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【Tottenham×MAN.UTD】足りなかったのはゴール前の冷静さ…マン・ユナイテッド痛恨のドロー!

マタもファルカオもファン・ペルシも、とにかく決めきれませんでした。プレミアリーグで3連勝中のトッテナムと、11月上旬のマンチェスター・ダービーで惜敗してから8試合にわたって負けていないマンチェスター・ユナイテッドの一戦は、両者譲らずスコアレスドローに終わりました。ホワイト・ハート・レーンのゲームは、開始早々から攻め合いの気配。5分にハリー・ケインの縦パスにライアン・メイソンが抜け出しかけるも、流れたボールはGKデ・ヘアがキャッチ。直後、ロングフィードの落下点に入ったルーニーが、前にトラップできていればGKロリスと1対1という場面を創るものの、シュートを打ちきれずに出したファルカオへのパスをブロックされます。

イーブンで始まったゲームは、時間の経過とともに、アウェイのマンチェスター・ユナイテッドの優勢が鮮明になります。19分、縦に抜けようとするファルカオをファシオがつかまえきれず、マタのスルーパスにフリー。しかし、コロンビア代表のエースストライカーには、プレミアリーグで思うようにゴールを決められていない焦りがあるのでしょう。右足の前に出せば決めていたであろうトラップがうまくいかず、左足の弱いシュートはロリスに止められます。

21分、ゴール正面からのFKはマタ。右隅を狙ってカーブをかけたシュートがポストにあたり、こぼれ球にファン・ペルシらが殺到するも、キリケシュとファシオが必死のクリアでピンチを逃れます。28分のCKは、フィル・ジョーンズのヘッドがゴールラインテクノロジーでゴールと判定されますが、ファルカオのオフサイドで先制ならず。39分には、キャリックのロングフィードにファン・ペルシが完全に抜け出し、足元にピタリと落ちる絶妙なトラップで、後はロリスとの駆け引きのみ。左足のタッチでGKを軽くかわして右足で押し込もうとしたファン・ペルシは、フィニッシュをロリスに読まれて足でクリアされ、最大のチャンスを活かせません。マンチェスター・ユナイテッドの余裕のなさとロリスの冷静さ、そして少しの運がトッテナムに味方して、試合はスコアレスのまま進みます。

後半に入っても、攻めるのはマンチェスター・ユナイテッド。54分、負傷のバレンシアに代わって入ったラファエウとのコンビでマタが右サイドを突破し、ラストパスをファン・ペルシに合わせるもシュートは枠の上。66分、押されっぱなしだったトッテナムが反撃し、タウンゼントの強烈なシュートがデ・ヘアを襲います。この日のマンチェスター・ユナイテッドは、プレミアリーグ6連勝の頃よりも安定した守備をみせていたものの、唯一の不安はボールタッチとポジショニングにミスが多いマクネア。72分にファシオとの競り合いに負けてきわどい左足シュートを許した19歳は、74分には右SBキリケシュからの速い縦パスにシャドリに置いていかれる格好となり、デ・ヘアの鋭い飛び出しに救われます。ファン・ハール監督はこの綻びを見逃さず、即座にマクネアを諦めルーク・ショー。これで落ち着くかと思われたアウェイチームは、82分に最大のピンチを迎えます。

長いドリブルで中央を上がったハリー・ケインは、最後まで単独で崩せないとみるや、左から上がってきたライアン・メイソンに見事なスルーパス。キャリックを振り切った23歳のシュートが枠を捉えれば、トッテナムはしてやったりの展開でしたが、左足の一撃はデ・ヘアの指先とクロスバーの上を越えていきます。最終ラインの裏取り合戦は、これにて終了。トッテナムにしてみれば納得の勝ち点1、マンチェスター・ユナイテッドは「勝ち点を落とした」という言葉がふさわしいゲームでした。

両チームから1名ずつMVPを選ぶとすれば、ロリスとキャリックではないでしょうか。フランス代表GKの奮闘なければ完封なし。最後に危ないシーンがあったとはいえ、キャリックの舵取りがマンチェスター・ユナイテッドの優位を生んでいたと思います。おもしろい試合でしたが、赤いチームのサポーターとしては、上位に迫る絶好のチャンスを活かせなかった痛恨の一戦でもあります。ああ、決定力。少ないチャンスを確実に決めるジエゴ・コスタやジルー、アグエロと比べると完全に見劣りするファルカオは、今のままでは来季はプレミアリーグにいられないでしょう。どこかで1回、爆発すれば、ゴール量産体制に入ってくれるのかもしれませんが…。

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“【Tottenham×MAN.UTD】足りなかったのはゴール前の冷静さ…マン・ユナイテッド痛恨のドロー!” への8件のフィードバック

  1. グナ より:

    いつの間にか前線銀河系になってて笑いました。
    現時点ではファルカオしか増えてないはずなんですけどね…
    後ろの問題はアーセナルファンが他人のこと言える立場じゃないですよね。強いマンUが復活したらプレミアのcl争いはほんと激しいですね。

  2. makoto より:

    グナさん>
    一発で状況を変えられるような豪華なストライカー陣なのですが、昨日は彼らの日ではありませんでした。アーセナルだけ大笑いという1日でしたね。

  3. プレミアリーグ大好き! より:

    今回の引き分けは残念でしたが、最近ずっと負けてないことが嬉しいです。
    内容もだんだん良くなっているように感じますし、ファンでなくてもマンUがトップ4にいないのは何だかんだいって悲しいですから。
    あとはレッズが復活してくれれば言うことなしなんですが…

  4. MUFC-7 より:

    すぐ後ろにセインツ、ガナーズ迫ってるので勝ちたかったですね….

  5. にわかスパーズファン より:

    更新お疲れ様です。
    後半の見てるとスパーズ側から見ても痛恨のドローでした。完全に後半勝負の采配通りだったので。
    トータルで見ると納得のドローという感じでしょうか。
    前半はいつものことながら、ロリス様々という試合でした。いなかったらどうなっていたか…
    デイビスは終始素晴らしかった。ここ2試合で左はやっぱり彼だと思いました。
    個人的にはカプーを使ってほしいです。

  6. a より:

    ヤングのミドルを忘れないで!w あれをセーブしていましたし、ロリス、なかなかいい選手でしたね。
    前半のうちに1、2点決められていれば、後半もあそこまでチャンスを作られることなく圧勝、といけたのでしょうが。。。

    ペルシもシーズン序盤はいまいちでしたが、ハルシティ相手に決めたゴールをきっかけにパフォーマンスを上げてきているので、ファルカオも、きっかけがあれば暴れてくれると信じています。実力は、みんな知っているはずですから。
    ペルシのときは、チームとしてもイマイチでしたが、今はチームとしても悪くないので(もちろん、これからもっとよくなってもらわないといけませんがw)、それよりは早いことを期待しています。

  7. makoto より:

    プレミアリーグ大好き!さん>
    そうですね。徐々に守りも落ち着き、安定感のある戦いができるようになってまいりました。

    MUFC-7さん>
    いや、まったくです。

    にわかスパーズファンさん>
    確かに。後半はトッテナムにチャンスが多く、90分でみるとドローは妥当だと思いました。GKに関しては、お互い「ロリスさまさま」「デ・ヘアさまさま」ですね。

    aさん>
    ファルカオは、ボールは触っているし動きも悪くないので、「一発出れば」ですね。

  8. cgj より:

    トッテナムからしても納得ではなかったですけどね(^^;

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