【MAN.UTD×Aston Villa】 ファン・ペルシ3発でマンチェスター・ユナイテッドリーグ制覇!
オールドトラフォードでのアウェイゲームを、開始わずか1分半で先制されたら、アストンヴィラに勝ちめはないでしょう。右からのラファエルのクロスをギグスが左で受け、ゴール前に速いグラウンダーを通すと、ファ―サイドに詰めていたファン・ペルシがフリーで簡単に蹴り込んで1-0。今季、チェルシー相手に8点を奪われたアストンヴィラの守備のもろさは、ついぞ修正されないまま、ここまできてしまいました。13分には、攻勢に出たヴィラから奪ったボールがすかさず香川につながれ、香川は右にいたルーニーにパス。最近はセンターMFで起用されることが多い背番号10は、DFの裏に走り込もうとするファン・ペルシにドンピシャのロングフィード。後ろからのボールでも、左足の前にくればどんなシュートでも打てるエースがこれをダイレクトボレーで右隅に決め、早くも2-0です。
バレンシアやギグスのサイドからの攻撃を基本としながら、この日トップ下で起用された香川は、上下動を繰り返しながら積極的にボールに絡みます。33分の追加点は、中央でボールを受けた香川が、左を走るギグスに出した見事なスルーパスから。フリーで抜け出したギグスは中のファン・ペルシの動きを見てラストパス。これを受けたエースは一瞬でマークを外し、左のポストに当たる強シュートをねじ込み、ハットトリック達成!マンチェスター・ユナイテッドの勝利とプレミアリーグの優勝は、ここで確定したといっていいでしょう。
後半のマンチェスター・ユナイテッドはセーフティなプレイで時間を使い、時折カウンター気味にサイドから攻撃をしかけます。そして77分、ウエルベックからのパスを受けた香川は、ペナルティエリア右隅でDFをひとりかわしてフリーになり、左足でシュート!普段ならゴールに吸い込まれていたはずのキックは、わずかに打つタイミングが遅かったからか、クロスバーの上を越えてしまい、ゴール裏のサポーターもサー・アレックス・ファーガソン監督も同じポーズで頭を抱えます。最後の45分は、ただひたすらセレモニーの始まりを待つだけの時間でした。大きなピンチもなく、香川の一発以外にこれといったクライマックスもなく、ゲームセット!マンチェスター・ユナイテッド、20回めの優勝!
エヴァートンに負けて始まった今季、おそらく誰も予想できなかったであろう独走でのプレミアリーグ制覇。MVPを挙げるとすれば、ファン・ペルシ、マイケル・キャリック、ジョニー・エヴァンス、ダヴィド・デ・ヘアでしょう。ベテランが緩やかに下り坂を迎えるなか、新加入の選手と若手がチームを支え、リーグ中盤を無敗で走りぬいた充実のシーズン。とはいえ、CLを早期敗退し、本気で勝ちにいったFAカップを獲れなかったのは残念でした。来季に向けてDFラインを再整備し、次はヨーロッパの舞台で「カンピオーネ!」の大合唱を聞かせてほしいと願っています。
残り4試合をすべて勝てば、シーズンの勝ち点最高記録のおまけまでついてきますが、来週はアウェイでのアーセナル戦。うーん、悩ましい。相方がグーナーなので、毎年最低2回は微妙な夜を過ごすことになるのですが、アーセナルが負けたら来季CLの椅子が厳しくなってしまうという状況を抱えてエミレーツで戦いたくなかったというのが本音です。だからといって負けるわけにはいかず、香川がシュートを決めたりしたら、我を忘れて絶叫してしまうでしょう。…もう、しょうがない。なるようになる、と腹をくくっておとなしく応援しましょうか。
いや、しかし、うれしい。ほんとうにうれしい。
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