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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Arsenal×Crystal Palace】激痛だったティアニーの不在…攻め手を失ったアーセナル、7回めのノーゴール!

左SBを代えただけで、これほど変わるとは…。プレミアリーグ18節、アーセナルVSクリスタル・パレス。公式戦4連勝と調子を上げていたホームチームは、負け試合を何とかドローに持ち込んだという表現のほうがぴったりです。前線の4人は、これまでと同じだったのですが、ティアニーとパブロ・マリが筋肉に違和感を覚えて大事を取っていました。立ち上がりの10分はスムーズ。ザハ、ベンテケ、エゼ、タウンゼントのカウンターには要注意ですが、代役に指名されたダヴィド・ルイスとメートランド=ナイルズは落ち着いてゲームに入っています。

あらためて、アルテタ監督の11人を確認しておきましょう。GKレノ、DFベジェリン、ホールディング、ダヴィド・ルイス、メートランド=ナイルズ、セントラルMFにダニ・セバージョスとジャカ、2列めはオーバメヤン、スミス・ロウ、サカ。最前線は今季プレミアリーグ7ゴールのラカゼットです。アーセナルのアタックは、右サイド偏重。速攻狙いのクリスタル・パレスは、15分にボックス左手前でFKを得ますが、エゼのキックは高く浮いてしまいます。

オーバメヤンは、左サイドでパスをもらうシーンが多く、中途半端なグラウンダーをカットされ続けています。19分に左でもらったオーバメヤンはやはりカットインできず、短いクロスをラカゼットがスパイクの裏で落としますが、スミス・ロウもジャカも打てません。直後のCKが左に流れると、ボックス左でキープしたエースがようやく中に斬り込みますが、右足のシュートはGKグアイタがセーフティ重視で高く弾き出しました。

23分、ベンテケとのワンツーでザハが左から抜け出しますが、右足で狙ったシュートはジャカがスライディングでブロック。27分に左からカウンターを仕掛けたベンテケは、パスを出せずにシュートを選び、レノが正面で収めます。1分後、タイリック・ミッチェルのグラウンダーがベンテケの足元に入るも、左足のボレーはミスキック。38分に左からのFKをエゼが浮かすと、トムキンスのヘッドがクロスバーに跳ね返され、クリアを拾ったウォードのロングフィードを叩いたベンテケのボレーは枠を越えていきました。

42分に左からオーバーラップしたのは、やはりタイリック・ミッチェル。クロスがベンテケの頭に合い、絶望的なシュートが右隅を襲いますが、レノが左に飛ぶビッグセーブでチームを救いました。左から仕掛けてベンテケにボールを集める攻撃を徹底するアウェイチームに対して、ティアニーを欠いたホームチームはサイドを崩せず苦しんでいます。前半は何とか0-0。後半開始直後、ドリブルを止められたジャカが奪い返し、左にいたオーバメヤンがクロスを入れると、ラカゼットの前に飛び出したグアイタがパンチ。これを拾ったベジェリンのミドルは、右に外れてしまいました。

48分、ダニ・セバージョスのスルーパスでサカがボックス右でフリーになると、グアイタが飛び出してクロスのコースを消し、CKに逃れました。55分にジャカの高速スルーパスがボックス左のメートランド=ナイルズに通りますが、出すタイミングが微妙に遅くオフサイド。アルテタ監督は、63分にミドルを放ったメートランド=ナイルズを直後に見切り、ニコラ・ペペを投入しました。サカを左SBにまわし、サイドアタックを活性化するという意図はわかるのですが、飛び道具をゴールから遠ざける試みは、クリスタル・パレスの守り方をシンプルにしただけでした。

69分にダニ・セバージョスが下がり、トーマス・パーティーが久しぶりのピッチ。70分、右からのCKにベンテケが競り勝ち、左に流れたボールがフリーのマッカーサーの腿に入りますが、33歳のベテランはうまく処理できず、レノが冷静にキャッチします。81分にラカゼットの後を受けたエンケティアは、2分後のCKをヘッドで前に送ったのが唯一の見せ場でした。こぼれ球に反応したスミス・ロウの左足ミドルはブロックされ、先制ならず。ここからのアーセナルは、攻めるよりもカウンターへの対処に追われました。0-0という最終スコアは、妥当な結果というしかありません。

アーセナルのアタックは狙いが不明確で、クリスタル・パレスにはサイドから仕掛けてベンテケに集めるという明確な意図がありました。ティアニーがいないとき、サカが厳しいチェックを受けているときに、どう攻めるか。オーバメヤンが中央に入る形をどうやって創るのか。守備は進化したものの、攻撃は未だ発展途上であることがはっきりした一戦でした。リヴァプールとマンチェスター・シティはノーゴールが2回、マンチェスター・ユナイテッドとトッテナムは3回、チェルシーは4回。アーセナルのゼロは、既に7回です。


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