デ・ベークがピッチへ。73分にマクトミネイが仕掛けたカウンターは、ラストパスをもらってメリエと1対1になったマルシアルが足に当ててしまいました。1分後、ダラスのコントロールショットが右隅に吸い込まれて6-2。ヴィラに7-2で敗れたリヴァプールが0-7で勝ち、スパーズに1-6で大敗したわれわれが6-2で勝った今週は、何かしらのキャンペーン実施中だったのでしょうか。マンチェスター・ユナイテッドがプレミアリーグで6ゴールをゲットしたのは、サー・アレックス・ファーガソン時代の2011年8月28日にアーセナルを8-2で下して以来、9年4か月ぶりだそうです。
得失点差を7に伸ばしたマンチェスター・ユナイテッドは、マン・シティ、セインツ、スパーズ、エヴァートンをまとめて抜き去り、3位にジャンプアップ。これって、優勝争いですよね!? あまりにも気分がいいので、マルシアル、ダニエル・ジェームズ、カバーニ、アレックス・テレス、フレッジに「リヴァプールと得失点差の争いになったときのために、ビッグチャンスはきちんと決めましょうね」と、オーダーしたくなってしまいました。マクトミネイの内転筋の心配は明日するとして、こんな夜はもうしばらく余韻に浸らせてください。速攻炸裂、会心の6発。ボクシングデーのレスター戦が、恐怖から楽しみに変わりつつあります。(ブルーノ・フェルナンデス 写真著作者/Alexander Veprev)
あれから、3年。オーレ・グンナー・スールシャールが2度めのフルシーズンに挑むマンチェスター・ユナイテッドは、コロナショック仕様のイレギュラーなヨーロッパリーグを戦ったために短いオフシーズンを強いられ、満足な補強もできずにプレミアリーグ開幕を迎えました。他クラブよりも1週間遅かった最初のゲームは、クリスタル・パレスに1-3で完敗。ブライトンを迎えたホーム初戦は、タイムアップの笛が鳴った後のVARでPKをもらい、かろうじて勝利。カバーニとアレックス・テレスの入団が発表されたのは、オールド・トラフォードでスパーズに1-6という絶望的な大敗を喫した翌日でした。
ファン・デ・ベークがフィットしないまま、6節のホームゲームでアーセナルに0-1で敗れ、2勝1分3敗というひどい出遅れ。スールシャール監督の解任が噂されるほどのシーズンは、さぞや肌寒いクリスマスがやってくるのだろうと覚悟していました。ところが…!われわれの指揮官は、あるいは選手たちは、尻に火が着くと発奮するタイプなのでしょうか。アウェイのエヴァートン戦を1-3で制してタブロイド系のメディアをおとなしくさせると、4勝1分の快進撃でプレミアリーグ6位にジャンプアップ。1試合消化が少ない分を3ポイントとして順位を付けると、リヴァプールに2ポイント差の2位となります。これって、優勝争い!? 直接対決で勝てば「影の首位」とかなんとか、書いてもらえるんですよね!
ファーガソンが去り、いつも空を見上げるようになってから、苦節8年。ここまで来ると、19節のリヴァプール戦まで勝ち続けたくなるじゃありませんか。本日のプレミアリーグ14節は、オールド・トラフォードでリーズ・ユナイテッド。マルセロ・ビエルサが率いるチームは、運動量を活かしたプレッシングと速攻は要注意ですが、24失点の守備がウィークポイントです。勝てる。絶対に勝つ!スールシャール監督の11人は…なるほど。ポグバはベンチですか。
GKデ・ヘア、DFワン=ビサカ、リンデロフ、マグワイア、ルーク・ショー、中盤センターにフレッジとマクトミネイ、2列めにブルーノ・フェルナンデス、ラシュフォード、ダニエル・ジェームズ、最前線にマルシアルの4-2-3-1です。開始2分、ルーク・ショーが敵陣で奪ったボールがブルーノ・フェルナンデスに渡り、ボックス手前で横に流したボールをマクトミネイがズドン!素晴らしいミドルが右隅に決まった直後、3分の左からのスローインをマルシアルが中央に持ち込み、縦への緩いラストパスが出ると、赤いシャツが飛び込んできました。GKメリエと1対1になり、左足で脇を抜いたのは何とマクトミネイ!
今季プレミアリーグ初ゴールのセントラルMFが、1分後に2発めをゲットするという望外のロケットスタートに呆然とした後、じわじわと不安が押し寄せてきました。「こんな試合して、勝てるのか?」。今季の7勝のうち、6試合は逆転勝利。先制された瞬間がキックオフだったチームは、初めての2-0で守勢にまわってしまうのではないかと心配になります。8分、縦パスでラインの裏を取ったバンフォードがデ・ヘアと向き合い、右足でファーに転がすと、ボールはポストの外にアウト。ピンチをしのいだマンチェスター・ユナイテッドは、厳しいプレスを継続してリーズの速いアタックを封じています。
19分にルーク・ショーのミスパスをロドリゴに拾われ、左足で打たれたシーンは、こぼれ球を右隅に押し込んだバンフォードがオフサイド。この直後にフレッジがドリブルで中央から上がり、ボックス右のマルシアルにパスを入れると、カットされたボールをすかさず奪ったブルーノ・フェルナンデスのシュートがメリエの左を破ります。3-0なら、さすがに決まりでしょう。25分からのリーズの猛攻は、CKからの二次攻撃がオフサイドを取られて終わりました。
34分のCKが左に流れ、ハフィーニャが左足を振り抜くと、デ・ヘアが足でセーブ。37分、ルーク・ショーのCKにニアで反応したマルシアルが頭で流すと、ファーから走り込んだリンデロフが右足でプッシュしました。42分、左からのCKをクーパーがヘッドで合わせて4-1。絶好調のホームチームが、ここから勝ち点を落とすという展開は考えられません。後半開始早々の47分、フレッジが敵陣で奪取し、ブルーノ・フェルナンデスが持ち上がってマルシアルにラストパスを通すと、ゴール前でフリーになった9番のシュートはファーに外れてしまいました。
50分、右サイドに出たロドリゴのクロスがファーポストに向かうと、ハフィーニャのボレーはデ・ヘアがビッグセーブ!60分のルーク・ショーをアレックス・テレスは、コンディションを考慮した予定の交代でしょう。ホームチームが5点めをゲットしたのは66分。ワン=ビサカ、マクトミネイという地味なラインの速攻は、トラップ1発でエイリングを抜き去ったダニエル・ジェームズがメリエの股間を抜きました。68分には、キレキレのラシュフォードとボックス内でパス交換したマルシアルが、ストライクの足にかかってPK。GKの逆を取って右に流し込んだブルーノ・フェルナンデスは、早くも今季プレミアリーグ9発めです。
ラシュフォードとブルーノは、ここでお役御免となり、カバーニとファン・デ・ベークがピッチへ。73分にマクトミネイが仕掛けたカウンターは、ラストパスをもらってメリエと1対1になったマルシアルが足に当ててしまいました。1分後、ダラスのコントロールショットが右隅に吸い込まれて6-2。ヴィラに7-2で敗れたリヴァプールが0-7で勝ち、スパーズに1-6で大敗したわれわれが6-2で勝った今週は、何かしらのキャンペーン実施中だったのでしょうか。マンチェスター・ユナイテッドがプレミアリーグで6ゴールをゲットしたのは、サー・アレックス・ファーガソン時代の2011年8月28日にアーセナルを8-2で下して以来、9年4か月ぶりだそうです。
得失点差を7に伸ばしたマンチェスター・ユナイテッドは、マン・シティ、セインツ、スパーズ、エヴァートンをまとめて抜き去り、3位にジャンプアップ。これって、優勝争いですよね!? あまりにも気分がいいので、マルシアル、ダニエル・ジェームズ、カバーニ、アレックス・テレス、フレッジに「リヴァプールと得失点差の争いになったときのために、ビッグチャンスはきちんと決めましょうね」と、オーダーしたくなってしまいました。マクトミネイの内転筋の心配は明日するとして、こんな夜はもうしばらく余韻に浸らせてください。速攻炸裂、会心の6発。ボクシングデーのレスター戦が、恐怖から楽しみに変わりつつあります。(ブルーノ・フェルナンデス 写真著作者/Alexander Veprev)
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「これって優勝争いですよね!?」に笑ってしまいました。気がついたらいい位置にいたこの感覚、と大変共感します。