【Tottenham×West Ham】カブール退場のトッテナム、ロンドンダービーは収穫ゼロの完敗!
ところがゲームは、本拠地アップトン・パークで戦うウエストハムが一方的に押しまくります。攻撃はシンプルで、左右にボールを散らしてクロスを上げ、ターゲットマンのアンディ・キャロルが落としたボールを狙うというもの。対するトッテナムの攻撃は、もっぱらカウンター。4分に右からシグルズソンが崩して中央のエリクセンにつなぎ、フリーのアデバヨルに落とした流れはきれいでしたが、アデバヨルが丁寧にいき過ぎ、インサイドキックはGKアドリアンが正面でキャッチします。20分を過ぎてもウエストハムの優位は変わらず、23分、ようやくトッテナムが攻めに出たところで事件が起こります。
ハーフラインまで上がっていたトッテナムDF陣の裏をつき、味方の大きなクリアを拾ったウエストハムMFダウニングがドリブルで独走。ぺナルティエリアの手前で、CBカブールがダウニングを後ろから倒してしまい、カブールは一発退場です。キャロルの強烈なFKはGKロリスがファインセーブ。しかし、ここからの左CKがキャロルの頭にピタリと合い、ハリー・ケインに当たったボールがゴール左隅に吸い込まれます。10人のトッテナムが0-1とされ、勢いに乗ったウエストハムの攻撃はさらに活性化します。
35分、右からのクロスをMFノーランがGKロリスと競ると、クリアボールを拾ったキャロルが中央のテイラーに落とし、テイラーのボレーはゴール右隅に一直線!これもロリスが指先で弾き、惜しくも追加点はなりません。このまま1点差で終わると思われた前半でしたが、42分、トッテナムは自陣でのパスをさらわれ、ドーソンが思わずファール。このFKをダウニングが左足で蹴ると、壁に入ったアデバヨルとパウリーニョがよけてしまい、間を抜けてきたシュートにロリスの左手はまったく届きません。前半は、0-2。攻撃の糸口がつかめないこの日のトッテナムが、ここから逆転するのは至難の業でしょう。
それでも後半開始からは、トッテナムが反撃。47分には左サイドでパウリーニョがGKアドリアンを一瞬かわすものの、シュートまでいけずにダウニングがクリア。ウエストハムも49分、右クロスをMFディアムが美しいオーバーヘッドで合わせますが、GKロリスが3度めのビッグセーブでこれをブロック。3点めは幻に終わります。55分にもセンターサークルからのFKをキャロルが後ろに流すと、ノーランがどフリー!至近距離からの左足シュートは、またもロリスが足に当て、0-2のままでゲームは進みます。
65分、後がないトッテナムは、パウリーニョを下げ、ソルダードを投入。アデバヨルと2枚並べ、攻撃のテコ入れを図ります。しかし70分を過ぎても、トッテナムは攻撃の形を創れません。時折放つミドルシュートは、なかなか枠にいかず、サイドからの仕掛けも不発。ウエストハムに余裕を持ってボールをまわされ、いたずらに時間が過ぎていきます。75分、縦パス1本でソルダードがペナルティエリア内でフリーになるも、バウンドを合わせている間に詰められ、シュートは枠にいきません。
83分、アンディ・キャロルがお役御免。アラダイス監督は、動けるカールトン・コールを入れ、逃げ切り体制を固めます。プレミアリーグ6位のチームが、降格争いの最中にあるチームに、ここまで抑えられるとは…。追加タイムのダニー・ローズのミドルもGKアドリアンのビッグセーブに阻まれ、トッテナムはいいところなくロンドンダービーを失いました。
収穫があったとすれば、ロリスを手離してはいけないと、あらためて確認したぐらい。痛い痛い勝ち点ゼロで、この後戦うマンチェスター・ユナイテッドが勝てば、トッテナムは一気に追い込まれます。今季は大量補強を敢行したものの、なかなか新加入選手がフィットせず「これぞトッテナムのニューモデル」というスタイルを披露できないまま、プレミアリーグを終えることになりそうです。とはいえ、最終的にヨーロッパリーグ出場権さえ獲れれば、「いつもどおりの悪くないシーズン」で着地できます。これを書いている0時現在、マンチェスター・ユナイテッドは前半終了で1点負けていますが、果たして欧州行きのチケットは…!?
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写真アッガーですよ。
ynwaさん>
ご指摘ありがとうございます。UPしてすぐ指示間違いに気が付いたのですが、写真のアップロードがうまくいかず、訂正に時間がかかってしまいました。現在は直っておりますので、よろしくお願いいたします。