2022.05.08 プレミアリーグ観戦記2021-22プレミアリーグ観戦記
【Brighton×MAN.UTD】56失点はクラブ史上ワースト。チームのモチベーションを下げた指揮官に失望。
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ラングニック監督の11人は、前節のブレントフォード戦と同じ顔ぶれです。GKデ・ヘア、DFジオゴ・ダロト、リンデロフ、ヴァラン、アレックス・テレス。中盤センターはマクトミネイとマティッチ、2列めにエランガ、ブルーノ・フェルナンデス、マタ、最前線にクリスティアーノ・ロナウドの4-2-3-1です。
10分を過ぎても、厳しいプレスを続けるホームチームがポゼッションを取っています。先制ゴールは15分。パスカル・グロスのシュートがDFに当たり、ボックスの外でリバウンドを押さえたカイセドがミドルを放つと、リンデロフの股間を抜けたボールが左隅に吸い込まれました。
0-1となって、ようやくエンジンがかかったマンチェスター・ユナイテッド。マティッチが左から仕掛けた20分のチャンスは、ラストパスをもらったマタのシュートをカイセドがブロックします。24分、左へのサイドチェンジからブライトンの速攻がスタート。ククレジャのパスを受けてカットインしたトロサールのミドルは、リンデロフがかろうじて触りました。
32分から、ブライトンの怒涛の波状攻撃。赤いシャツは、中央に人数を揃えてクロスを跳ね返しています。35分の速攻は、左からスプリントしたククレジャのクロスをマティッチがカット。38分のロナウドの無回転FKは、蹴った瞬間アウトとわかる弾道です。42分、ロベルト・サンチェスのパントを処理しようとしたヴァランがトラップミス。前に出ていたデ・ヘアは、頭越しに狙ったウェルベックのミスタッチに助けられました。
オンターゲットゼロで前半を終えたマンチェスター・ユナイテッド。ラングニック監督は、ハーフタイムにエランガとマティッチを諦め、カバーニとフレッジを投入しています。49分、スローインをボックス右で収めたマック=アリスターのクロスがファーに流れ、トロサールが後ろのククレジャに落とすと、エネルギッシュな左SBのプレミアリーグ初ゴールが左上に突き刺さりました。
気の短いサポーターなら、ここでスタンドを離れ、パブに直行しているでしょう。55分のダロトのミドルはバーの上。1分後、カバーニとワンツーをかわしたダロトがクロスを入れると、ダンクのクリアをジャストミートしたマタの左足ボレーはGKの正面です。
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63分、アレックス・テレスのクロスをニアで合わせたカバーニのヘッドは、ロベルト・サンチェスがセーブ。1分後、ウェルベックをポストに使ったマック=アリスターが中央を切り裂き、パスカル・グロスとのワンツーでデ・ヘアの前に躍り出ます。5点めかと思いきや、フィニッシュはダロトに当たってポストにヒット。「残り時間は20分以上もあります」などと、書きたくないのですが…。
68分に左からのCKがファーに流れ、ボックスの外にいたブルーノが強烈なボレーを放ちますが、GKが冷静にセーブ。ラングニック監督の3枚めは、71分にマタをマグワイアです。将棋でいえば、投了前の形づくりのような一手。72分のCKで競り勝ったマグワイアのヘッドは、ロベルト・サンチェスが右に飛んで手に当てました。
86分、最終ラインのミスを突いてインターセプトしたウェルベックのミドルは、ポストの手前で左に切れていきました。4-0、惨敗。今季プレミアリーグで4失点以上は6回め。56失点は、38試合制になってからのクラブワーストです。敗因の一端は、指揮官のしゃべりすぎ、動きすぎでしょう。
「エランガは裏に入る選手なのに、足元に出すなんて意味がわからない」
「10人の選手を入れ替えて、立て直す必要があるかもしれない」
「獲得候補が数人いた。リヴァプールにいるルイス・ディアス、夏にマンチェスター・シティに行くフリアン・アルバレス、フィオレンティーナのドゥシャン・ヴラホビッチ。ボードに対して、選手を獲得できるか打診したが、ノーという返事だった」
プレスカンファレンスどころか、チームの公式チャンネルで選手を非難。今の選手では戦えないと公言。補強のターゲットを漏らしたうえに、断られたと「スカイスポーツ」にこぼすなど、コンプライアンスのかけらもないとしかいいようがありません。
マンチェスター・ユナイテッドの立て直しの第一歩は、副業でコンサルタントをやろうとしているオーストリア代表監督の送別会ではないでしょうか。「どちらかに決めるべき」。ジェイミー・キャラガーさんの見解を支持します。雇い主に対するロイヤリティが低く、おしゃべりなコンサルは、コストかつブランドリスクです。
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