【Swansea×Arsenal】絶好調ラムジーが得点王! アーセナル、我慢のサッカーで5連勝
スペイン人選手7人を擁して、とにかくつなぐパスサッカーを徹底するスウォンジーは、ボニーがチームにフィットしてきており、このところアウェイで2連勝中と好調です。最終的なボールポゼッションの58:42という数字が示すとおり、同じタイプのアーセナルを圧倒。特に前半は主導権を握っていました。
一方、前半のアーセナルは我慢のサッカー。エジルが中盤で孤立することが多く、厳しいプレスによってパスやドリブルをカットされる場面が目立ちます。ガナーズサポーターが興奮したシーンはわずかに2回。ラムジーのミドルシュートと、ニャブリが中央突破から左に流したボールをジルーが叩き、惜しくも外したシーンのみ。なかなか得点の匂いはしないものの、スウォンジーの攻撃に対しては落ち着いて対処し、フリーでシュートを打たせません。メルテザッカー、コシールニーもさることながら、やはりフラミニが効いています。コシールニーが前に出てインターセプトを狙えば、空いた後ろのスペースをカバーし、中央からドリブルで持ち込まれると激しくチェックしてサイドに追いやります。昨季、ゲームへの入りが悪く、エンジンがかかる前に失点を重ねていたアーセナル守備陣は、大きな声で中盤から後ろを束ねるベテランのフランス人MFにより、別なチームのような安定したラインに生まれ変わりました。双方、シュートを打たせない守りで最初の45分は0-0。勝負は後半に持ち込まれます。
後半に入ると、スウォンジーのDFラインと中盤との間にスペースが空き始め、前半はパスの出しどころがなく苦労していたエジルやウィルシャーが、いい態勢でボールを持てるようになります。メンバーをいじらず、いたずらに動かず戦況を見守っていたヴェンゲル監督の我慢が実ったのは58分。エジルがワンツーから中央やや左にいたウィルシャーに出すと、ジルーを経由して後ろから押し上げてきたラムジーへパスが通ります。ゴール前に詰める人数が増えたことで、マークがずれて右にいたニャブリがフリーになったのをラムジーは見逃さず、フェイントをかけて優しいラストパス。フリーで受けたニャブリはGKのポジションをみて、左隅にコントロールショットを決め、ガナーズ先制!これぞヴェンゲルサッカーというような美しいパスワークが決まり、スワンズサポーターのため息を誘います。
こうなると、前がかりにならざるをえないスウォンジーですが、攻撃モードを強めたことでますます中盤の後ろに穴が開き、アーセナルのカウンターの餌食になります。先制点直後にラムジーのパスをフリーで受けたエジルがGKと1対1になり、これは何とかGKフォルムがストップしますが、破られたのはその3分後。中盤でインターセプトを決め、粘ってマイボールにしたウィルシャーから左のジルーにつながり、ジルーがシュートを打つと見せながら横に落とすと、そこに走り込んだのは、やはりラムジー。今季になって得点力に磨きがかかった16番は、何の躊躇もなく強シュートをゴール右上に叩き込み、これで2-0。今のアーセナルにとっては、2点はセーフティリードといっていいでしょう。
絶望的な状況になっても攻撃の手を止めないスウォンジーは、ミチュ、カニャスの好調スペイン勢とダイアー、デ・グズマンが中盤をかき回しますが、ラストパスはことごとくGKシュチェスニーのグローブに吸い込まれます。反撃は、ボニーとのワンツーで抜け出したベン・デイヴィスの1点のみ。終了直前にはモンレアル、ジェンキンソンまで投入してリードを守ったアーセナルが、難敵を相手にしっかり勝ち切りました。
チェルシーとトッテナムが直接対決で勝ち点1ずつにとどまり、ベンテケとアグボンラホルのいないアストン・ヴィラにマンチェスター・シティがまさかの逆転負けを喫するなか、アーセナルは勝ち点15で堂々のプレミアリーグ単独首位です。ケガ人だらけでここまで勝てるのは、中盤の布陣がピンチと見るや移籍市場最終盤にフラミニとエジルを獲得したヴェンゲル監督とフロントの力が大きいでしょう。FWとDFが足りないといわれていた今季のガナーズですが、層は厚いと見られていたポジションに、今までになかったタレントを投入するという斬新なアプローチで答えを出しています。ここにカソルラやロシツキ、ポドルスキが戻ってきたら…と考えるとワクワクしますね。来週はいよいよチャンピオンズリーグの最大のハードルであるナポリ戦、そして週末はマンチェスター・ユナイテッドに勝って勢いに乗るWBA戦です。どこまで連勝を伸ばせるのか、彼らの戦いぶりに注目しましょう。
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月間監督賞と選手賞はベンゲルとラムジーで決まりですね。ラムジーはなんなんでしょうこれ。ライバルチームのサポからすれば聞いてないよって感じです笑
今の彼を表現するなら「パーフェクトプレーヤー」でしょうか。かつてジェラードが欲しいままにしていた名声ですが、今のラムジーはその域にいますね。
トーレス下さい。あ、赤い方ね さん>
確かに、ヴェンゲル監督とラムジーですね。ラムジーの素晴らしいところは、シュートの精度です。以前はがっかりするようなふかしもあったのですが、最近はすべて枠内かギリギリにきます。プレミアリーグ随一といってもいいシュートセンスが、彼の自信の源になっているのではないでしょうか。
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