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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Leicester×MAN.CITY】0-1勝利の立役者は、3つのピンチで完璧だったエデルソン!

プレミアリーグ4節の最注目カード、レスターVSマンチェスター・シティは、ワンチャンスをものにしたアウェイチームが0‐1で勝利。シュート数6対25、オンターゲット1対8、ポゼッション39%対61%というスタッツを見ると、一方的に攻め込んだ昨季プレミアリーグ王者がゴール前に引いたレスターの堅守に苦しんだゲームに見えます。しかし実際は、エデルソンの素晴らしいプレイがなければ、勝敗が逆になっていたかもしれないきわどいバトルでした。いくつかのターニングポイントを振り返ってみましょう。

GKエデルソン、DFカイル・ウォーカー、ルベン・ディアス、ラポルテ、ジョアン・カンセロ、MFロドリ、ベルナルド・シウヴァ、ギュンドアン、FWガブリエウ・ジェズス、フェラン・トーレス、グリーリッシュ。ペップの11人は、アーセナルを5-0で粉砕した前節と同じ顔ぶれです。白いシャツを纏ったチームの最初のチャンスは6分。グリーリッシュと絡みながら、左サイドを強引に突破したベルナルド・シウヴァがファーに浮かしたボールは完璧でした。

外からノーマークで走り込んだマフレズのヘッドは、シュマイケルが至近距離で腕に当てるビッグセーブ。こぼれ球を拾ったフェラン・トーレスが折り返し、ベルナルド・シウヴァとギュンドアンがフリーで連打すると、いずれもゴール前にいたヴェステルゴーアが体を張ってブロックしました。この2分後、右サイドに流れたヴァーディーにロングフィードが届き、中央にグラウンダーが入ると、長い距離を走ってきたハーヴィー・バーンズがスライディングシュート。エデルソンが飛び出して触らなければ、マン・シティは1点を追う展開を強いられていました。

19分にドリブルで左に流れながら放ったベルナルド・シウヴァのフィニッシュは、ニアに飛んだシュマイケルがセーブ。押し続けたマン・シティは、ことごとくシュートコースをシュマイケルに読まれています。前半終了間際に、グリーリッシュがファーに上げたクロスをフリーでトラップしたガブリエウ・ジェズスも、ニアを狙った一撃を守護神に足でブロックされました。ハーフタイムは0-0。後半開始すぐのレスターのカウンターは、ヴァーディーのクロスに走り込んだハーヴィー・バーンズがヘディングシュートをクロスバーにぶつけました。

49分にエンディディのスルーパスで裏に抜けたヴァーディーは、エデルソンをかわして決めた後、オフサイドフラッグを掲げたラインズマンに文句をいっています。足は間違いなく残っていたのですが…。55分、右サイドに出たギュンドアンが斜めに入れたスルーパスで、フェラン・トーレスがボックス右に抜け出しますが、ニアを狙ったダイレクトショットは枠にいきませんでした。

均衡が崩れたのは61分。ルベン・ディアスのサイドチェンジをボックスの左脇で受けたグリーリッシュが後ろに落とすと、ジョアン・カンセロの強烈なシュートはソユンチュがブロック。こぼれ球がベルナルド・シウヴァの足元に転がってしまい、角度のないところから打った左足のシュートがネットを揺らしました。攻めなければならないレスター。76分と80分の決定機が、最後のターニングポイントでした。

ひとつめのチャンスを創ったのは、3分前にピッチに入ったばかりのイヘアナチョ。ドリブルで中央に斬り込み、2人をかわしたレフティのスルーパスはここしかないと叫びたくなるタイミングでした。ボックスに入ったのは、14番と同時に入ったアデモラ・ルックマン。ロジャースの2枚代えが当たったかと腰が浮いた瞬間、鋭いダッシュで足元に飛び込んだエデルソンがラストタッチを体に当てました。

80分の攻防は、決定機と認識していないファンのほうが多いでしょう。最後方のソユンチュがボックス手前に浮かすと、先に触ったイヘアナチョのトラップが流れてエデルソンがキャッチ。言葉にすると何でもないシーンですが、ロングフィードが出た瞬間、エデルソンがイヘアナチョの近くまでポジションを上げていたからこそ、トラップを狙えたのです。古巣対決のナイジェリア代表のタッチは、決してミスではありませんでした。並のGKなら、最初のタッチが左に出た瞬間に飛び出し、チップキックの餌食になっていたのではないでしょうか。

高性能の爆撃機による一斉射撃を続けた王者に対して、一撃必殺の長距離ミサイルで対抗したホームチームは、プレミアリーグNo.1クラスの守護神の気迫と機転に屈しました。マン・シティは、やはり強し。レスターは、負けてなお強し。両者ともにGKがハイパフォーマンスを披露すると、かくも見応えがあるのかとあらためて感じた一戦でした。


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