イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【Stoke×MAN.UTD】 ルーニーがセンターMF!?ファン・ペルシ一発で勝利!

結論からいえば、堅実な試合運びでマンチェスター・ユナイテッド、危なげない勝利です。ここ6試合で2点しか獲っていないストークと、10試合ゴールを決めていないファン・ペルシの「ゴール欠乏症対決」は、後者に軍配が上がりました。前半4分、CKからジョーンズのシュートのこぼれ球をキャリックが拾って左隅に決め先制。63分には、ファン・ペルシが左から突破し、切り返したところをスライディングで倒され、PK。これを自身が決め、2ヵ月の沈黙をようやく破りました。90分を通じてストークにはほとんどチャンスを作らせず、セーフティにゲームを進め、ゲームセット。これで、残り6試合を2勝1分けで優勝です。

このゲームの最大の驚きは「ルーニーのセンターMF起用」です。FWにチチャリート、ファン・ペルシが並び、サイドに香川真司とバレンシア。ルーニーは、キャリックと並んで中盤をコントロール。前線へのパスコースを切り、危険なエリアを察知して、先手を打ってプレッシャーをかけにいくあたりはサッカーセンスの塊。味方がボール奪取するとすかさずもらいにいき、パスを散らしたり、速く長いボールをサイドに出せるので、ボールを支配できる下位チームとの戦いにおいては有効なオプションになりそうです。ただし、マンマークからボールを獲る力がどこまであるかは未知数。ダヴィド・シルヴァやマタのように、中央にオフェンシブMFがいた場合に、これを抑え込めるかがカギとなるでしょう。この試合だけ見れば合格点で、ルーニーがここにおさまれば、チチャリートやウェルベックがより使いやすくなります。

そして香川真司。左サイドに入ったこの日の出来は及第点といっていいでしょう。中盤の組み立てに参加し、相手が密集したエリアから一瞬フリーになった選手にパスを通し、局面を打開するなどシンプルにさばける彼のよさは随所に出ていました。しかし一方、シュートゼロが示すように、ゴール前に入ったときには、相手にぴったりマークされてしまい、まったくボールが出てきませんでした。攻めに活路を見出せないストークが、ならばと完全に引いてしまったこともあり、難しいゲームだったかもしれません。チチャリートは香川以上に何もできませんでした。

早い時間に先制したこともあり、自らが優位にたったときにのらりくらりと時間を経過させることがうまい「退屈メーカー」マンチェスター・ユナイテッドらしい平穏な試合だったのですが、唯一心が動かされたのがファン・ペルシのゴールシーン。彼はPKを決めた後、一直線に71歳のボスのもとへ走り、サー・アレックス・ファーガソンと歓喜の抱擁!「調子悪くても信じて使ってくれてありがとう」ということなのでしょうが、入って1年めで怖いもの知らず、勢いのなせる技ですね。ギグスやスコールズがこんなことするのを見たことがありません(怖そうですよね)。試合後、サー・アレックスは「死ぬかと思った。ロビンは私が71歳ということを忘れている」とジョークを飛ばしてましたが、これにはちょっと感動しました。

ストークは重症です。またもや無得点で、降格ゾーンにいるウィガンより2試合多く消化しているのに、勝ち点3差と完全に危険水域に入りました。今週末、アウェイでQPRに敗れれば、過去1度も自チームを降格させたことのないピューリス監督の長期政権も、トータル10年を持って終わりを迎えるかもしれません。背の高い選手ばかりを獲って、セットプレーとロングスローからヘッドでゴールを狙うだけという異端のサッカーがプレミアリーグから消えるのは寂しいので、ふんばってもらいたいものです。

—–

おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


コメントを残す