偏愛的プレミアリーグ見聞録

【Saints×Liverpool】　マン・シティに続いてリヴァプールも…セインツ、ホームで快勝！

2勝3分け3敗、得点・失点とも12。チェルシー戦に2-0から追いついて引き分けるという大健闘の翌日、アトキンス監督を電撃解任され、以来ポチェッティーノ監督が指揮を執っているサウサンプトンですが、冒頭に挙げた数字は新監督になってからのものです。「監督が代わって明確によくなった」というには物足りない数字ですが、2勝はマンチェスター・シティとリヴァプールから、それぞれ3点奪ってもぎ取ったもの。それを考えると、力はついているといえなくもないのですが、逆にそんなチームがなぜウィガンやノーウィッチ、QPRに勝てなかったのかが不思議ですね。

監督の比較は難しいですが、大量点を奪われることが減り、強豪が相手でもホームなら押し込んで勝つことができるようになっており、チームは確実に進化を遂げています。吉田麻也もディフェンスの中心として機能し、ホーイフェルトやフォンテとのコンビネーションも悪くありません。守りもさることながら、注目したいのは攻撃陣。リッキー・リー・ランバート、ガストン・ラミレス、ジェイ・ロドリゲスという、平均身長185㎝と重量級でありながら、ヘディングも細かいパスもクロスもプレースキックもいけるオールラウンダー揃いの前線が脅威です。あまり報道されませんが、実はセインツは、トップ7の次に総得点が多いチームなのです。

その攻撃陣が火を噴いたのが、昨夜のリヴァプール戦でした。10分にラミレスのクロスをロドリゲスが頭で完璧に落とし、シュネデランが軽く合わせて先制。33分にはランバートのFKが壁に当たって方向が変わり、2-0。コウチーニョのゴールで1点を返されて前半を2-1で折り返しましたが、ランバートやララナの抜け出しをリヴァプールGKジョーンズが必死でストップし、ロドリゲスの惜しいシュートもあり、前半で4-0になっていてもおかしくない試合。リヴァプールはトッテナムに勝利したのが嘘のようなやられっぷりでしたが、最少点差でなんとか踏ん張り、後半に逆転の望みを託します。

しかし、後半も流れは変わりませんでした。リヴァプールにも追いつくチャンスはありましたが、それ以上にセインツのほうが決定機は多く、ララナのGKとの1対1はジョーンズが止めたものの、ついに80分、ロドリゲスに息の音を止められます。結果、3-1。アーセナルやエヴァートンにも引き分けるなど、強豪相手に大健闘するホームチームと、中位～下位チームになぜか弱いアウェイチームであることを考えれば、これはこれで妥当な結果なのかもしれません。

それにしてもリヴァプールは、好不調の波がおさまりません。勝つときの容赦ない攻撃と、負けた時の攻めあぐむ様子は、同じチームとは思えないほど。今後のスケジュールでいえば、上位相手のカードはチェルシーとエヴァートンしか残っておらず、他はすべて下位との対戦です。取りこぼしさえなければ5位は射程距離内、4位の可能性まであります。いま一度守備を立て直し、残り試合で豪快な攻撃を見せてほしいものです。

セインツは、昨日の勝利でサンダーランドをかわし、暫定15位。これは大きな勝ち点3でしたね。次戦はチェルシーと、大変な試合が続きますが、わが吉田麻也のチームで、観ているうちに情が入ってしまったので何とか残留を果たしてほしい。セットプレイのたびに前線に張っている吉田のゴールも、そろそろ見てみたいですね。

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