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【Sunderland×Arsenal】微妙な2-0…またもや自滅のサンダーランド&またもやサンチェスのアーセナル!

先週のプレミアリーグでセインツに8-0で大敗を喫したサンダーランドに、どれだけダメージが残っているでしょうか。ポジェ監督が選んだ最終ラインは、GKマンノーネをはじめ、何と前節と同じです。アーセナルは、サンダーランドに2009年を最後に負けておりません。主力にケガ人が多いとはいえ、この相手に敗れるようでは重症でしょう。アレクシス・サンチェス頼みで、単調になりがちな攻撃を活性化させたいガナーズは、チェンバレン、カソルラがどれだけシュートを打てるかがポイントでしょう。そしてもうひとつ、やっとベンチに戻ってきたウォルコットに出番があるかも気になるところです。

試合は、静かな立ち上がり。アーセナルは、復帰した主将アルテタが中盤の真ん中からボールを散らして、深く守るサンダーランドの隙をうかがいます。9分にチェンバレンのクロスをサンダーランドGKマンノーネがファンブルし、先週の悪夢が頭をよぎりますが、ここはオシェイが落ち着いてクリア。ボールを支配するアーセナルと、慎重に守るサンダーランドという構図でゲームは進みます。ガナーズ最初のチャンスは、14分のウェルベックのミドルシュート。トップのフレッチャーだけ残して全員が引いてくるホームチームからゴールを奪うためには、遠めからでも打つ構えをみせて、相手を前につり出すことも必要です。

20分を過ぎると、サンダーランドが攻める時間が長くなり、アーセナルは攻撃の形が創れなくなります。先に点を獲るのはホームチームではないかというムードのなか、サンダーランドの優勢は、先週に続いてDFの致命的なミスで壊れてしまいます。29分、アーセナルの最終ラインからの長いボールをハーフライン手前でトラップしたウェズ・ブラウンは、GKに戻そうとしたキックをミス。弱々しく転がったボールはアレクシス・サンチェスの餌食となり、一気にGKとの1対1に持ち込んだ背番号17は、軽く浮かしたシュートでマンノーネをかわします。1-0となって、自分たちのペースを取り戻したガナーズは、カソルラ、アルテタが次々とミドルシュート。いずれも枠にはいかなかったものの、先週までのプレミアリーグではなかなか見られなかった積極的なプレイでした。

前半終了間際には、アーセナルが波状攻撃を仕掛けますが、サンダーランドはペナルティエリアに9人が入って応戦。最初の45分は1-0のまま終わります。何とか1失点で折り返したサンダーランドは枠内シュートゼロ。どこかでリスクをとって攻めに出ないと、「今週もミスで負けた」とサポーターを失望させることになります。

後半、最初のチャンスはサンダーランド。51分、右からのクロスをロドウェルがヘッドで叩きますが、シュチェスニーがキャッチ。フレッチャーに代わってコナー・ウィッカムがピッチに入ったサンダーランドはラインを上げて攻勢に転じ、パスミスが多いアーセナルは、思うように中盤を支配できません。64分、サンダーランドのMFラーションがミドルを放つもGKの正面。試合は膠着したまま、両者とも攻めの糸口がつかめません。74分、アーセナルにまたも負傷発生。足を引きずりながらベジェリンと代わったのは、チャンピオンズリーグのアンデルレヒト戦で貴重な同点ゴールを決めたキーラン・ギブスです。アーセナルの交代と同時に、ポジェ監督はアルティドールとヨルディ・ゴメスをピッチに送り、攻撃に厚みを持たせようとします。

78分、アーセナル久々のチャンスは、左SBにまわったモンレアルのクロス。ニアに入ってヘッドでコースを変えたウェルベックの一撃は、枠の上に外れます。83分、敵陣でアレクシスがボールを奪い、ウェルベックとカソルラが絡んだカウンターを仕掛けますが、カソルラの左足シュートはマンノーネが楽にキャッチ。87分の速攻も、ウェルベックの落としをカソルラが大きく打ち上げてしまいます。90分、チェンバレンout、ロシツキin。91分に左サイドを崩したチャンスも、ウェルベックのきれいなグラウンダーをカソルラがシュートミス。双方のミスが目立ったゲームは、最後の最後で本日最大のミスが出て、あっけない幕切れとなります。

92分、アレクシス・サンチェスがドリブルで攻め上がり、ペナルティエリアに入って左に軽く出したパスはバックリーがカット。バックリーはすかさず短いパスをGKマンノーネに預けますが、詰めてきたアレクシス・サンチェスに焦ったのか、マンノーネは蹴ろうとした立ち足でボールを突くという小学生のようなミスをしてしまいます。これを拾ったアレクシスは、無人のゴールに難なくプッシュ。アーセナルが2つのバックパス絡みのミスを確実にゴールにつなげ、今季プレミアリーグで2回目となるクリーンシートを決めました。

相手がミスをしてくれて勝ったからよかったものの、アーセナルは最近の定番となっている「低調の85分、怒涛のラスト5分」をきれいにトレースしただけでした。最後、あれだけチャンスがあったカソルラには、決めてほしかったですね。アーセナルのいちばんの問題は、「前線でタメがなく、ダイレクトパスなどの連携もないので、裏に抜ける動きが少なく横パスに終始しがち」なこと。これは、ジルーとエジルが戻れば解決してしまうのではないかと思います。いや、それにしても、今日もFCサンチェス。あれだけ走って、CBやGKにしつこく絡んで狙っているからこそ、あの2ゴールがあるわけですね。モヤモヤするゲームでしたが、この出来で勝ち点3をゲットしたのは大きな収穫。ギブスの状態は気になりますが、来週以降のプレミアリーグでは、ラムジーとウォルコットの復活に期待しましょう。

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“【Sunderland×Arsenal】微妙な2-0…またもや自滅のサンダーランド&またもやサンチェスのアーセナル!” への3件のフィードバック

  1. プレミアリーグ大好き! より:

    ミス中のミスだけをエースが一人で決めるというクソ試合でした…。(この後観たクラシコとの差…)
    このままだと最終的にセインツをギリギリ上回ってまた4位という状況が目に浮かびます。
    ManUtdが上がってきたらそれすらも…。

    やはりセスクやソングのように、ダイナミックな展開ができるMFがいないのが攻撃がワンパターン化する要因だと思います(無敗時代はどうだったのでしょうか、その頃のことはあまりわかりませんが)。
    若干似たような選手が多すぎる気がします…。
    なのでケディラもいいんですが、そういう選手が来てくれたらいいな、と思います。

  2. サッカー小僧! より:

    重要な試合が多いと、更新大変ですね、ご苦労様です。

    今日の試合も、煮え切らない内容でしたが、サンダーランドの低調さに救われての
    勝利でした、ま、今は内容より、勝ち点3かもしれませんが・・・。
    ただ、アルテタ&フラミニのコンビだったからか、ボランチ2枚の4-2-3-1
    だったので、この点においては変化があったのかな?と。

    これが、この試合だけなのか、これからこのシステムで行くのかはわかりませんが、
    もともとボランチが薄い、と言われているわけですし、何よりも昨シーズンの
    ラムジーも3列目からの攻め上がりの方が活きていたので、継続して欲しいですね。
    次の試合の、監督の決断に注目です。

  3. makoto より:

    プレミアリーグ大好き!さん
    無敗時代はビエイラが中盤を仕切っており、リュングベリ、ピレス、ジジウベルト・シルバでした。運動量とパスワークの速さが印象的でしたね。

    サッカー小僧!さん>
    ありがとうございます。ヴェンゲルさんは「併用する」といっているみたいですね。私も、ラムジーは後ろから攻め上がって「1枚増える」状態になるほうがいいと思います。

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