2021.12.13 プレミアリーグ観戦記2021-22プレミアリーグ観戦記
【Chelsea×Leeds】直近4試合で8失点…チェルシーの堅守はなぜ崩れたのか?
スタンフォードブリッジでユヴェントスを4-0で粉砕したときは、堅守チェルシーがプレミアリーグの優勝争いの本命であり、CL連覇の可能性も低くはないと評価していました。プレミアリーグ12試合で失点はわずか4、チャンピオンズリーグは5試合1失点。3バックとWB、センターをローテーションしながら、公式戦20試合8失点はケチのつけようがありません。
13節のマンチェスター・ユナイテッド戦は1-1のドロー。ジョルジーニョがイージーなトラップミスをサンチョに突かれ、独走を許して決められたのは、その後の守備崩壊の予兆だったのでしょうか。2-1で勝ったワトフォード戦は、カウンターからデニスにやられたことより、オンターゲットを6本も喰らったのが気になりました。それまでのチェルシーが枠に5本以上を打たれたのは、後半の頭から10人で戦ったリヴァプール戦のみだったのです。
2失点以上喫した試合がゼロという鉄壁の守備が崩れたのは、プレミアリーグ15節のウェストハム戦でした。メンディがドリブルをミスしてボーウェンを倒してしまい、ランシーニにPKを決められると、1-2とリードしていた56分にボーウェンに美しいシュートを叩き込まれました。ドロー決着のムードが漂っていた87分、クロスを入れようとしたマスアクのキックがブレ球シュートに化け、メンディが弾き出せず3-2。この試合も、ハマーズに5本のオンターゲットを許しています。
気持ちを切り替え、クリーンシートで首位通過を決めたかったCLのゼニト戦も、まさかの3失点。ラインを上げたタイミングで、2列めからの飛び出しを見過ごすなど、これまでの彼らにはなかったエラーです。動揺した守備陣は、3分後に3バックを切り裂くスルーパスを通され、ケパを抜いたアズムンを呆然とウォッチする羽目に陥りました。その後、2-3と逆転して勝ち切るかと思いきや、終了直前にバイタルエリアのオズドエフをフリーにしてしまい、グループ2位に転落。ゼニトのオンターゲットは、ワトフォードを上回る7本でした。
プレミアリーグとCLだけなら17試合で5失点だったチームが、直近の4試合で8失点。16節のリーズ戦に臨んだトゥヘル監督は、経験豊富なベテランによって安定を取り戻そうとしたのか、アスピリクエタ、チアゴ・シウヴァ、リュディガーの3枚を並べました。先制は、何とリーズ。28分にボックス左のこぼれ球を追ったマルコス・アロンソがダニエル・ジェームズの足を蹴ってしまい、ハフィーニャのPKがタイミングを外されたメンディの右手の先を抜けていきました。
チェルシーの同点ゴールは42分。GKメリエのパスを受けたダラスをマルコス・アロンソが潰し、ヴェルナーとのパス交換からゴールライン際をえぐると、ニアに入れたきれいなグラウンダーをメイソン・マウントが左足で押し込みました。逆転ゴールは58分。マルコス・アロンソが縦に出した浮き球が、ボックス左に上がっていたリュディガーに通ると、追いかけたハフィーニャが強烈なスライディングでクリア。CKというジャッジはVARによってCBへのファールとなり、ジョルジーニョのPKがゴール左上に決まりました。
1ヵ月前のチェルシーなら、2-1か3-1で勝っていたはずです。ところが83分、右サイドで囲い込んで奪おうとしたところクリヒとジャック・ハリソンにかいくぐられ、縦パスをもらったタイラー・ロバーツに丁寧なクロスを入れられました。ひとりだけ下がっていたチアゴ・シウヴァは、オフサイドを取れなかっただけでなく、2分前に入ったばかりのゲルハルトに背後を取られてしまいました。
右足のボレーが決まって2-2。ドローか、あるいは…!? 勝負を決めたのは、92分のクリヒの判断ミスでした。左サイドから入ってきたボールをクリアしようとしたMFが蹴ったのは、リュディガーのスパイク。ジョルジーニョがこの日2本めのPKを右隅に収め、3-2としたチェルシーは、失点を増やさずにタイムアップを迎えました。
トゥヘル監督は、リーズ戦の苦戦の原因としてロシア遠征を挙げておりましたが、ヴェルナー、メイソン・マウント、アスピリクエタ以外をすべて入れ替えたチームは、疲労を理由にはできないでしょう。守備が崩れた要因として挙げられそうなのは、カンテとコヴァチッチの不在です。
ワトフォード戦はサウール・ニゲスとロフタス=チーク、ハマーズ戦とリーズ戦はジョルジーニョとロフタス=チーク、ロシアではロス・バークリーとリース・ジェームズ。サウール・ニゲスの空回りという誤算を抱えたトゥヘル監督は、中盤センターの組み合わせにおいては明らかに苦慮しています。メンディやケパがセーブするシーンが急激に増え、ミドルやカウンターを喰らうようになったのは、守備のスペシャリストと運動量豊富なオールラウンダーを欠いたことと無縁ではないでしょう。
年末のプレミアリーグは、エヴァートン、ウルヴス、アストン・ヴィラ。リヴァプールとマンチェスター・シティに1点差の敗戦だったウルヴスとヴィラは要注意です。カンテとコヴァチッチは、エヴァートン戦は欠場予定で、モリニューのウルヴス戦に間に合うかどうか…。中盤のタレントの復帰に加えて、選手たちのメンタルのリフレッシュも必要でしょう。プレミアリーグNo.1の堅守を構築したトゥヘル監督が、この難局をどう切り抜けるかに注目したいと思います。
13節のマンチェスター・ユナイテッド戦は1-1のドロー。ジョルジーニョがイージーなトラップミスをサンチョに突かれ、独走を許して決められたのは、その後の守備崩壊の予兆だったのでしょうか。2-1で勝ったワトフォード戦は、カウンターからデニスにやられたことより、オンターゲットを6本も喰らったのが気になりました。それまでのチェルシーが枠に5本以上を打たれたのは、後半の頭から10人で戦ったリヴァプール戦のみだったのです。
2失点以上喫した試合がゼロという鉄壁の守備が崩れたのは、プレミアリーグ15節のウェストハム戦でした。メンディがドリブルをミスしてボーウェンを倒してしまい、ランシーニにPKを決められると、1-2とリードしていた56分にボーウェンに美しいシュートを叩き込まれました。ドロー決着のムードが漂っていた87分、クロスを入れようとしたマスアクのキックがブレ球シュートに化け、メンディが弾き出せず3-2。この試合も、ハマーズに5本のオンターゲットを許しています。
気持ちを切り替え、クリーンシートで首位通過を決めたかったCLのゼニト戦も、まさかの3失点。ラインを上げたタイミングで、2列めからの飛び出しを見過ごすなど、これまでの彼らにはなかったエラーです。動揺した守備陣は、3分後に3バックを切り裂くスルーパスを通され、ケパを抜いたアズムンを呆然とウォッチする羽目に陥りました。その後、2-3と逆転して勝ち切るかと思いきや、終了直前にバイタルエリアのオズドエフをフリーにしてしまい、グループ2位に転落。ゼニトのオンターゲットは、ワトフォードを上回る7本でした。
プレミアリーグとCLだけなら17試合で5失点だったチームが、直近の4試合で8失点。16節のリーズ戦に臨んだトゥヘル監督は、経験豊富なベテランによって安定を取り戻そうとしたのか、アスピリクエタ、チアゴ・シウヴァ、リュディガーの3枚を並べました。先制は、何とリーズ。28分にボックス左のこぼれ球を追ったマルコス・アロンソがダニエル・ジェームズの足を蹴ってしまい、ハフィーニャのPKがタイミングを外されたメンディの右手の先を抜けていきました。
チェルシーの同点ゴールは42分。GKメリエのパスを受けたダラスをマルコス・アロンソが潰し、ヴェルナーとのパス交換からゴールライン際をえぐると、ニアに入れたきれいなグラウンダーをメイソン・マウントが左足で押し込みました。逆転ゴールは58分。マルコス・アロンソが縦に出した浮き球が、ボックス左に上がっていたリュディガーに通ると、追いかけたハフィーニャが強烈なスライディングでクリア。CKというジャッジはVARによってCBへのファールとなり、ジョルジーニョのPKがゴール左上に決まりました。
1ヵ月前のチェルシーなら、2-1か3-1で勝っていたはずです。ところが83分、右サイドで囲い込んで奪おうとしたところクリヒとジャック・ハリソンにかいくぐられ、縦パスをもらったタイラー・ロバーツに丁寧なクロスを入れられました。ひとりだけ下がっていたチアゴ・シウヴァは、オフサイドを取れなかっただけでなく、2分前に入ったばかりのゲルハルトに背後を取られてしまいました。
右足のボレーが決まって2-2。ドローか、あるいは…!? 勝負を決めたのは、92分のクリヒの判断ミスでした。左サイドから入ってきたボールをクリアしようとしたMFが蹴ったのは、リュディガーのスパイク。ジョルジーニョがこの日2本めのPKを右隅に収め、3-2としたチェルシーは、失点を増やさずにタイムアップを迎えました。
トゥヘル監督は、リーズ戦の苦戦の原因としてロシア遠征を挙げておりましたが、ヴェルナー、メイソン・マウント、アスピリクエタ以外をすべて入れ替えたチームは、疲労を理由にはできないでしょう。守備が崩れた要因として挙げられそうなのは、カンテとコヴァチッチの不在です。
ワトフォード戦はサウール・ニゲスとロフタス=チーク、ハマーズ戦とリーズ戦はジョルジーニョとロフタス=チーク、ロシアではロス・バークリーとリース・ジェームズ。サウール・ニゲスの空回りという誤算を抱えたトゥヘル監督は、中盤センターの組み合わせにおいては明らかに苦慮しています。メンディやケパがセーブするシーンが急激に増え、ミドルやカウンターを喰らうようになったのは、守備のスペシャリストと運動量豊富なオールラウンダーを欠いたことと無縁ではないでしょう。
年末のプレミアリーグは、エヴァートン、ウルヴス、アストン・ヴィラ。リヴァプールとマンチェスター・シティに1点差の敗戦だったウルヴスとヴィラは要注意です。カンテとコヴァチッチは、エヴァートン戦は欠場予定で、モリニューのウルヴス戦に間に合うかどうか…。中盤のタレントの復帰に加えて、選手たちのメンタルのリフレッシュも必要でしょう。プレミアリーグNo.1の堅守を構築したトゥヘル監督が、この難局をどう切り抜けるかに注目したいと思います。
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一概にはいえませんが、怪我人の多いところがトゥヘルフットボールの負担をより背負っている感じですかね。