【Saints×Everton】吉田麻也の今季初ゴールは左肩!トンネルをくぐり抜けたセインツ快勝!
マンチェスター・シティ、アーセナル、マンチェスター・ユナイテッドまではやむなしとしても、先週はバーンリーにまで足をすくわれプレミアリーグ4連敗。さらに火曜日には、キャピタルワンカップ準々決勝でリーグ1(3部相当)のシェフィールド・ユナイテッドに1-0で敗れて公式戦5連敗と、完全に泥沼にはまっていたセインツ。多くのプレミアリーグファンが、彼らはこの日のエヴァートン戦にも負けて、一直線に落ちていくものと思ったでしょう。シュナイデルランとワニャマ、タディッチを欠き、ハリソン・リードを起用せざるをえないようなスタメンでは、ルカク、ロス・バークリー、エトー、ネイスミスが揃うエヴァートンに惨敗しても何の不思議もありません。
ところが、サポーターの声援を背中に受けたセント・メアリーズのセインツは、試合開始直後からかなり気合いが入っていました。特に素晴らしかったのは、ワントップのグラツィアーノ・ペッレです。前半10分、中盤からのロングフィードを受けた右SBナサニエル・クラインがゴールライン際までえぐり、中央のペッレに正確なクロス。エースのヘッドはGKティム・ハワードの手の上を越えていきますが、シンプルで力強い攻撃にゴールの期待が高まります。エヴァートンのチャンスは、ギャレス・バリーのクロスを狙ったルカクのオーバーヘッドと、22分にロス・バークリーが中に持ち込んで右足で放ったミドルぐらい。両方ともイングランド代表GKフォースターを脅かすに至らず、38分には絶対にやりたくなかった先制点をホームチームに献上してしまいます。
確かにCKはいいボールでしたが、フォンテの前にいたルカクはボールを見失ったのでしょうか。エースストライカーのヘッドがあろうことか自陣のゴールを襲い、セインツが幸運なリードを手に入れます。プレッシャーから解放されたかのように、さらに動きがよくなった紅白のストライプ。40分には、シェーン・ロングのパスで抜け出した左SBバートランドの低いクロスにグラツィアーノ・ペッレが飛び込み、ニアサイドからのシュートは惜しくもサイドネット。ペッレは天を仰ぎますが、ハーフタイムのクーマン監督は、確かな手ごたえを感じていたでしょう。
エヴァートンMFベシッチのミドルで始まったセカンドハーフ。最初の10分でアウェイチームが追いつけていれば、ゲームは違うものになっていたかと思われますが、2点めを奪ったのは65分のセインツでした。右サイドでDFを一瞬かわしたナサニエル・クラインがファーサイドにクロスを折り返すと、シェーン・ロングがヘッドで落とし、走り込んだペッレがシュート。GKの目前で軽く左足に当てたボレーがハワードの脇を破り、この5試合で1点しか獲っていなかったセインツは、1ヵ月半ぶりの1試合2ゴールです。
2-0となると、ようやくエヴァートンの反撃が始まり、ゲームは一進一退。セインツはFKに合わせたフォンテのヘッド、エヴァートンはロス・バークリーのFKが壁に当たった後をベシッチが右足で狙いますが、両者とも惜しくも決まりません。77分には、右から持ち込んだルカクが強烈な左足シュート。ゴール左隅に飛んだ一撃は、GKフォースターが横っ飛びでセーブします。どう転ぶかわからなかった2-0からトドメの一発を決めたのは、日本代表CBでした。
82分、起点となったのは吉田麻也自身。攻撃参加した直後、ペナルティエリアのすぐ外でこぼれてきたボールを左に展開した背番号3は、そのままゴール前に走り込むと、スティーブン・デ―ビスのテクニカルなノーステップのクロスを左肩に当ててフィニッシュ!これで、勝負は決まりです。サウサンプトンは久しぶりの3-0快勝で、プレミアリーグ5位を死守。敗れたエヴァートンの失点27は、QPR、レスターに続くワースト3です。吉田麻也、ナイスゴール!貴重な勝利を得たクーマン監督のチームは、連勝していた頃のサッカーを思い出せるでしょうか。次戦はプレミアリーグ下位クラブのなかでは得点力があるクリスタル・パレス、そして今年最後のゲームは、最大の難敵チェルシーです。(吉田麻也 写真著作者/Baldassi y Pezzotta)
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エヴァートンMFベシッチのミドルで始まったセカンドハーフ