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【Arsenal×Crystal Palace】ドロー寸前のアーセナルを救った、ドビュッシーとラムジーの執念!

コミュニティシールドでマンチェスター・シティに快勝し、いい形でプレミアリーグ開幕に臨んだアーセナルと、2日前にやり手の指揮官、トニー・ ピューリスを失ったクリスタル・パレス。本拠地エミレーツで、ガナーズがどう楽勝するのかと注目していたゲームでしたが、開幕戦というものは、かくも重苦しいものなのでしょうか。3時間前にホームで敗れたマンチェスター・ユナイテッド同様、プレミアリーグ降格候補相手に、アーセナルは予想外の苦戦を強いられました。

最大の誤算は、ヤヤ・サノゴ。最終ラインやアルテタから前線に縦パスが入った後の攻撃が詰まったのは、運動量が少なく、ポストとしても機能しないワントップに起因するところが大きかったように思います。期待のアレクシス・サンチェスも周囲との連携が今ひとつ。開始からしばらくは、足元でもらって狙いのないドリブルで追い込まれ、ボールを失うシーンが多く、15分にGKの頭上を狙ったループシュートを放った以外は、なかなかチャンスが創れません。右サイドからの攻撃に期待感を持たせていたのは、同じ新加入の選手でも、裏をとろうという狙いが明確だったドビュッシーのほうでした。

左と最前線がうまく使えないなか、スペースを創るべくラムジーが中央に上がってきたときと、ドビュッシーの攻撃参加からアレクシス・サンチェスがプレッシャーを受けずにボールを持ったときのみ、いい形になっていたアーセナル。ようやくホームチームにゴールの予感が漂い始めたのは、25分を過ぎてからでした。26分のサノゴのシュート、28分にドビュッシー、アレクシス・サンチェスとつないだボールを受けて放ったウィルシャーのミドルと、クリスタル・パレスのGKスペロニを脅かすシーンが増え始めます。しかし、34分に先制したのはアウェイのクリスタル・パレス。ケチのつき始めは、アウェイチームが苦し紛れに出した自陣からの縦パスに、ノイアーのごとくペナルティエリアの外に飛び出したGKシュチェスニーでした。

ノイアーなら安全に外に出していたであろうクリアを、アーセナルのエースGKは前に蹴り出し、相手に奪われてしまいます。ゴールマウスはガラ空き、ロングシュートは何とかコシールニーが足を伸ばしてクリアしますが、このピンチの直後のCKで、ほとんどチャンスがなかったクリスタル・パレスがゴールを奪います。ニアに走り込んだハンゲランにアレクシス・サンチェスがついていけず、カバーに入ろうとしたコシールニーは完全に出遅れ。先に触られ、サイドネットにコントロールされては、シュチェスニーもノーチャンスです。0-1、まさか、アーセナルも負けるのか。リードされたまま嫌な終わり方になりそうだった前半を、終了間際にイーブンに戻してくれたのは、こちらもセットプレーのスペシャリスト、コシールニーでした。中盤でファールを受けたアレクシス・サンチェスが自ら蹴ったFKは、オフサイドラインぎりぎりから裏に入り込んだ背番号6の頭にぴったり。巧妙なバックヘッドに、GKスペロニは動けず。アーセナルは、前半を何とか1-1で折り返します。

後半に入り、53分にギブスを負傷で失ったアーセナルは、試合開始直後のように再度、攻めあぐみます。ヴェンゲル監督は、62分、ヤヤ・サノゴを諦めジルーを投入。前半とは打って変わって、最終ラインの裏に通そうとするスルーパスが増えますが、クリスタル・パレスの必死の守備に、ラストパスはことごとく阻まれます。69分のチェンバレン投入でウィルシャーを下げましたが、この日の出来なら、カソルラを代えたほうがよかったかもしれません。70分を過ぎると、左サイドに移ったアレクシス・サンチェスとモンレアルのコンビで再三、チャンスを創りますが、クロスに精度を欠き、ペナルティエリア内でシュートが打てません。

83分、左サイドの角度のないところから放ったジルーのシュートが逆サイドに外れると、中央を人数で固めるクリスタル・パレスは、露骨に時間稼ぎを始めます。89分、危険なスライディングで2枚目のイエローをもらったジェイソン・パンチュンが退場。追加タイムを入れても、5分もないでしょう。このとき、エミレーツを埋めたサポーターの大半は、ガナーズはプレミアリーグ開幕戦を残念なドローで終えると思っていたのではないでしょうか。

しかし、ゲームは91分に動きました。CKのクリアを拾ったアーセナル。チェンバレンがクロスを入れると、コシールニー、ジルーとヘッドでつなぎ、中央のドビュッシーが倒れ込みながらのボレー。GKスペロニが弾いたボールの前にいたのは、やはりこの男、アーロン・ラムジー!昨季のプレミアリーグでも、数々のピンチを救ってきた中盤のエースが、土壇場でドラマティックなゴールを決め、アーセナルが苦しかった初戦をものにしました。

こういうゲームで勝ち点3を拾えたのが最大の収穫でしょう。個別の選手に目を向けると、ドビュッシーとチャンバースはよかったですね。ニューカッスルからきたSBは安定感抜群で、足元の技術がしっかりしているチャンバースは、ビルドアップではメルテザッカーより貢献してくれそうです。それにしても、なぜヤヤ・サノゴだったのでしょう。コンディション重視の起用だったのかもしれませんが、ヴェンゲル監督の空回りをドビュッシーとラムジーがフォローしてくれた格好です。とはいえ、次戦以降はカソルラやジルーも調子を上げてくるはずで、エジル、メルテザッカーも戻ってきます。視界良好、終わりよければすべてよし、としましょうか。

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“【Arsenal×Crystal Palace】ドロー寸前のアーセナルを救った、ドビュッシーとラムジーの執念!” への6件のフィードバック

  1. ぺじぇり より:

    >なぜサノゴだったのか

    CL予選ありますからね
    まあプレシーズンマッチからサノゴの調子のよさもあるのかもしれませんが

  2. londres nord より:

    ただ勝っただけの試合でした。サノゴは得点の匂いがしませんし、ボールの収まりが悪い、これじゃいつ迄もジルーのバックアッパー止まり、後半頭からサンチェスかキャンベルをCFとしてテストしてもよかったでしょう。
    ギブス怪我です。CL予備選あるのに、3、4列目の層が薄過ぎです(涙)

  3. ゆうま より:

    勝ち点3だけが成果の酷い試合でした
    PSMではもっと縦に速い攻撃をしていたのでサンチェスなどの快速を活かす方向に
    シフトするかと思ったのですが、いつも通りでいつも通りに攻撃が手詰まりに
    なっていてガッカリでした。

  4. べんげる より:

    開幕戦はいつも難しいものなので、またしてもラムジー殿のおかげで勝っただけでも良しとするしかないですかね笑
    それと気になったのが、フラミニがベンチにすらいなかったことですが、どうしたんでしょうか?怪我しているという情報は無かったような気がするんですが…(・・;)

  5. アーセナル より:

    アーセナルがまだまだというのもありますが単純に
    パレスの守備が素晴らしかったんだと思います
    プレミアに簡単に勝てる試合はないですし

  6. makoto より:

    ぺじぇりさん londres nordさん ゆうまさん べんげるさん>
    ベンチのメンバーも、守る必要が発生することはまったく考えてないような顔ぶれで、ヴェンゲルさんはもしかすると、クリスタルパレスをなめていたのかもしれません。ともあれ、「昨季とは真逆のロケットスタート!」ということでいいのではないでしょうか。私のところは、昨季アウェイで1-4で勝った相手に…(涙)

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