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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Aston Villa×Chelsea】痛恨の退場劇!大人になりきれなかったチェルシー、カウンターに散る!

アーセナルやリヴァプールにとって、ストークの本拠地ブリタニアが悪夢の地だとすれば、チェルシー指揮官ジョゼ・モウリーニョのそれは、間違いなくアストン・ヴィラのホーム、ヴィラパークです。プレミアリーグで過去4戦して、3分け1敗。奪ったゴールはひとつだけ。強いチェルシーを率いながら、なぜ彼の地で勝てないのかを語れる人間はいないでしょう。今日の試合は、プレミアリーグ七不思議のひとつを解決する絶好のチャンスだったはずですが、しかし結果は過去にも増して最悪のものとなってしまいました。ただの敗戦で終わっていれば、まだよかったのですが…。

ウィリアン、オスカル、アザール、マティッチ、ラミレス。中盤にベストメンバーを揃えて、前半から優勢に試合を進めていたのはチェルシーです。12分にウィリアンが得意のミドルシュートでアストン・ヴィラGKグザンを脅かすと、15分にはポストに入ったウィリアンの落としをオスカルが右足で狙います。2本とも枠の外に外れたものの、動きは悪くありません。今までモウリーニョ監督が勝てなかったのが嘘のように、チェルシーはほとんどの時間でボールをキープし、ホームチームに反撃の時間を与えません。

とはいえ、アストン・ヴィラにはベンテケ、アグボンラホル、ヴァイマンの3トップがおり、全員、縦一本が通れば一発でゴールにたたき込める決定力があるので要注意です。39分、左45度から右足のボレーをクロスに放ったのはベンテケ。これは惜しくもゴール右に外れましたが、ホームチームにもエンジンがかかってきました。41分、左CKからファーポストにいたマティッチのシュートがゴールラインを超えますが、これはトラップの際のハンドを取られてノーゴール。45分のオスカルの直接FKもボールが弱く、GKグザンが難なくキャッチします。チェルシーは、攻めている割に枠内シュートは少なかったものの、まずまずでしょう。気になるのは、後ろからのタックルが必要ない位置でスライディングしたウィリアンのイエローカードぐらいです。

後半も、大半の時間がチェルシーのボールポゼッションに費やされて試合が進みます。59分にはイヴァノヴィッチがゴールライン際を突破するも、中に合わせられず。60分には、ショートコーナーをニアにフリーでいたオスカルにつなぎ、背番号11が右足でコントロールシュートを放つもGKグザンの正面。アストン・ヴィラDF陣は、チェルシーの圧力を受けてもいたずらにラインを下げず、いくつかのピンチをオフサイドで切り抜け、0-0をキープします。65分、右に出したパスのリターンを受けたベンテケのミドルはゴールポスト左。両チームとも決定的なチャンスでシュートが枠にいきません。

67分、モウリーニョ監督が勝負です。オスカル、F.トーレスout、シュールレ、デンバ・バin。これは疲れていた選手を外しつつ、速攻主体でシンプルに攻めていこうというメッセージでしょうか。しかしこの直後、リードは奪えないながらも順調だったチェルシーを、最初の悲劇が襲います。中盤で後ろから相手をつかんでしまったウィリアンに、2枚めのイエローが出て退場です。フリーでドリブルしている選手を倒してしまっては、カードを出されても仕方がありません。10人になったチェルシーは、残り15分を切ると、ハーフライン付近でパスカットされるシーンが目立ち始めます。

81分、自陣でチェルシーボールをインターセプトしたのはMFファビアン・デルフ。彼はそのまま中央をドリブルで上がり、フリーで左を走っていた途中出場のアルブライトンにパス。アルブライトンは縦に突破すると、グラウンダーのラストパスを再び背番号16に合わせます。デルフは、何とこれを絶妙のヒールキックでゴール右隅へ!GKチェフは届かず、アストン・ヴィラが先制です。またしても、鬼門ヴィラパークで、モウリーニョ監督は窮地に追い込まれます。

この後は、同点を狙うチェルシーよりも、アストン・ヴィラのカウンターのほうが決定的でした。89分にベンテケが強烈なボレー。91分にもGKと1対1のシーンを創られ、デルフにフリーで左足シュートを打たれるも、これはGKチェフがセーブし、ボールはポストに当たってゴール裏へ。追加タイムの残りは2分を切り、絶体絶命となったチェルシーに、ここで2度めの悲劇が到来しました。つい2分前にイエローをもらったばかりのラミレスが、今度は相手の足を踏みつけてしまい、ふたりめの退場!さらに、このジャッジに対してレフェリーに何かを確認しにいったモウリーニョ監督も退席処分。あっという間に、合計3人がロッカールーム行きです。試合はこのままタイムアップ。チェルシーは次戦以降に悪影響を残す痛い敗戦を喫しました。ヴィラパーク、恐るべし!

チェルシーの敗因は、「10人になったのに後ろを空けて攻めてしまったこと」でしょう。失点シーンは右サイドがガラ空きで、たったふたりにやられています。数的不利を抱えてからは、相手を呼び込んでの速攻に切り替えたほうがよかったのではないでしょうか。10人になって大人のサッカーを貫いたマンチェスター・シティと、10人になって冷静さを失ったチェルシー。プレミアリーグの優勝争いは、俄然マンチェスター・シティが有利となりました。(ファビアン・デルフ 写真著作者/Vilnietis)

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“【Aston Villa×Chelsea】痛恨の退場劇!大人になりきれなかったチェルシー、カウンターに散る!” への3件のフィードバック

  1. チェルシー より:

    更新お疲れさまです

    判定に文句は言いませんがマティッチのゴール取り消しから赤二枚と胸糞悪い試合でしたね(^^;
    モウリーニョのビラパークの相性の悪さに加えてフォイ主審の時はここ8試合で6人退場してるみたいです

    それはさておきモウリーニョは強豪相手にオープンになるときは今の戦い方でいいと思いますが、遅攻の時の崩しのメカニズムをもっとチームに植え付けてもらいたいですね
    格下相手にとりこぼす時はいつもなかなか相手を崩せずに詰まって点がとれず失点してしまう、もしくは先制できてもそこから同じパターンでこぼす時が多いので

    終わったものは仕方ないのでガラタサライ戦、アーセナル戦に切り替えてもらいたいですが、アーセナル戦にウィリアンとラミレスが出れないのは痛いです(^^;

  2. 戦術は浪漫 より:

    いつも楽しみにしておりますm(_ _)m
    管理人さんは、マンユナイテッドサポながら、他のプレミアチームをリスペクトする姿勢に頭上がらない思いですm(_ _)m

    ところで、モウリーニョは次節ベンチ入れるのでしょうか?
    そのあたり、あまり詳しくないので、教えていただけると有難いです。

  3. makoto より:

    チェルシーさん 戦術は浪漫さん>
    この試合もシュートに持ち込めない「悪いチェルシー」でしたね。こういうときは、オスカルとラミレスあたりが中央で1枚ずつ前に上がるくらい、人数をかけたほうがいいと思いました。モウリーニョさんの処分は未定ですが、2~3試合ベンチに入れないかもしれない、という記事が出ています。これも痛い…。

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