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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【MAN.CITY×Hull City】 昇格組に敗戦寸前!?…マンチェスター・シティに何が起こっているのか?

プレミアリーグ開幕2戦めで、アウェイとはいえ昇格したばかりのカーディフにつまづいたマンチェスター・シティ。今節は、ホームにハル・シティを迎える負けられないゲーム。さすがにここは楽勝かと思いきや、あわや連敗!?という厳しいゲームでした。最終的には何とか2-0で勝利しましたが、初戦の快勝が嘘のようなバラバラなサッカー。今、彼らに何が起こっているのでしょうか?

前半6分、開始早々いきなり大ピンチ!ハル・シティのMFアルコに、CBレスコットがあっけなく中央を抜かれてGKと1対1。焦ったアルコがシュートを右に外してくれて事なきをえますが、これをきっかけにハル・シティが再三、決定機を作ります。8分にはゴール中央の競り合いからこぼれたボールを、ペナルティエリアの外にいたMFコレンが美しいボレー。わずかにポスト右に外れ、またもやハル・シティの先制点はお預けとなりますが、どちらがホームなのかわかりません。明らかにおかしい、マンチェスター・シティ。

すべては、DFラインの不安定さに起因しているように見えます。ひと頃のマンマークの強さを失ったレスコットと、ケガ明けで本調子ではないナスタシッチ。CBに不安を抱えているため、ヤヤ・トゥレは後ろにポジションを取り、前の選手にボールを出すと、そのまま上がらず引いたまま。彼の上下動が少ないということは、攻撃の厚みを失うことを意味します。加えて、グレアムやアルコ、コレンの飛び出しに手こずった両SBの上がりも少なく、右サイドMFのヘスス・ナバスが中央に斬り込んでくる動きもさほどありません。いいときの彼らは、サイドMFやサバレタ、クリシー、コラロフなどSBがペナルティエリア脇まで斜めに走り込み、精度の高いグラウンダーを中央にフィードしてきますが、中も薄く外の枚数も不足している状況では、個人で打開できるアグエロがドリブルしないとチャンスになりません。前半は単発の攻撃がいくつかあっただけで、ハル・シティのゴールを脅かすことなく、自らの守備を安定させることに腐心して終わりました。

得点の匂いがしない状況を変えるべく、ペジェグリーニ監督は後半頭からメンバーをいじってきます。ジェコOUT、ネグレドIN。長身のボスニア・ヘルツェゴビナ人FWのプレイだけが特段、悪かったわけではありませんが、前節でダヴィド・シルヴァのクロスをヘッドで決めた点取り屋の一発に賭けたのでしょう。この交代が、後にゲームの結果を大きく左右することになります。

60分を過ぎるまでは、前半をそのまま続けているような展開。DFラインが落ち着いてきたマン・シティは、ハル・シティの突破こそ許さないものの、自らの攻撃も相変わらずさえません。さらに前の枚数を増やさないことには、このまま勝ち点1で終わってしまうのではないかと思われたそのとき、待望の一発が生まれます。65分、右からのヘスス・ナバスのクロスに、DFの裏に入ってフリーで合わせたのは、もちろんアルバロ・ネグレド。体のどこかに当たってくれ!とばかりに、やみくもに手足を伸ばしたGKマクレガーの願いむなしく、完璧なシュートがネットを揺らします。1-0、ホームチーム先制!

この1点で、試合の流れも動きます。ハル・シティのモチベーションが下がったというより、マンチェスター・シティの中盤の選手に心理的な余裕ができたからではないでしょうか。それまで、前線で何度もチャンスを作っていたハル・シティの攻撃陣にいいボールが渡らなくなります。マン・シティに中盤を制圧されると、当然、自陣内でボールをつながれる回数も増え、後手にまわるとファールをしてでも止めなくてはなりません。しかし、ペナルティエリア付近でのファールは禁物だということをハル・シティが思い知るには、2失点めという高い授業料が必要でした。90分、右足でドライブをかけた、ヤヤ・トゥレの強烈なFK!やっと、2-0。

かくして、辛勝。前途多難。今の状態でプレミアリーグとチャンピオンズリーグを並行して戦うとなると、どちらかを早期にあきらめざるをえなくなるでしょう。DFを補強するか、もしくはヤヤ・トゥレを下げるか。コンパニ不在の穴が大きいのは事実ですが、彼が戻って来ればすべてが解決するというわけでもなさそうです。チーム立て直しに時間がかかるとすれば、当面はだましだましでも、何とか勝ち点を失わないようにしないといけません。プレミアリーグ次節はアウェイでストーク、さらにはマンチェスター・ダービーとやっかいな相手が続きますが、ノルマは勝ち点4でしょう。さあ、どうする!?ペジェグリーニ監督。

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