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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【Tottenham×Sunderland】天才エリクセン、エース・アデバヨル、若手ケインが躍った怒涛の5ゴール!

プレミアリーグではチェルシー、アーセナル、リヴァプール相手に1点も奪えずに負け、ヨーロッパリーグでもベンフィカに本拠地ホワイト・ハート・レーンで惨敗したトッテナム。12月にシャーウッド監督が就任したときのアデバヨールの神通力にも陰りがみえ、総得点40はプレミアリーグ15位のスウォンジーを下回ります。残り6試合の対戦相手はサンダーランド、WBA、フラム、ストーク、ウエストハム、アストン・ヴィラと中位以下ばかり。6連勝すれば来季のヨーロッパリーグのチケットを獲得できる一方、勝ち点を落とそうものならすぐ下にマンチェスター・ユナイテッドがつけています。

この日の対戦相手であるサンダーランドは、キャピタルワンカップ決勝進出やFAカップベスト8の反動からか、プレミアリーグではここ6試合を1分け5敗と絶不調。消化試合が2試合少ないとはいえ、ついにプレミアリーグ最下位に転落してしまいました。この日勝てないと、マンチェスター・ユナイテッドにかわされて7位に落ちるトッテナムは、本拠地でこの相手に勝ち点を落とすわけにはいきません。

試合開始からまもなく、優位に立ったのは、もちろんホームのトッテナム。この日は期待の若手、ハリー・ケインがスタメンに入り、エリクセンやシャドリ、レノンと絡みながらサンダーランドのDFラインを崩しにかかります。5分にはスルーパスからレノンがフリーになってきわどいクロスを上げ、アデバヨールが触ろうものならたちまちゴールというチャンスを演出。左SBダニー・ローズとともに、サイドが手薄なサンダーランドの守備を攻め立てます。

サンダーランドの最初のチャンスは、13分のFK。右サイドから、アダム・ジョンソンが左足でカーブをかけて中に入れると、CBウェズ・ブラウンがヘディングシュート。これは惜しくも右に外れ、先制のチャンスを逃しますが、17分にサンダーランドはラッキーなゴールで先に1点を奪います。

3月のチェルシー戦でもバックパスミスから失点をしたように、今季のトッテナムはビルドアップ時のミスから、やらなくてもいい失点を喫するシーンが目立ちます。17分、GKロリスが久しぶりにピッチに戻ったCBキリケシュに出したパスは厳しいプレッシャーを受け、右サイドにいたキリケシュはたまらず中に戻します。しかし、このパスが中途半端となり、走り込んでさらったサンダーランドMFカッターモールがダイレクトシュート!これが右隅に決まり、絶不調サンダーランドが予想外の先制です。

1点を追うことになったトッテナムはすかさず反撃。18分、シャドリのミドルが左にいたケインの足元に入り、ケインが左足で狙うもGKマンノーネの正面。23分にはエリクセンの右からのクロスがDFラインの裏に入り、ケインのシュートのこぼれをアデバヨルが右足でカーブをかけて狙いますが、これは惜しくも上。やはりトッテナムのアタックで危険な匂いを漂わせるのは、アデバヨルとエリクセンです。

28分、サンダーランドは、この危険なふたりを抑えきれませんでした。左サイドから軽く縦にドリブルで仕掛けたエリクセンがファーサイドにアーリークロスを通すと、DFより一瞬早くボールに追いついたアデバヨルが腹に当ててゴールに押し込みます。セットプレイ以外でノーチャンスのサンダーランドに対して、早い時間に追いついたトッテナム。30分にはダニー・ローズがミドル。34分、右からのクロスにパウリーニョは一歩足りず、アデバヨルが触れば1点でしたが、DFに当たったこぼれ球をマンノーネが必死にキャッチ。15分にわたるトッテナムのワンサイド攻撃も、最終ラインを崩すまでには至らず、前半は1-1で終了。トッテナムの課題は、サイドからのクロスに対して中の枚数が少ないこと。後半、引き続きレノンやエリクセンを中心にサイドで優位に立ち、パウリーニョやシャドリの押し上げがあれば、トッテナムがリードを奪うのは難しいことではないでしょう。

後半も、立ち上がりからトッテナムペース。やはり、レノンとエリクセンは危険です。55分、右から突破したレノンのクロスはサンダーランドDFのクリアがわずかに先。そしてその3分後、再びエリクセンのピンポイントクロスがホワイト・ハート・レーンの大歓声を呼び起こします。左サイドから、DFラインのすき間を縫って上げたボールに飛び込んだのは、20歳のハリー・ケイン!GKマンノーネの鼻先で軽く合わせたシュートが決まり、うれしいプレミアリーグ初ゴール。起用したシャーウッド監督は、思わず「どや顔」です。

プレミアリーグ残留のためには負けられないサンダーランドですが、連敗で自信を失っているのか、この日も彼らはあまりに覇気がありません。攻撃を仕掛けるのは白いユニフォームばかり。64分、エリクセンが中央突破から最終ラインまで抜きにかかり、ブロックされたボールをアデバヨルがすかさず拾って後ろに落とすと、パウリーニョが思い切りのいいミドル。70分にもエリクセンのスルーパスにレノンが抜け出し、ゴールライン際からグラウンダーのラストパス。その後もハリー・ケイン、アデバヨルが次々とシュートを放ち、いずれもゴールにはなりませんでしたが、トッテナムは攻撃の手を緩めません。

75分、サンダーランドに久しぶりのチャンス。右から突破を図るアダム・ジョンソンがクロスを通すと、中にいたガードナーがスルーしてボリーニに打たせようとしますが、これはDFが落ち着いてカット。そして78分、試合を決めるゴールがエリクセンの左足から放たれました。ペナルティエリア外、正面やや左からのミドルはサンダーランドDFの足に当たってサイドネットへ。これで完全にサンダーランドは戦意喪失です。86分、相手のクリアを拾ったハリー・ケインがDFを2人置き去りにしてGKとの1対1に持ち込み、右足インサイドでシュート。GKマンノーニが弾いたところを最後はアデバヨルがゲットして4点め。91分には、CKの混戦からシグルズソンがダメ押しの一発を決め、終わってみれば5-1です。トッテナム、久しぶりの大勝。先制されたにもかかわらず終始積極的に攻め込み、負ける気がしなかったゲームを5ゴールという結果で締めました。

最初の3点にすべて絡んだ天才キッカー、エリクセンが目立ったゲームでしたが、ハリー・ケイン、アデバヨル、レノンと、前の選手が役割をきっちり果たした快勝でした。これまで得点力不足に悩んできたトッテナムにとっては、こういう試合がいちばん次につながりますね。エヴァートンやセインツとのアウェイゲームを残しているマンチェスター・ユナイテッドよりも、相手関係が有利なトッテナムがこのまま逃げ切るのか?気がつけば、すぐ上にいる宿敵アーセナルとも5勝ち点差です。プレミアリーグのセカンドグループも、予断を許さない展開になってまいりました。最後に笑うのは、まさかの…!?

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