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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Liverpool×Hull City】ラスト30分の猛攻もゴールは遠く…リヴァプール、遅かった覚醒!

チャンピオンズリーグではバーゼル、レアル・マドリードから1点も奪えずに連敗。プレミアリーグではこのところ連勝しているものの、WBAとQPRにドローに持ち込まれる寸前まで粘られており、2点差以上の勝利はトッテナム戦のみ。スタリッジがいないとはいえ、リヴァプールがここまで苦戦するとは思いませんでした。ララナの調子は上がってきましたが、バロテッリ、マルコヴィッチ、エムレ・カンがまだチームにフィットしておらず、クリーンシートが1試合しかないDFラインも安定しているとはいえません。対するハル・シティは、前節のアーセナルとのアウェイ戦をドローで切り抜けています。アンフィールドで戦えるといっても、今のリヴァプールにとっては楽に勝てる相手ではないでしょう。

試合が始まってすぐは、ハル・シティが元気でしたが、5分を過ぎるとリヴァプールが押し返します。レッズ最初のチャンスは8分のCK。デヤン・ロブレンの強烈なヘッドは、ポスト際に立っていたDFがクリア。こぼれ球を拾ったジェラードの高速のグラウンダーがDFに当たると、デヤン・ロブレンが強烈なミドル。12分には、スターリングが斜めに走ったバロテッリにパスを通し、バロテッリが右から放ったシュートは、かろうじてGKヤクポヴィッチがセーブします。

リヴァプールは、時折アイデアのあるパスワークを見せていたものの、ひとつひとつのパスの精度に難があり、フィニッシュにつなげられません。これまでのゲームでは消えている時間が多かったバロテッリは、運動量は確実に増えていますが、ここぞというタイミングでパスがもらえません。そんななかで、33分にララナが左から攻め上がり、ワンツーで抜けて右足アウトでクロスを上げたシーンは、ファーサイドにひとり飛び込んでいれば…というおもしろい攻撃でした。ハル・シティも38分、右サイドをベナルファが突破し、足を滑らせながらも中に折り返してリヴァモアがシュート。42分にも、右からのクロスのクリアをペナルティエリア外で受けたハドルストーンが左足できわどいミドル。前半は0-0で終了。アウェイのハル・シティの動きのよさが目立ちます。

後半に入ると、リヴァプールがいきなり攻勢。46分、左に流れてきたスターリングが縦パスを受けて左足でシュートを放つものの、DFが足元に入ってブロック。50分を過ぎると、ハル・シティのプレスが厳しくなり、前半同様になかなか前線にパスがつなげられなくなります。58分にはアベル・エルナンデスの強烈なミドルをミニョレがキャッチ。59分、逆襲に転じたリヴァプールは、右からのパスを受けたジェラードが右ポスト際に惜しいシュートを放ちます。ロジャース監督は、ジョー・アレンをコウチーニョ、ララナをリッキー・リー・ランバートに代えて4-4-2にシフト。プレミアリーグでノーゴールの2トップは、果たして機能するのでしょうか。

63分、CKをニアのエムレ・カンが頭で反らすと、中央に飛び込んだバロテッリはボールに触れず。直後にもランバートから右のエムレ・カンにパスが出ると、右からの低いクロスにバロテッリがダイビングヘッドを狙いますが、これも一歩及びません。主導権は完全にレッズ。67分にはジェラードのグラウンダーをバロテッリがダイレクトでミドル。68分、右からゴール前に侵入したスターリングが強烈なシュート。ハル・シティの寄せが早く、どのシュートもブロックされますが、2トップへのシステム変更は確実にホームチームを活性化しました。リヴァプール最後のカードは75分、エムレ・カンをヘンダーソン。彼らに足りないのは、ゴールだけです。

85分、右サイドのジェラードのFKはGKに弾かれるも、ファーにいたコウチーニョがヘッド、しかし枠の外。87分、クロスをリッキー・リー・ランバートが落としたところに走り込んだバロテッリがゴール前に持ち込むものの、DFと競り合って転倒。追加タイムのコウチーニョのミドルもGKヤクポヴィッチに弾かれ、94分のジェラードとコウチーニョの左サイドからの突破も、ラストパスをバロテッリが合わせきれずノーゴール。ここで無情な笛が吹かれ、リヴァプールの勝ち点3はなりませんでした。

リヴァプールの決定力不足を嘆くより、ハル・シティの集中力が切れない守備をリスペクトしたくなる一戦でした。バロテッリには「終了直前のビッグチャンスをものにしてほしかった」と思いましたが、彼を含めてレッズの選手は、総じて気持ちの入ったプレイをしていたのではないでしょうか。惜しむらくは、前半空回りしていた時間です。もっと早く、ラスト30分のようなサッカーができていれば…。ホームで下位相手にドローという結果は非常に残念ですが、マンチェスター・シティが敗れたので、3位との勝ち点差3は変わりません。ここは気持ちを切り替えて、「プレミアリーグのニューカッスル戦、チェルシー戦と、レアル・マドリードへのリベンジに集中」ですね。

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“【Liverpool×Hull City】ラスト30分の猛攻もゴールは遠く…リヴァプール、遅かった覚醒!” への3件のフィードバック

  1. リバサポ より:

    フットボールにはどうしてもゴールを割れない試合もありますが、後半ロスタイム近くまで決定機を作れないとなるとどうしようもありません。しかし、そろそろ10試合になるというのにイマイチですね。前線から中盤の選手は細かい動き直しが少ないので簡単に相手にプレス捕まり、スペースを空けて、そこに入ってくる動きも少ない。基本的なことですが、パスを出した後プレーを止めてしまったり、3人目の動き出しのなさを改善しなければ、どこにも勝てなくなってしまう気がします。今はまだバロテッリがスケープゴートにされていますが、そのうちチーム全体が批判されていくでしょう。スアレスが抜けた影響よりも「チーム」としてエラーが起きているこの状況のほうが根が深そうな問題です。

  2. より:

    ユナイテッドもこれからの4試合でチェルシー、シティ、ガナと戦うので、勝ち点取りこぼしてくれるのは助かりますが……ガナも調子悪いですし、シティもちょいちょい取りこぼして盤石かと思われた2位から転落。混戦を抜け出すのはどこなのでしょうか……。
    頼む、ユナイテッドであってくれ!

  3. makoto より:

    リバサポさん>
    そうなんですよね。昨季のような流動性がありません。おっしゃるとおり、スアレス移籍の影響だけではないと思います。

    あ さん>
    アーセナル、リヴァプールもこのままでは終わらないと思いますが、現状では、マンチェスター・ユナイテッドがいちばん上向きではありますね。

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