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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Everton×Arsenal】エンケティア&オーバメヤン、痛恨のミス!疑問が残ったアルテタ采配…!?

おお、ラカゼット、ティアニー、ジャカが先発です。プレミアリーグ15節、エヴァートンVSアーセナル。トッテナムとマンチェスター・ユナイテッドが新監督の下で巻き返しモードに入っているなかで、TOP4フィニッシュをめざすガナーズは連敗を喫するわけにはいきません。ラファエル・ベニテスのチームは、直近のプレミアリーグ8試合を2分6敗と絶不調。この間は5ゴール17失点と、攻守ともに厳しい状態が続いています。

キックオフを迎える前に、アルテタ監督が選んだ11人を見ておきましょう。GKラムズデール、DF冨安健洋、ベン・ホワイト、ガブリエウ、ティアニー。セントラルMFはトーマス・パーティーとジャカ、2列めにマルティネッリ、ウーデゴーア、サカ、ワントップにラカゼットの4-2-3-1です。

開始早々からポゼッションを取ったエヴァートンは、リシャルリソン、デマライ・グレイ、ゴドフリーで冨安のエリアを崩そうとしています。9分には、左にまわってきたタウンゼントが冨安と勝負。ボックス左脇から上げたクロスは、味方に合いません。

ラカゼット、ウーデゴーア、マルティネッリの執拗なプレスは、前線の流動的なポジショニングによって、かいくぐられています。12分に左からカットインしたデマライ・グレイのシュートは、クロスバーを越えていきました。18分にトーマス・パーティーがティアニーを走らせ、右に展開したアタックは、ウーデゴーアの落としに走り込んだトーマスが浮かしてしまいました。

ガブリエウのミスパスを、デマライ・グレイが敵陣でカットしたのは25分。リシャルリソンのパスを中央で受けたドゥクレは、ガブリエウをかわし切れず、苦しいシュートは左に流れていきました。29分にゴドフリーのスパイクの裏が冨安の顔に入り、VARが発動。同時にジェリー・ミナが足を痛めて座り込んでしまい、ホルゲートに後を譲りました。

ゴドフリーの足は不可抗力と見做され、11対11で再開。34分、冨安がラインの裏に浮かしたボールはわずかに長く、サカは追うのをやめました。1分後、コールマンのクロスをリシャルリソンが後ろに落とし、ゴードンがダイレクトで叩くと、ベン・ホワイトが冷静にブロック。44分のFKをリシャルリソンがヘッドで押し込むも、VARがオフサイドを指摘しました。

前半の追加タイム2分、ラカゼットのパスを受けたティアニーが縦にスプリント。完璧なクロスがニアに入り、ウーデゴーアがこの試合で初のオンターゲットとなるボレーをニアポスト際に決めました。ウーデゴーア、素晴らしい!と拍手を送る前に、さすがティアニーというべきでしょう。前半は0-1。シュート2本のアーセナルが、4本のエヴァートンをリードしています。

後半の滑り出しは、ガナーズのほうがスムーズです。52分、ウーデゴーアのFKが右でフリーだったガブリエウに合いますが、折り返したボールは冨安の前でピックフォードがキャッチ。58分、ドゥクレのラストパスを受けてニアに決めたリシャルリソンは、またもオフサイドです。

61分にウーデゴーアが縦に出したスルーパスで、ボックス右にスプリントしたマルティネッリがピックフォードと1対1。GKをかわしたアタッカーは、クロスを枠の外に浮かしてしまいました。65分、ティアニーが下がってヌーノ・タヴァレス。71分にはマルティネッリに代わってエンケティアが前線に入りました。

80分、自陣でヌーノ・タヴァレスとトーマスのパス交換が乱れ、奪われたボールが逆サイドにまわると、好調のデマライ・グレイが右足で強烈なシュート。クロスバーにヒットしたボールを押し込んだリシャルリソンは、ようやくゴールを認められました。1-1となり、攻めるガナーズ。82分にエンケティアのグラウンダーを受けたウーデゴーアは、左足のボレーをコールマンにブロックされました。

84分、サカの完璧なクロスがファーポスト際に上がると、エンケティアのヘッドは左のポストを直撃。この直後、アルテタ監督はラカゼットをオーバメヤンにスイッチしました。91分、エンケティアのパスを中央で受けたウーデゴーアのシュートは、またもコールマンがブロック。直後のエヴァートンの逆襲は、アンドレ・ゴメスのドリブルを許したジャカの軽い対応が悔やまれます。

左でパスをもらったデマライ・グレイが、冨安とベン・ホワイトを次々とかわして右足一閃。今季プレミアリーグ5発めは、右のポストを叩くスーパーショットでした。97分、ガナーズのラストチャンス。左からドリブルで上がったエンケティアがカットインして中央にパスを入れると、上がっていたガブリエウがスルーし、フリーのオーバメヤンに届きました。好調時の彼なら決めていたであろうフィニッシュが左に外れた瞬間、タイムアップの笛が鳴りました。

残り10分までオンターゲットゼロだった相手に激痛の逆転負け。アルテタ監督は、カードを切る順番を間違えたのではないでしょうか。ティアニーとマルティネッリを代えたのは、おそらくコンディションに懸念があったからでしょう。ヌーノ・タヴァレスはいいとして、マルティネッリのポジションに投入するべきはエースだったのではないかと思います。

持ち場の左サイドにエンケティアを入れられた後、残り5分でピッチに立ったオーバメヤンは、明らかにローテンション。最後のシュートは、集中力を欠いているように見えました。最終盤のエンケティアの動きはよかったと思いますが、0-1でカウンターがほしい展開ならまずはオーバメヤンでしょう。

痛恨の連敗で7位に転落したアーセナル。2勝1分5敗となったアウェイでの戦い方が目下の課題です。疑問が残る采配を続けるアルテタ監督は、受けにまわると中盤でミスが増えるチームを立て直すことができるでしょうか。ひと頃は安定したと称えられた守備は、直近のプレミアリーグ4試合で9失点です。


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