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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【WBA×Liverpool】 なぜ勝てなかったのか…リヴァプール、無情の夜

どうして負けたのか、あるいは勝てなかったのか、説明のしづらい試合というものがあります。昨年のチャンピオンズリーグ、バルセロナVSチェルシーの2試合もそうでした。「WBAのGKベン・フォスターが神がかっていた」のは確かですが、むしろあそこからなぜ、2点も獲られてしまったのかのほうが気になります(アーセナルがスウォンジーに、同じくホームで0-2で負けたときも思いました)。

前半から完全にリヴァプールペース。スアレスのラボーナをはじめ、ゴール前にいいボールが入っていたので、いつ決めるかという雰囲気だったのですが、アッガーのヘッドをはじめ、なかなか入らない。後半になっても、ヘンダーソン、ボリーニ、ジェラードといいシュートがすべて、ストップされてしまいます。スアレスが倒され、ジェラードが蹴ったPKも、フォスターが左腕で弾き出します。シュート自体は悪くなかったので、もう、これは神が宿ったフォスターを手放しでほめるしかないですね。そして35分、マッコーリーのゴールバー下を叩くヘッドがさく裂。たしかに、DFが置いていかれて彼をフリーで飛び込ませた、といえばそうなんですが、これまたピンポイントでしたね。守りがどうこう、というより、蹴ったヤツと打ったヤツが偉い、というような。

最後のルカクのダメ押しは、1点取り返そうと前がかりになった背後を突かれたわけですが、そうはいっても3対3の状況から右のルカクにパスが出たとき、対応したアッガーはあまりに淡白でした。付くだけ付いて、当たらず、一発のタッチで抜かれてしまい、軽く流し込まれるのを目で追うだけ。これもまた「なぜ」という気持ちにさせられるシーンのひとつでした。

ときどき、こういう試合があります。1984年ユーロ準決勝のフランスVSポルトガル、1996年アトランタ五輪のブラジルVS日本、そして昨季CLのバルセロナ、バイエルン。勝つだけのパフォーマンスを発揮したチームが最後のラインを越えられず、我慢したチームが「いま一時」の集中力で果実を手に入れる、まるで神が戦う前から試合の結果を決めていたようなゲーム。こういった試合に触れると、言葉が無力化するような感覚に襲われます。後から理由をつけてこれみよがしに説明することの気恥ずかしさと、応援していたサポーターの気持ちを考え、あまり軽はずみなことはいえないと自重してしまう気分。ひとつだけいえるのは、こんなゲームの運命の分かれめには、ほとんどのケースでGKが絡んでいます。ビッグセーヴでチームを救うか、あるいは大きなミスでビハインドを背負ってしまうか。この日は前者だったわけですが、学生時代にGKをやっていた者として、フォスターの高揚感とレイナの落胆に思いを馳せてしまうのです。

この試合はフォスターに乾杯。そしてジェラードは「Not his day」のひとこと。ときどき目にする、あまりにも無情な夜。リヴァプール、来季のヨーロッパへのチケット獲得が厳しくなりました。

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“【WBA×Liverpool】 なぜ勝てなかったのか…リヴァプール、無情の夜” への2件のフィードバック

  1. ピント より:

    ファイナルサードでのプレー精度やアイデアに欠けていたと思います。
    スタリッジの欠場が響きましたね。
    彼がいる事でスアレスの負担が減りますから。
    1失点目ではマークを外し2失点目でも軽率な対応をしたアッガーも酷かった。
    まあその辺りが敗因でしょう。

  2. makoto より:

    ピントさん>
    スタリッジの欠場は痛かったですね…。背番号5は、瞬発力不足。ときどき、危ないな、と思います。めざしているサッカーはおもしろいし、ロジャースは好きなので踏ん張ってほしいですね。

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