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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【West Ham×Chelsea】マスアクは狙った? ラスト3分の謎の1発で、チェルシーがまさかの敗戦!

プレミアリーグ15節、ランチタイムキックオフのゲームはウェストハムVSチェルシーのロンドンダービー。公式戦12試合連続無敗の首位チームに対して、4位ハマーズはプレミアリーグの直近3試合を1分2敗と停滞しています。モイーズ監督のチームは、今季の4敗はすべて1点差。欧州王者といえども、簡単には勝てないのではないでしょうか。

今日のトゥヘル監督のスタメンは、ズバリで当てたサポーターもいるでしょう。GKメンディ、3バックはクリステンセン、チアゴ・シウヴァ、リュディガー。WBはリース・ジェームズとマルコス・アロンソ、中盤センターはロフタス=チークとジョルジーニョ。メイソン・マインとツィエクの前にカイ・ハヴェルツという布陣です。

ポゼッションをキープしながらのサイドアタックと、ロングフィードからの速攻を組み合わせて攻めるチェルシー。6分のリース・ジェームズのきわどいクロスは、ツィエクの前にいたツォウファルが足に当てました。8分のハマーズのショートカウンターは、ボーウェンのミドルが左にアウト。10分に中央から放ったリース・ジェームズの強烈なミドルは、ファビアンスキが右に反応してキャッチしました。

20分にホームチームが得たCKは、競り合いのこぼれ球をゴール左でトラップしたドーソンのシュートをメンディがキャッチ。23分に自陣からのロングフィードを追ったマイケル・アントニオは、クリステンセンに競り勝って打った左足の一撃を浮かしてしまいました。リース・ジェームズのアーリークロスがカイ・ハヴェルツに合ったのは26分。右隅を狙ったヘッドは、ファビアンスキが読んでいました。

チェルシーの先制は28分、CKを右隅に収めたチアゴ・シウヴァは、今季プレミアリーグ2ゴールめです。ハマーズはすかさず反撃し、2分後に決定機をつかみました。左からのクロスがファーに流れ、胸で落としたツォウファルのシュートにメンディは触れず。ゴールラインの手前でクリアしたのは、ゴールを決めたばかりのチアゴ・シウヴァでした。

34分にクリステンセンが放ったロングシュートは、ファビアンスキの頭上にアウト。38分のジョルジーニョのバックパスはメンディに厳しく、寄せてきたボーウェンをかわそうとした守護神は、足を引っかけて倒してしまいました。ランシーニがPKを左に蹴り込み、1-1。このまま前半が終わるかと思われた44分、デクラン・ライスのミスを突いたチェルシーが勝ち越しゴールをゲットします。

左サイドのツィエクが長いクロスをボックス右に入れると、メイソン・マウントがインサイドで合わせたスーパーボレーがニアポスト際に飛び込みました。キックオフのボールをダイレクトで蹴ったマイケル・アントニオは、枠にコントロールできず。ズマと絡んで足を痛めたカイ・ハヴェルツはハーフライムに退き、後半のピッチには今季プレミアリーグ3発のロメウ・ルカクの姿があります。

セカンドハーフに入り、ソーチェクのポジションが上がっています。51分にマイケル・アントニオが仕掛けた速攻は、縦パスで裏に出たボーウェンがオフサイド。55分にドリブルで突進したリュディガーが左に流すと、ツィエクのボレーはミスキックです。

その2分後、右からのロングフィードをマイケル・アントニオとチアゴ・シウヴァが競り合い、こぼれたボールをツォウファルがボーウェンに預けると、クリステンセンの股間を抜いたきれいなシュートが左のサイドネットに吸い込まれました。今季プレミアリーグでチェルシーが2失点を喫したのは、初めてです。

トゥヘル監督は、64分にツィエクに代えてハドソン=オドイを投入。67分にルカクを追いかけたズマが足を痛めてしまい、フォルナルスにチェンジとなりました。トゥヘル監督の最後のカードは、73分にマルコス・アロンソをプリシッチ。75分にフォルナルスが右に出したパスから、競り勝ったマイケル・アントニオがファーにグラウンダーを入れると、ぎりぎりで追いついたボーウェンのボレーは惜しくも左に逸れていきました。

執拗にサイドアタックを仕掛けるブルーズに対して、ハマーズはゴール前に人数を揃えてしのいでいます。85分、ランシーニが下がってベンラーマ。87分に勝ち越しゴールをゲットしたのは、不振のホームチームでした。スローインからマイケル・アントニオのリターンをもらったマスアクのキックは、ソーチェクに合わせようとしたクロスを失敗したのか、ニアを空けていたメンディに気づいたのか…

左足で蹴った無回転を守護神が弾き切れず、3-2!殊勲のマスアクは、プレミアリーグ6シーズンめの初ゴールです。ラフプレーが目立つようになったリース・ジェームズ、ハイテンションのロンドンスタジアム。モイーズ監督がホイッスルを催促すると、表示の4分を30秒ほど過ぎたところでタイムアップとなりました。

チェルシーの選手たちもサポーターも、トゥヘル監督も負けたという感覚はないのではないでしょうか。メンディの強引なドリブルでPKを与えて追いつかれ、最後は目をつぶって振り上げた拳が顎に入ったような謎のパンチ。ルカクはポストプレー以外に見せ場がなく、左右からのクロスのこぼれ球は、ことごとくハマーズ守備陣に掻き出されました。

前線で体を張って攻撃の拠点となったマイケル・アントニオと、数的不利をものともせずサイドで粘り続けたボーウェンのどちらをマン・オブ・ザ・マッチとするべきか悩みます。アウェイチームはここぞというシーンで焦りが目立ち、ホームチームは数少ないチャンスを活かしました。

こんな負け方をしたときは、気持ちを切り替える以外にできることはありません。チェルシーの次戦はCLの首位通過を賭けたでゼニト戦、来週末のプレミアリーグは15位に沈むリーズとのホームゲーム。もちろん、どちらも必勝です。(マイケル・アントニオ 写真著作者/Steindy (talk) 16:16, 29 August 2019 (UTC))


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