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【Chelsea×MAN.CITY】チェルシー納得、マン・シティ痛恨…緊張感の高い直接対決はドロー決着!

シュート本数わずか3本のチェルシーにとっては、 勝ち点1を守ったという表現がふさわしいゲーム。ジエゴ・コスタよりも、セスクの不在のほうが痛手だったのではないでしょうか。マティッチは相変わらずの馬車馬ぶりで、サイドまで出ていきながらマンチェスター・シティの攻撃を再三ストップしていたものの、セスクの代役ラミレスは攻撃にアクセントをもたらすことができず。1-1のドローという結果を悔しがっているのは、ダヴィド・シルヴァが中盤を支配し、ヘスス・ナバスとミルナーが何度もサイドを突破しながらフィニッシュが決まらなかったマンチェスター・シティのほうでしょう。

プレミアリーグ首位を争うシックスポインターは、両者慎重な立ち上がり。7分、中盤でのインターセプトからヘスス・ナバスがフェルナンジーニョにラストパス。シュートは枠を捉えなかったものの、ここからのマンチェスター・シティのプレスはアグレッシブでした。最終ラインと駆け引きしながら常に裏を窺うジエゴ・コスタがいないチェルシーは、トップのロイク・レミーをうまく使えず、縦への推進力がありません。普段はあまり見られない、中盤や最終ラインのパス回しを狙われるシーンもあり、23分にはズマとイヴァノヴィッチの連携のまずさを突かれ、ミルナーのインターセプトからのショートカウンター。アグエロのシュートは、GKクルトワが素晴らしい反応でセーブし、チェルシーはピンチを逃れます。

プレミアリーグ首位クラブの最初のチャンスは29分。ロイク・レミーのクロスをオスカルが左足で狙うも、GKジョー・ハートが正面でキャッチ。ポゼッションは互角ながら、32分にはカウンターからテリの裏を取ってアグエロがフリーでシュートを放つなど、ゴールに近いのはマンチェスター・シティです。アザールの個人技以外に攻略の手立てがなかった劣勢のチェルシーは、しかし41分、ワンチャンスを活かして先制します。

このゴールは、右からサイドチェンジのボールを入れたイヴァノヴィッチの視野の広さがお見事。浮き球を受けたアザールの、ダイレクトの折り返しも絶妙でした。中央に走り込んだロイク・レミーは完全にフリーで、プッシュするだけ。オウンゴールを避けようと足を引っ込めたコンパニの判断は裏目に出ました。

1-0のまま終わるかと思われた45分、マンチェスター・シティが同点に追いつきます。ヘスス・ナバスのクロスに飛び出したクルトワが、珍しくパンチミス。落下点にいたアグエロの左足シュートは枠を外れていきますが、コース上にいたダヴィド・シルヴァが弾道を変え、ボールはネットに突き刺さります。前半は1-1。より危機感を高めているのは、効果的な崩しができないモウリーニョ監督のほうでしょう。

アップを始めたランパードにスタンドが湧いて始まった後半。出だしからペースを握ったマンチェスター・シティは、ダヴィド・シルヴァとサニャが執拗にヘスス・ナバスを走らせ、右サイドを制圧します。54分のフェルナンジーニョのヘッドは、強く叩きつけ過ぎてクルトワがセーブ。アウェイチームは何度も右からクロスを入れるものの、チェルシーの中央は堅く、水色の選手はいい形で触らせてもらえません。前半、不安定だった守備陣も、マンチェスター・シティの攻勢が強くなると、むしろ落ち着きを取り戻しました。

何としても勝ちたいペジェグリーニ監督が、スタンフォード・ブリッジのボルテージが上がるカードを切ったのは77分。フランク・ランパードの登場です。直後にモウリーニョ監督が傷んだウィリアンをドログバにスイッチすると、ペジェグリーニ監督はアグエロをジェコ。プレミアリーグの首位争いらしい緊張感が漂うゲームは、残り5分となると、ケーヒルを投入したチェルシーが完全に勝ち点1にギアチェンジします。87分、中盤を仕切っていたダヴィド・シルヴァのスルーパスに抜け出したミルナーのシュートはジャストミートせず。逆のポスト際を狙ったボールがゴールを横切ると、最後まで試合は動かず、1-1のままタイムアップの笛を迎えました。

悪いなりに、負けない戦い方を展開してうまくドロー着地させたチェルシーは、勝ち点差5をキープという結果は目論見通りでしょう。ペジェグリーニ監督にしてみれば、リスクを見極めながらのラスト10分勝負だったのかもしれませんが、勝ちにいくならランパードとジェコはもっと早く入れてもよかったかもしれません。この結果は、マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、セインツの3番手集団にとっても悪くありません。主力の大半が戻ってきたファン・ハール監督は、勝ち点5差なら逆転可能と思いながら、くっきり像を結んだ水色の背中を見つめているに違いありません。

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“【Chelsea×MAN.CITY】チェルシー納得、マン・シティ痛恨…緊張感の高い直接対決はドロー決着!” への3件のフィードバック

  1. makoto より:

    中三日の、そしてセスクとコスタの居ないチェルシーには勝たなかればいけない試合でしたが、シティはアグエロを筆頭に怪我から復帰組FW陣がまだ本調子じゃないようですね。ヤヤトゥーレとナスリの不在は大きい。。

    —–
    いちマンCサポさん>
    32分のカウンターは、いいときのアグエロなら決めていたシーンでしたね。マンチェスター・シティ、惜しかったです。

  2. モウ より:

    チェルシーは勝ち点を考えれば、引き分け以上でOKっていうのも頭にあったでしょうね。
    もちろん、最初から勝ちに行かないつもりではなかったでしょうが。

    セスクとコスタがいない中、ほんとによくやってくれました。
    ベンチも若手が多く、切れるカードも少なかったですし。
    シュルレやサラーはベンチにもいなかったですし、放出は確実なんでしょうね(~_~;)

    ズマは良かったですね!
    ケーヒルは途中から出てきましたし、ポジションを奪ったのでしょうね?

    クルトワは得意の空中戦でミスが最近目立ちますね(^^;;
    これだとチェフと変えられてもおかしくないです。

    イバノビッチやケーヒルのところでボールをとられるシーンはよくありませんね。

    アザールはほんとに頼りになりますし、レミーは機会が与えられたら点をとってくれてありがたいです。

    ウィリアンは大丈夫なんでしょうかね?

  3. makoto より:

    モウさん>
    クルトワ、珍しくパンチミスしてしまいましたね。後半は完全にマン・シティペースだったので、うまくドローに持ち込んだなと思います。

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