2020.12.22 プレミアリーグ観戦記2020-21プレミアリーグ観戦記
【Tottenham×Leicester】失点はPKとオウンゴール…前線が沈黙したスパーズ、痛恨のホーム敗戦!

15分にハリー・ケインのラストパスを受け、ボックス左でフリーになったソン・フンミンは、いつもなら迷わずGKの肩越しかファーのサイドネットを狙っていたでしょう。中央に誰かが入ってくると信じて流したグラウンダーは、ゴール前を横切ってラインを越えていきました。アルデルヴァイレルトが統率する最終ラインは、慎重になりすぎていたのではないでしょうか。ジェームズ・マディソンを自由にさせてしまったために、ミドルレンジからのシュートとゴール前の攻防を強いられました。ジェームズ・マディソンからパスをもらったオルブライトンが、ニアのヴァーディーにボレーを打たせた20分のアタックは、アルデルヴァイレルトがきりぎりで戻ってコースを消す危険なシーンでした。
34分のハリー・ケインのFKは、ジョニー・エヴァンスに当たって左隅に飛んだボールをシュマイケルがビッグセーブ。長年ゴールマウスに君臨し続けるデンマーク人も、レスターの勝利に貢献したひとりです。39分には、ハリー・ケインのハイクロスをソン・フンミンがヘッドで折り返し、ロ・チェルソがボレーを狙うチャンスを創りましたが、危険を察知したオルブライトンが戻って体をぶつけ、左足のキックを狂わせました。41分にソン・フンミンのCKに競り勝ったエースは、ヘディングシュートを打ち上げてしまいました。
問題のシーンは、前半終了間際の47分。セルジュ・オーリエはボールを見ずにフォファナを弾き飛ばしており、ファールは確定ですが、ボックスの内外は微妙でした。レフェリーはPKを宣告し、ジェイミー・ヴァーディーがど真ん中に決めて0-1。後半のスパーズについて、ジョゼ・モウリーニョは「よくトライし、ボールを支配した。決して劣勢ではなかった」と語っていますが、ラインを押し上げたためにロングフィードで崩されるリスクは高まっていました。
48分に縦1本で抜け出したジェームズ・マディソンはオフサイドを取られ、勝負を決める2点は取り消し。60分に右から上がったオルブライトンが、ファーのヴァーディーにアーリークロスを通すと、枠に飛んでいなかったヘディングがアルデルヴァイレルトの太腿に当たり、ゴールに飛び込んでしまいました。ハリー・ケインの鋭いシュートをキャッチした守護神は、71分に超絶ビッグセーブでチームを救います。ガレス・ベイルの右からのCKは、競り勝ったアルデルヴァイレルトがコースを変えてファーのソン・フンミンへ。至近距離から放たれた右足のハーフボレーは、プレミアリーグ屈指の守護神の素晴らしい反応で左に弾き出され、ホームチームは2点のギャップを埋められずに終わりました。
スパーズは相変わらず優勝候補ではありますが、「ハリー・ケインとソン・フンミンが調子を落とさなければ」という但し書き付きです。この試合で感じた彼らの潜在的なリスクは、ハーフタイムに登場したガレス・ベイルが持てる力を発揮できなかったことです。レアル・マドリードからやってきたレフティは、プレミアリーグ4試合1ゴール。ハリー・ケインの代役として期待されているヴィニシウスは、国内リーグでは1試合しかプレイしていません。
プレミアリーグ最高のコンビをどこで休ませるのか。そしてそのとき、新戦力たちはチームを勝利に導くことができるのか。サラーの代わりに出場した南野が2分で結果を出したライバルに対抗できるといえるようになるまでには、もうしばらく時間がかかりそうです。
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