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【Swansea×Tottenham】またもエリクセンとアデバヨル!快調トッテナム、プレミアリーグ4連勝!

久しぶりのワントップも、エースFWアデバヨルがキレまくりで、トッテナムがスウォンジーを3-1で下し、プレミアリーグ4連勝。ヴィラス・ボアス監督が解任され、シャーウッド新体制になってから、これで5勝1分けです。彼らの好調ぶりをみると、この6試合で5点獲っているアデバヨルのみに目が向きがちですが、「縦に速いサッカーへのシフト」「エリクセンの復帰&フィット」という要素も大きいのではないかと思います。

バレンタインデーに、やっと22歳になるデンマーク代表の逸材を、私は再三「天才」と表現していますが、彼がケガで戦線離脱していた時期に、何回か大敗を喫したのもヴィラス・ボアス監督の不運でした。この6試合で自ら3点を奪い、マンチェスター・ユナイテッド戦をはじめ最高のラストパスを供給し続けているエリクセンが、この日も最初のゴールを演出しています。母国デンマークで「ミカエル・ラウドルップの再来」といわれる選手が、ご本人の率いるチームを破ったというのも、因縁めいています。

さて、試合は、本拠地リバティ・スタジアムでサポーターの声援を背に戦うスウォンジーが先にペースをつかみます。ポゼッションサッカーを標榜するホームチームは、いつもどおりボールを支配。トッテナムはシェルヴィやボニーに対するチェックが緩く、GKロリスは何度か危険なミドルシュートに対応しなくてはなりませんでした。ボニーが放ったゴールバー直撃のミドルが決まっていれば、そのままスウォンジーが押す展開になったのかもしれませんが、35分に先制したのはアウェイのトッテナムです。右サイドに流れ、スウォンジーDFの態勢が整わないうちにプラスのクロスを入れたのが、エリクセンでした。マンチェスター・ユナイテッドを屠ったときと同じような弾道の必殺パスが、真ん中でフリーになっていたアデバヨルの頭にピタリと合い、GKトレメルはノーチャンス。スウォンジーは、これで出鼻をくじかれます。

今季、シェルヴィ、ボスエロ、ボニーと大型補強をしながら、プレミアリーグ降格ラインにタッチする寸前まで沈んでしまったスウォンジーの不調は、「昨季大活躍だったミチュの不在による攻撃の単調さ」「パスワークのスピードの劣化」「カウンターへの耐性が低いDFライン」の3点が要因でしょう。昨季よりも選手と選手の間隔が間延びし、ボールポゼッションは高いのに「攻めさせられている」ように見えるのは、ダイレクトを交えながらシンプルにボールをさばけるミチュがおらず、一方で個人で打開できてしまうシェルヴィやボニーは連携が足りないという「副作用」なのかもしれません。この日も、攻撃してはいるものの、フィニッシュはミドルシュートが多く、トッテナムのDFラインを崩せません。1点リードされた後半は、より前がかりにならざるをえず、縦へのスピードを強めた「新トッテナム」のカウンターの餌食になります。

後半、53分の追加点は、スウォンジーDFチコの痛すぎるオウンゴールでしたが、このゴールもまた、トッテナム右SBカイル・ウォーカーからのクロスに戻りながら対応する形になっており、縦への突破に対して準備ができていないのは明らかです。この後もトッテナムは、縦一本から「アデバヨルと誰か」という少人数のカウンターが冴えわたり、左でフリーになっていたアデバヨルにパスを出さずにGKとの1対1を外したデンベレの逸機(アデバヨル、当然の大激怒)の後、71分には決定的な3点めが入ります。縦パスに抜け出したのは、シュートに色気がなく、余計なことをしない左SBダニー・ローズ。フリーで並走していたアデバヨルへのパスは、文句なしのタイミングです。これを受けたアデバヨルは、GKトレメルの動きを見ながらワンフェイント入れて、右脇をきっちり射抜きます。これで、0-3。スウォンジーは、プレミアリーグ前節のマンチェスター・ユナイテッド戦同様、「持たされて負ける」試合を、今度はホームで味わうハメになりました。

もはや蛇足でしかなかったスウォンジーの1点は、78分にボニーが信じられない態勢から放ったボレーでした。今のスウォンジーは、彼の身体能力頼みです。ここ5試合で、ボニー以外の得点が1点しかないというのは、かなり重症ですね。昨季はキャピタルワンカップを制し、次期監督を検討していたプレミアリーグの上位クラブから注目を集めたラウドルップ監督ですが、今季は一転、そろそろ首のまわりが涼しくなってきました。絶好調に笑う新任監督と、打開策がみえずにあえぐ青年監督の絶妙なコントラスト。この仕事は一寸先は闇、シビアな商売です。

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“【Swansea×Tottenham】またもエリクセンとアデバヨル!快調トッテナム、プレミアリーグ4連勝!” への2件のフィードバック

  1. プレミア大好き! より:

    おいおい1対1外したのはムサやで〜(笑)

  2. makoto より:

    おお、すみません。確かに。勘違いでした。訂正させていただきました。

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