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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Liverpool×Tottenham】ついに来たバロテッリ!右サイドを崩したリヴァプールが接戦を制す!

力関係から考えると意外ですが、このところのプレミアリーグでは、リヴァプールの4連勝。しかも直近3試合はすべて3点差以上でクリーンシートと、レッズはスパーズを問題にしていません。今季のプレミアリーグ前半戦で、両者が対峙したのは8月末。前節でQPR相手に素晴らしいフォアチェックで完勝したトッテナム相手に、ロジャース監督のチームは後半頭からのラッシュで3-0完勝でした。巻き返しを図るポチェッティーノ監督のフォーメーションは、先週末のノースロンドンダービー同様、エリック・ダイアーとフェルトンゲンのCBコンビ。ベンタレブ、ライアン・メイソン、デンベレが中盤を締めてレッズの速攻を抑える戦術です。リヴァプールはスターリングが欠場で、スタリッジが久々のスタメン。ジョーダン・アイブが2試合連続で右サイドに起用され、ルーカスのいない中盤にはジェラードとヘンダーソンが並びます。

5分にハリー・ケインがGKミニョレと接触寸前となり、8分にはスタリッジが単独のカウンターで右足シュート。積極的な両チームのエースもさることながら、ジョーダン・アイブのドリブルが危険です。9分のジェラードのFKと、13分にマルコヴィッチの落としをスタリッジが狙ったシーンは、いずれもアイブの仕掛けから。15分、リヴァプールの切れ味鋭いカウンターが発動。スタリッジからマルコヴィッチとつないだ2人だけの速攻から、ドリブルで持ち込んだマルコヴィッチが左足でクロスにフィニッシュ。あっさり先制点を奪います。

1点のビハインドを追いかけるトッテナムは、自陣での不用意なパスミスが多く、再三ピンチを招きます。19分にスタリッジがバックパスを拾ったシーンは、必死に戻ったエリック・ダイアーのスライディングで何とかセーフ。次の1点を奪うのはリヴァプールではないかという空気が、アンフィールドを支配します。

しかし26分、トッテナムが同点ゴール。ここまでライアン・メイソンのミドルぐらいしかゴールに迫るシーンがなかったスパーズ攻撃陣は、ワンチャンスを活かしました。中央で細かくポジションを変えてパスをもらおうとしていたエリクセンにボールが出ると、前線に侵入したラメラが素早く右につなぎ、最後はハリー・ケイン。若きエースの今季プレミアリーグ13点めは、GKの股間をきれいに抜く文句なしの一撃でした。中盤の選手の攻め上がりにつられたレッズ守備陣は、いちばん気をつけないといけない選手をフリーにしてしまいました。

同点となると、イニシアティブは再びリヴァプール。37分にはまたもやアイブがドリブルで中央へ斬り込み、正面にも関わらずGKロリスが弾かなければならなかったほどの強烈なシュート。トッテナムも、スルーパスにハリー・ケインが抜け出すシーンがあったものの、オフサイドの笛。46分、さらに右サイドをアイブが突破すると、グラウンダーのクロスを受けたスタリッジがヒールでシュート!これは惜しくもポストに阻まれ、前半は1-1で終了です。アウェイのトッテナムにとっては、まずまずの折り返しといっていいでしょう。

後半、均衡を破ったのは、52分のダニエル・スタリッジのドリブルでした。右サイドからライアン・メイソンをあっさりかわしたイングランド代表FWは、ダニー・ローズに引っ掛けられて転倒。このPKをジェラードが決めて、レッズ勝ち越しです。すかさず反撃に出るトッテナム。直後にラメラが得意の左足で強烈なミドルを放つと、GKミニョレが指先でビッグセーブ。守りに入ったリヴァプールのリードは、10分と持ちませんでした。61分、ペナルティエリア外、やや左のエリクセンのゾーン」からのFK。シュートをミニョレが弾くと、これをフォローしたハリー・ケインが中に折り返し、デンベレが体で押し込み2-2。67分のスタリッジの抜け出しは、またもぎりぎりでダイアーがカットします。レッズがジェラードを下げてデヤン・ロブレンを投入し、エムレ・ジャンをひとつ前に上げると、スパーズはライアン・メイソンをパウリーニョ。73分、スタリッジに代わって入ったバロテッリは、1ヵ月ぶりのプレミアリーグです。

試合を決めたゴールが生まれたのは、83分。ロジャース監督の采配が的中しました。4分前に投入されたララナが右から縦に抜け出し、ゴール前にグラウンダーを入れると、真ん中でプッシュしたのはバロテッリ!レッズ移籍後のプレミアリーグ初ゴールが決まると、チームメイトは背番号45を囲んで抱き合い、しばらく誰も動きません。彼の苦悩を身近で感じてきた誰もが、この瞬間を待ちわびていたのでしょう。サポーターも大歓声。アンフィールドは最高の盛り上がりでした。

3-2、リヴァプールはトッテナムに5連勝。マルコヴィッチ、スタリッジ、ララナ、ジョーダン・アイブと、3つのゴールを含む決定機の起点はすべて右サイド。トッテナムはフェルトンゲンが散々な出来で、ダニー・ローズともども完全に崩されました。ハリー・ケインとエリクセンという決められる選手が、ここぞというシーンでいい仕事をしただけに、守備の綻びが残念です。プレミアリーグで9試合負けなしのリヴァプール。週末のFAカップは、年明けのパーデュー監督就任以来わずか1敗と好調のクリスタル・パレスですが、今の状態なら順当にベスト8にいけるのではないでしょうか。うれしいでしょうね、バロテッリも、ロジャース監督も。

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“【Liverpool×Tottenham】ついに来たバロテッリ!右サイドを崩したリヴァプールが接戦を制す!” への4件のフィードバック

  1. Macki より:

    更新ご苦労さまです。
    実力が拮抗している両チームだけに打ち合いはある程度覚悟していたゲームでした。
    アイブのサイドからの切り崩しは効果的でしたね。ボールを失わないのが素晴らしいです。
    そして、やっとゴールが生まれたバロテッリには素直に拍手を送りたいです。これで一気に爆発して欲しいですね。潜在能力は高い選手ですから。
    週末のFA Cupも相手はリーグ戦で苦杯を喫したパレスですが今なら行けるでしょう!

  2. 通りすがり より:

    アイブのファーストネームはジョードンですよ
    現地でも結構間違われているみたいです

  3. スパーズ推し より:

    ローズが守備軽いのはいつものことですが
    フェルトンゲンが良くなかったですね
    今期のフェルトンゲン、安定しないな、と
    バロテッリに決められるとは思ってませんでしたがw

    これまでのリバプール戦でのボロクソ具合を考えると、よく頑張ったほうじゃないですかね^^;

  4. 汗かきスター より:

    リバプール、まだまだ改善の余地はありますが、選手交代が当たった点、やっとやっとバロテッリが点をとった点、バロテッリの動きが少しずつ変わってきた点、雰囲気がかなり良くなってきているのではないでしょうか?これからのリバプール、怖いですよ!ロジャース、勝負はこれからだと不敵に笑っているんではないでしょうか?

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