2022.05.18 プレミアリーグ観戦記
最後に息切れしたアーセナル、悔やまれる冬の失敗。
「受け入れるのは本当に難しい。(スパーズ戦も含め)こういう夜に対処しなければならないのに、しきれなかった。ニューカッスルは、われわれより100倍優れていた。どの領域でも適切にプレイしなければならないのに、それができなかった」
「チャンピオンズリーグで求められる水準には、ほど遠いパフォーマンスだった。頭を下げて受け入れなければならない。とてつもなくがっかりしている。とてもつらい。(CLは)われわれの手の中にあったのに、今日はない。エヴァートンを倒して、ノリッジがスパーズに勝つのを待つしかない」(ミケル・アルテタ)
「プレッシャーに耐えられないなら、家にいればいい。ここに来ておいて、こんなプレイはできない。今日のわれわれは、とても悪く見えた。ゲームプラン通りではなかった。違うゲームをしてしまった。最初の1分から96分まで、ずっとやられっぱなしだった。こんなプレイをするなら、チャンピオンズリーグに出る資格はない」(グラニト・ジャカ)
前節のノーズロンドンダービーを3-0で落としたアーセナルは、それでもライバルを1ポイント上回っており、最後の2試合を連勝すれば自力でCL出場権を獲得できるポジションにいました。しかし、プレミアリーグ37節のニューカッスル戦は、2-0の完敗。シュート数は16対11、オンターゲット4対2、ビッグチャンスは3対0で、運動量が豊富なホームチームに押し切られてしまいました。
日曜日に1-0でバーンリーに勝ったトッテナムは、勝ち点68で4位に浮上。勝ち点66のガナーズとの得失点差は15です。最終節は、ノリッジVSトッテナム、アーセナルVSエヴァートン。直近のプレミアリーグ10試合を7勝2分1敗で駆け抜けたチームは、最下位に負けなければTOP4でシーズンを終えることができます。
指揮官と元キャプテンは、低調だったニューカッスル戦について「CLに出場できるレベルではなかった」と語りました。この試合の表現としては納得ですが、残り2試合まで4位だったチームは、CL出場権を獲得できるポテンシャルがあったのだと思います。スパーズとの差は、選手層の厚さです。両者の明暗を分けたのは、冬のトランスファーマーケットにおける立ち回りでした。
クルゼフスキとベンタンクールを加えたスパーズに対して、ガナーズの新戦力はゼロ。アルテタ監督とエドゥTDは、オーバメヤン、コラシナツ、チャンバースを売却し、メートランド=ナイルズ、パブロ・マリ、バログンを海外や下部リーグに貸し出しています。SB、CB、ストライカーを放出したチームは、SB、CBの負傷とストライカーの停滞によって、TOP4から陥落してしまいました。
余剰戦力の放出でソリッドになったチームにとって、最も痛かったのはトーマス・パーティーのリタイアでした。ジャカとエルネニーは、期待以上のパフォーマンスを見せてくれましたが、ファビーニョ、チアゴ、カンテ、コヴァチッチ、ジョルジーニョ、ロドリ、ギュンドアン、ホイビュルク、ベンタンクールといった上位のセンターと比べると、攻撃への貢献度は低いといわざるをえません。
左SBのティアニーの負傷も、厳しいアクシデントでした。左サイドに守備力が高いバックアッパーがいれば、大事な一戦で冨安健洋をソン・フンミンの前に置くことができたでしょう。新戦力のフィットとストライカーのブレイクによって、最終盤を快調に走ったスパーズに対して、ぎりぎりのスカッドでまわしていたガナーズは、息切れを起こしてしまいました。
それでも、2月以降のプレミアリーグの戦績を見ると、スパーズは10勝2分4敗、ガナーズは10勝6敗。その差は2ポイントしかありません。ならばなおさら、「ひとり獲っていれば」「ひとり残していれば」という悔しさが募ります。冬に噂になっていたタイラー・アダムス、あるいはブルーノ・ギマランイス…ガナーズの息の根を止める2点めを決めたニューカッスルのMFは、ガナーズからの照会の報を知って、前向きだったと伝えられていました。
あらためて、ガナーズの戦績を眺めていて、ふと思ったことがあります。FAカップ3回戦でノッティンガム・フォレストに足をすくわれていなければ、指揮官とTDはあれほど徹底的なダイエットはせず、戦力にゆとりを持たせたのではないか、と。終盤に喰らったグラッパンの1発は、CL出場権をめざすチームが転落する遠因だった…などと、ついつい妄想を膨らませてしまいます。
1月といえば、冨安健洋の再リタイアも痛すぎるトラブルでした。いくつかの冬の失敗がなければ、ガナーズは4位…いや、チェルシーをかわして2強の下にいたかもしれません。体脂肪率が低すぎるスカッド、徹底したメンバー固定によるプランB・プランCの欠如。今季のガナーズは、「ベストメンバーなら3位ブルーズと伍するチーム」「層の薄さは7位ハマーズと競るチーム」だったのではないでしょうか。
欧州に復帰する来季の戦力をどうするのか、気になるところではありますが、その話はエヴァートン戦を終えてからにいたしましょう。今、考えられる最も悔しい結末は、「ノリッジ勝利、ガナーズ敗戦」です。
「チャンピオンズリーグで求められる水準には、ほど遠いパフォーマンスだった。頭を下げて受け入れなければならない。とてつもなくがっかりしている。とてもつらい。(CLは)われわれの手の中にあったのに、今日はない。エヴァートンを倒して、ノリッジがスパーズに勝つのを待つしかない」(ミケル・アルテタ)
「プレッシャーに耐えられないなら、家にいればいい。ここに来ておいて、こんなプレイはできない。今日のわれわれは、とても悪く見えた。ゲームプラン通りではなかった。違うゲームをしてしまった。最初の1分から96分まで、ずっとやられっぱなしだった。こんなプレイをするなら、チャンピオンズリーグに出る資格はない」(グラニト・ジャカ)
前節のノーズロンドンダービーを3-0で落としたアーセナルは、それでもライバルを1ポイント上回っており、最後の2試合を連勝すれば自力でCL出場権を獲得できるポジションにいました。しかし、プレミアリーグ37節のニューカッスル戦は、2-0の完敗。シュート数は16対11、オンターゲット4対2、ビッグチャンスは3対0で、運動量が豊富なホームチームに押し切られてしまいました。
日曜日に1-0でバーンリーに勝ったトッテナムは、勝ち点68で4位に浮上。勝ち点66のガナーズとの得失点差は15です。最終節は、ノリッジVSトッテナム、アーセナルVSエヴァートン。直近のプレミアリーグ10試合を7勝2分1敗で駆け抜けたチームは、最下位に負けなければTOP4でシーズンを終えることができます。
指揮官と元キャプテンは、低調だったニューカッスル戦について「CLに出場できるレベルではなかった」と語りました。この試合の表現としては納得ですが、残り2試合まで4位だったチームは、CL出場権を獲得できるポテンシャルがあったのだと思います。スパーズとの差は、選手層の厚さです。両者の明暗を分けたのは、冬のトランスファーマーケットにおける立ち回りでした。
クルゼフスキとベンタンクールを加えたスパーズに対して、ガナーズの新戦力はゼロ。アルテタ監督とエドゥTDは、オーバメヤン、コラシナツ、チャンバースを売却し、メートランド=ナイルズ、パブロ・マリ、バログンを海外や下部リーグに貸し出しています。SB、CB、ストライカーを放出したチームは、SB、CBの負傷とストライカーの停滞によって、TOP4から陥落してしまいました。
余剰戦力の放出でソリッドになったチームにとって、最も痛かったのはトーマス・パーティーのリタイアでした。ジャカとエルネニーは、期待以上のパフォーマンスを見せてくれましたが、ファビーニョ、チアゴ、カンテ、コヴァチッチ、ジョルジーニョ、ロドリ、ギュンドアン、ホイビュルク、ベンタンクールといった上位のセンターと比べると、攻撃への貢献度は低いといわざるをえません。
左SBのティアニーの負傷も、厳しいアクシデントでした。左サイドに守備力が高いバックアッパーがいれば、大事な一戦で冨安健洋をソン・フンミンの前に置くことができたでしょう。新戦力のフィットとストライカーのブレイクによって、最終盤を快調に走ったスパーズに対して、ぎりぎりのスカッドでまわしていたガナーズは、息切れを起こしてしまいました。
それでも、2月以降のプレミアリーグの戦績を見ると、スパーズは10勝2分4敗、ガナーズは10勝6敗。その差は2ポイントしかありません。ならばなおさら、「ひとり獲っていれば」「ひとり残していれば」という悔しさが募ります。冬に噂になっていたタイラー・アダムス、あるいはブルーノ・ギマランイス…ガナーズの息の根を止める2点めを決めたニューカッスルのMFは、ガナーズからの照会の報を知って、前向きだったと伝えられていました。
あらためて、ガナーズの戦績を眺めていて、ふと思ったことがあります。FAカップ3回戦でノッティンガム・フォレストに足をすくわれていなければ、指揮官とTDはあれほど徹底的なダイエットはせず、戦力にゆとりを持たせたのではないか、と。終盤に喰らったグラッパンの1発は、CL出場権をめざすチームが転落する遠因だった…などと、ついつい妄想を膨らませてしまいます。
1月といえば、冨安健洋の再リタイアも痛すぎるトラブルでした。いくつかの冬の失敗がなければ、ガナーズは4位…いや、チェルシーをかわして2強の下にいたかもしれません。体脂肪率が低すぎるスカッド、徹底したメンバー固定によるプランB・プランCの欠如。今季のガナーズは、「ベストメンバーなら3位ブルーズと伍するチーム」「層の薄さは7位ハマーズと競るチーム」だったのではないでしょうか。
欧州に復帰する来季の戦力をどうするのか、気になるところではありますが、その話はエヴァートン戦を終えてからにいたしましょう。今、考えられる最も悔しい結末は、「ノリッジ勝利、ガナーズ敗戦」です。
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序盤に連敗したのが全てですね。負けていい試合なんて無かったということです。