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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Tottenham×Cardiff】EL明けは疲労困憊…トッテナム、それでも勝ち点3でアーセナルを追撃!

今季プレミアリーグでの7敗のうち、5敗までがヨーロッパリーグ直後のゲーム。テレビ局はどうしても日曜日のプログラムがほしいのでしょうが、高額放映権料の恩恵とセットとなっているプレミアリーグの日程の融通の利かなさの犠牲になったのが、トッテナムとスウォンジーでしょう。両者とも、今季は大量の補強をして、ヨーロッパリーグを戦いながらの躍進をめざしたのですが、ヴィラス・ボアス監督とラウドルップ監督の解任という厳しいシーズンを過ごしています。本拠地ホワイト・ハートレーンにカーディフを迎えたこの日のゲームも、トッテナムは低調なパフォーマンス改善できないままタイムアップの笛を聞くこととなりました。

エリクセンとカイル・ウォーカーをケガで欠いたトッテナムは、DFラインにフライヤーズ、前線にはアデバヨルとソルダードを並べる布陣です。今季、マンチェスター・ユナイテッドが不振から脱却できず、プレミアリーグ6位に甘んじているなかで、私はトッテナムにちょっとした親近感を覚えています。「なかなかスタメンが固定できない」「ドリブラーによるサイド攻略以外の攻めのバリエーションがない」「新加入選手が機能していない」「ゴールはFWの個人力まかせ」といったあたりの悩みは共通してますよね。ファン・ペルシやルーニーがケガで多くの試合を欠場したマンチェスター・ユナイテッドと、期待の大物FWソルダードがフィットしていないトッテナム。彼らが得点を量産できていれば、もっとポジティブなシーズンを過ごせていたのは間違いありません。

さて、この日のゲームは、開始2分にレノンからソルダードにクロスが入るという絶好のチャンスで始まりました。相手のカーディフもまた、年末にマッケイ監督が解任されており、スールシャール体制でプレミアリーグ残留をめざしているものの、2014年になってからは1勝1分け6敗と泥沼です。ウエストハムに2失点、スウォンジーに3失点とDFラインの穴がふさがらない下位チームに対して、しかしトッテナムは効果的な攻撃ができないまま、20分以上の時間を過ごすことになってしまいました。死にもの狂いで何とかプレミアリーグに残ろうとしているチーム相手に、終盤までもつれこむとやっかいです。早いうちに点が欲しかったトッテナムは、28分にカウンターのチャンスを迎えます。

カーディフのFKをGKロリスが弾き、中央にいたタウンゼントにボールが渡って速攻がスタート。左サイドでパスをもらい、ドリブルで上がっていったのは、チームの好不調を左右する存在となっているアデバヨルです。DFが戻り切れていないカーディフに対し、エースストライカーにはドリブル勝負を仕掛けるという選択肢もありましたが、中央からソルダードが上がってくるのをみたアデバヨルは、ここしかないというタイミングで丁寧なラストパスを中央に送ります。トップスピードで走りながら、右足でこれを受けたソルダードは、そのまま同じ右足のアウトでゴール右隅に軽く流し込んで1-0!今季、3000万ユーロ(約39億円)という高額な移籍金で加入しながら、PK以外のゴールは10月のアストン・ヴィラ戦以来で、やっと2点め。12月のヨーロッパリーグ、アンジ・マハチカラ戦のハットトリックでしか主役になれていなかったスペイン代表FWが、ようやく彼らしい一発を決めました。

1点を追うカーディフもすかさず反撃。29分のCKで、イングランド代表に呼ばれた好調コーカーがゴール前2メートルからヘディングシュートを狙うも、コースを抑えきれずにバーを直撃。40分、左サイドを完全に突破したSBジョーが中に斬れ込んできたビッグチャンスは、中央にフリーの選手がいたにも関わらず、角度のないところから無理に狙ってGKロリスにセーブされます。前半は1-0で終わりましたが、チャンスの数が多いのはアウェイチーム。まだまだどうなるかわかりません。

後半は両チームとも決め手がなく、タウンゼントとグナルソンがミドルを放った以外にスタンドが湧くシーンがまったくありません。トッテナムは、相手が前がかりになって裏にスペースを空けてくれないとチャンスにならない状態。終了直前の89分、ようやくカウンターが機能し、途中出場のシャドリからハリー・ケインへラストパスが出ますが、フリーで打ったシュートはGKマーシャルが足でクリアし、追加点は奪えません。最高に盛り上がったのは、マーシャルまでゴール前に上がってきた92分からのカーディフのCK2本でしたが、せっかくGKまで詰めたのに、キックが正確性を欠いてシュートは打てず。結局1-0、トッテナム辛勝です。

うーん、いろいろ気になることはありますが、ヨーロッパリーグの激戦明けでキーマンを欠いていたことを考えれば、「勝ち点3を獲れてOK」という割り切り方でいいのかもしれません。2月末にはイギリス紙「メトロ」が、「ソルダードは獲得時の1/3以下の移籍金でスペインに逆戻り。シャドリ、カプエも放出」とまで報道しており、明るいニュースがないトッテナムですが、そうはいっても実質的にプレミアリーグ4位のアーセナルとは勝ち点6差につけており、まだまだチャンピオンズリーグ出場権には手が届きます。エリクセンがいないとサイド攻撃しかなくなるという課題を解決しないと、厳しいのは間違いありませんが…。

そうそう、2015年より、「ヨーロッパリーグで優勝チームが出た場合は、出場枠が5枠になる」はずです。来季チャンピオンズリーグに出られなくても、最初の対象国となってプレミアリーグから5チーム出せればいいですね。トッテナムサポーターのみなさん、CL・EL出場権争いではガチンコのライバルですが、お互いがんばりましょうね!
(注:当初、チャンピオンズリーグ優勝国を出した場合は5枠獲得可能」と書きましたが、私の勘違いだったようです。すみません。お騒がせしました)

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“【Tottenham×Cardiff】EL明けは疲労困憊…トッテナム、それでも勝ち点3でアーセナルを追撃!” への2件のフィードバック

  1. プレミア大好き! より:

    え、来期からCL出場枠が5つになることもあるんですか!?
    初耳です!
    ソースとかあったらはってもらってもいいですか?

  2. makoto より:

    プレミア大好き!さん>
    Jスポーツで実況と解説が話していたことを、私が勘違いしてしまったようです。本文のほうを訂正させていただきました。お騒がせしてすみませんでした。

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