イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【Saints×Everton】吉田麻也の今季初ゴールは左肩!トンネルをくぐり抜けたセインツ快勝!

いちばんびっくりしたのは、膝で滑りながら両手を大きく広げるウエイン・ルーニーを思い出させるようなパフォーマンスを、ゴールに縁がなかった彼が即座に披露したことでした。吉田麻也、今季プレミアリーグ初ゴール!3点差となったこの一発で、クーマン監督とサウサンプトンの選手たちは久しぶりの勝利を確信したはずです。

マンチェスター・シティ、アーセナル、マンチェスター・ユナイテッドまではやむなしとしても、先週はバーンリーにまで足をすくわれプレミアリーグ4連敗。さらに火曜日には、キャピタルワンカップ準々決勝でリーグ1(3部相当)のシェフィールド・ユナイテッドに1-0で敗れて公式戦5連敗と、完全に泥沼にはまっていたセインツ。多くのプレミアリーグファンが、彼らはこの日のエヴァートン戦にも負けて、一直線に落ちていくものと思ったでしょう。シュナイデルランとワニャマ、タディッチを欠き、ハリソン・リードを起用せざるをえないようなスタメンでは、ルカク、ロス・バークリー、エトー、ネイスミスが揃うエヴァートンに惨敗しても何の不思議もありません。

ところが、サポーターの声援を背中に受けたセント・メアリーズのセインツは、試合開始直後からかなり気合いが入っていました。特に素晴らしかったのは、ワントップのグラツィアーノ・ペッレです。前半10分、中盤からのロングフィードを受けた右SBナサニエル・クラインがゴールライン際までえぐり、中央のペッレに正確なクロス。エースのヘッドはGKティム・ハワードの手の上を越えていきますが、シンプルで力強い攻撃にゴールの期待が高まります。エヴァートンのチャンスは、ギャレス・バリーのクロスを狙ったルカクのオーバーヘッドと、22分にロス・バークリーが中に持ち込んで右足で放ったミドルぐらい。両方ともイングランド代表GKフォースターを脅かすに至らず、38分には絶対にやりたくなかった先制点をホームチームに献上してしまいます。

確かにCKはいいボールでしたが、フォンテの前にいたルカクはボールを見失ったのでしょうか。エースストライカーのヘッドがあろうことか自陣のゴールを襲い、セインツが幸運なリードを手に入れます。プレッシャーから解放されたかのように、さらに動きがよくなった紅白のストライプ。40分には、シェーン・ロングのパスで抜け出した左SBバートランドの低いクロスにグラツィアーノ・ペッレが飛び込み、ニアサイドからのシュートは惜しくもサイドネット。ペッレは天を仰ぎますが、ハーフタイムのクーマン監督は、確かな手ごたえを感じていたでしょう。

エヴァートンMFベシッチのミドルで始まったセカンドハーフ。最初の10分でアウェイチームが追いつけていれば、ゲームは違うものになっていたかと思われますが、2点めを奪ったのは65分のセインツでした。右サイドでDFを一瞬かわしたナサニエル・クラインがファーサイドにクロスを折り返すと、シェーン・ロングがヘッドで落とし、走り込んだペッレがシュート。GKの目前で軽く左足に当てたボレーがハワードの脇を破り、この5試合で1点しか獲っていなかったセインツは、1ヵ月半ぶりの1試合2ゴールです。

2-0となると、ようやくエヴァートンの反撃が始まり、ゲームは一進一退。セインツはFKに合わせたフォンテのヘッド、エヴァートンはロス・バークリーのFKが壁に当たった後をベシッチが右足で狙いますが、両者とも惜しくも決まりません。77分には、右から持ち込んだルカクが強烈な左足シュート。ゴール左隅に飛んだ一撃は、GKフォースターが横っ飛びでセーブします。どう転ぶかわからなかった2-0からトドメの一発を決めたのは、日本代表CBでした。

82分、起点となったのは吉田麻也自身。攻撃参加した直後、ペナルティエリアのすぐ外でこぼれてきたボールを左に展開した背番号3は、そのままゴール前に走り込むと、スティーブン・デ―ビスのテクニカルなノーステップのクロスを左肩に当ててフィニッシュ!これで、勝負は決まりです。サウサンプトンは久しぶりの3-0快勝で、プレミアリーグ5位を死守。敗れたエヴァートンの失点27は、QPR、レスターに続くワースト3です。吉田麻也、ナイスゴール!貴重な勝利を得たクーマン監督のチームは、連勝していた頃のサッカーを思い出せるでしょうか。次戦はプレミアリーグ下位クラブのなかでは得点力があるクリスタル・パレス、そして今年最後のゲームは、最大の難敵チェルシーです。(吉田麻也 写真著作者/Baldassi y Pezzotta)

おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


“【Saints×Everton】吉田麻也の今季初ゴールは左肩!トンネルをくぐり抜けたセインツ快勝!” への1件のコメント

  1. エヴァートンMFベシッチのミドルで始まったセカンドハーフ

コメントを残す