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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Chelsea×Swansea】ジエゴ・コスタが止められない!怒涛の攻撃でチェルシーが首位決戦を制す!

最初の30分は、中盤の運動量でピッチを制圧し、チェルシーをノーチャンスにさせたスウォンジーのゲーム。ラスト60分は、スウォンジーの守備陣をズタズタに切り裂いたチェルシーのゲーム。4-2という結果は、前半だけ観た人には想像できないスコアでしょう。スウォンジーにとって悔やまれたのは、前半終了間際にチェルシーに追いつかれてしまったこと。ジエゴ・コスタにヘッドを叩き込まれたあのCKを耐えて、前半を0-1で終えられていれば、この後の試合でリヴァプールに0-1で勝ったアストン・ヴィラのように、プレミアリーグ優勝候補の焦りを誘うことができたでしょう。開幕から3連勝同士の「首位決戦」は、チェルシーの順当勝ちでした。

試合への入りがよかったのは、アウェイのスウォンジーのほうでした。10分、キ・ソンヨンがペナルティエリア手前まで上がり、左SBテイラーにスルーパスを通すと、中に入ってきた高速クロスをテリーがクリアしきれずにオウンゴール。これで勢いがついたスウォンジーは、チェルシーの右SBイヴァノヴィッチを自陣に釘づけにさせ、3戦沈黙のボニーに代わってトップに入ったゴミスが13分、18分とミドルシュート。精度は低いながらも、チェルシー守備陣を脅かします。19分には、ここまで中盤を自分のものにしていたMFシェルヴィが左のルートリッジに惜しいシュートを打たせるなど、ペースは完全にスワンズのもの。30分までは、セスクのFK以外にチェルシーにチャンスはなく、アザールもオスカルも自由にさせてもらえません。

ところが、30分を過ぎると、チェルシーが自分たちのサッカーを思い出したかのように敵陣でボールを支配するシーンが増え始めます。反撃のきっかけは、イヴァノヴィッチ。劣勢だった腕相撲を腕力で巻き返すように、右サイドをベテランSBが攻め上がるようになると、ここまでサイド攻撃の起点となっていたルートリッジやテイラーに攻撃のチャンスがなくなり、セスクの中盤からの散らしに振り回されるようになります。37分には角度のないところからのアザールがシュート。その直後には、セスクのパスを左で受けたオスカルの右足。GKファビアンスキの確実なキャッチングで、ゴールこそ許さないものの、スウォンジーのピンチが続きます。モンク監督は、0-1でリードしたままハーフタイムを迎えて仕切り直したかったでしょう。しかし、彼らには最悪のシナリオが待っていました。45分のCKで、味方を壁に使ってDFから自由になり、ヘッドを押し込んだのはプレミアリーグ得点王レースを独走中のジエゴ・コスタ!

1-1となり、完全にペースをつかんだチェルシーは、昨季とは見違えるような攻撃力でスウォンジー守備陣をはがしにかかります。開幕3連勝と好調だったウェールズのクラブが、イーブンのスコアで我慢できたのはたったの10分。56分の一発は、チェルシーのモデルチェンジを象徴するような美しい崩しでした。アザールとセスクが左サイドでのパス交換でDFラインを翻弄し、フリーでペナルティエリア左をえぐったセスクの戻しは、ニアにいたジエゴ・コスタの足元へ。絶好のチャンスボールを受けたこの男が、枠を外すわけがありません。軽く浮かせたボレーがGKファビアンスキを破り、2-1。スウォンジーの抵抗はここまででした。

63分、64分とアザール、イヴァノヴィッチがシュートを連発。右サイドの攻防は完全にイヴァノヴィッチに軍配が上がり、それどころかアザールまでが絶好調時のフォームを取り戻します。スウォンジーの反撃はFWゴミスへの縦パスのみ。そして67分、ついにゲームの決着がつく瞬間が訪れました。ペナルティエリアのすぐ外から、ラミレスがGKの鼻先に出したスルーパスに反応したのは、抜け目ないジエゴ・コスタ。目の前で左足を振り抜かれたファビアンスキはノーチャンス。エースのハットトリックで3-1となり、試合の興味は「プレミアリーグナンバーワンの攻撃力を誇るモウリーニョ軍団が、この先何点獲るか」に絞られました。

72分、4戦7発のジエゴ・コスタは、次はチャンピオンズリーグとばかりのお役御免。代わって入ったロイク・レミーが、チェルシーデビュー戦ゴールを決めたのは81分でした。アザールがドリブルで右サイドに流れ、中央のオスカルに渡すと、オスカルはDF陣の合間を縫って左のレミーに優しいパスを通し、新加入のFWが右のサイドネットに文句なしのコントロールシュート。86分にチェルシーDF陣のミスをついたシェルヴィがゴールを決めますが、まさに焼け石に水。最後はサラーに慣らし運転をさせる余裕を見せたチェルシーが、圧勝でプレミアリーグ開幕4連勝を決めました。

スウォンジーに追いすがるチャンスがあったのは、65分にゴミスが裏に抜け出したシーンでした。GKクルトワと1対1になったこのチャンスを背番号18が決めていれば、ボニー投入でもうひと勝負、といけたかもしれません。とはいえ、この日のチェルシーを抑え込むのは、昨季プレミアリーグを制したマンチェスター・シティでも難しかったかもしれませんね。2失点した守備はほめられませんが、細かいパス交換でゴールエリア脇の左右のスペースをえぐってくる強力な攻撃は、絶好調時のマンチェスター・シティのお株を奪う迫力でした。

アーセナル、リヴァプールに勝ち点6差、マン・シティとトッテナムに5差をつけたチェルシーが、早くも独走態勢です。次節、チェルシーをエティハドに迎えるマン・シティが、昨季ダブルを喰らった天敵に今季もやられるようであれば、プレミアリーグは2位争いに注目せざるをえなくなります。ペジェグリーニさん、普段は隣町のライバルを応援することはまずないのですが、次節はぜひ止めてください。できればドローがいいですね。マンチェスター・シティが完全に目を覚ますのも、何かと困りますので…。

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“【Chelsea×Swansea】ジエゴ・コスタが止められない!怒涛の攻撃でチェルシーが首位決戦を制す!” への2件のフィードバック

  1. kop より:

    どうでもいいけど、コスタって年齢詐称してる?どうみても25歳には見えないんだが…
    45歳って言われても違和感がない。

  2. パックン より:

    コスタ本当にすばらしいですね…ここまですごいとは想像していなかったです
    そしてレミーも初出場初ゴールと昨シーズンのストライカーが不甲斐なかっただけにギャップについていけまけん笑

    —–
    コスタも凄かったですが、アザールもコンディション取り戻して来ましたね。いつも思いますが、アザールのターンは背中にも目があるんじゃないかというくらい上手いですね。

    —–
    今季のチェルシーはモウリーニョのチームとは思えないほど攻撃的ですね。
    印象的なのが両サイドバックの果敢な攻撃参加。
    特に右サイドのイバノビッチは当然のようにエリア内まで侵入していきますからね。
    厚みを加え選択肢を増やす事でセスクのパスセンスも存分に発揮されてます。
    失点のリスクも増えますが課題だった崩しのクオリティが飛躍的に向上していますね。
    来週のシティ戦でも同じように攻撃的な姿勢で望むのか、昨季のような固い試合に持ち込むのか。
    とても興味深いです。

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