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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【WBA×Chelsea】セスク退場、収穫は若手デビューのみ…チェルシーが今季初の3点差完敗!

既にプレミアリーグ優勝を決めているチェルシーと、13位で残留を果たしたWBA。どこからどう見ても消化試合だけに、モウリーニョ監督はもっと大胆な若手起用をしてくるのかと思いきや、中盤のロフタス=チーク以外はおなじみの顔ぶれ。プレミアリーグ3試合めとなる19歳以外では、1年でスペインに戻るのではないかと噂されている左SBのフィリペ・ルイスのプレイぶりと、右サイドに置かれたロイク・レミーが復帰したジエゴ・コスタとどう連携するのかぐらいしか、新しい興味がありません。モウリーニョ監督、もしかして、ただひたすら勝ちにきてます?チェルシーの活きのいい若手を観たかった私としては、ベンチに入っているナタン・アケ、クリステンセン、イジー・ブラウンが後半から入ってくるのを楽しみに待つしかありません。

開始5分、WBAのマクマナマンが放った右からのシュートをクルトワが足に当てて防ぐと、チェルシーもロフタス=チークとセスクが立て続けにシュート。プレミアリーグ首位クラブがいつもどおりの快勝を遂げるのかと思わせたゲームは、8分にWBAのゴールで動きます。ケーヒルがハードにマークしてこないのを見て、左サイドからの横パスを思い切りよくダイレクトで叩いたのはベラヒーノ。クルトワの左手も及ばないゴール右隅への一撃に、ザ・ホーソンズに集まったサポーターが熱狂します。エースの今季13点めでリードし、俄然動きがよくなったホームチーム。14分、中央からアウトにカーブをかけたマティッチのミドルが枠を外すと、チェルシーは出足のいいWBAの守備に手を焼き、攻めの糸口がつかめません。それでも、25分のカウンターは見事でした。ロングボールを受けたジエゴ・コスタが左を疾走。ニアに入ったラストパスをアザールが左足で狙うもレスコットがブロックし、ボールはクロスバーを越えていきます。

30分、WBAのゴール前でトラブル発生。ジエゴ・コスタとマコーリーが激しくやり合い、レフェリーがゲームを止めると、両チームの選手が集まってきたところにセスク・ファブレガスがボールを蹴り込み一発レッド!激高してセスクをこづいたダレン・フレッチャーや原因となったジエゴ・コスタ、さらにはイヴァノヴィッチにまでイエローが出て、スタジアムは不穏な空気につつまれます。10人となったチェルシーは、若手を試すどころではなくなってしまいました。後半、ロイク・レミーのポジションでイジー・ブラウンがプレミアリーグデビューを果たせば、それでよしとしなければなりません。

35分、チェルシーの右からのFKは意表をついたフィリペ・ルイスの左足。強烈なシュートでしたが、GKマイヒルが冷静にセーブします。37分にアザールが見せたラボーナはマイヒルの正面。直後、WBAは最前線に張っていたクリス・ブラントがフリーで左足を振り抜き、飛び出したクルトワがかろうじて足でクリアするという惜しいシーンがありました。前半はWBAの1-0。ここまで2敗のチェルシーは、ゲームの目的を見出せないままあっけなく敗れてしまうのでしょうか。

セカンドハーフ開始30秒、右からのクロスをドーソンが落とすと、これをゴール前に持ち込んだベラヒーノをテリーが引っかけ、いきなりPK。自らキッカーとなったベラヒーノは、クルトワに触られヒヤリとさせられるものの、ボールは左隅に収まりリードを2点に広げます。55分、細かいパス交換から中央に侵入したロイク・レミーの左足はポストを直撃。ガードナーを投入して引いたWBAの守備網を崩しきれません。69分にゴールを決めたのは、またもWBAでした。ショートコーナーからニアに強烈なミドルを叩き込んだのはブラント。珍しくクルトワが狭いサイドのボールを弾けず、チェルシーは今季3回めの3失点を喫しました。63分、病み上がりのジエゴ・コスタを下げたモウリーニョ監督のカードは、イジー・ブラウンではなくクアドラード。72分、ピッチの脇に登場したナタン・アケに思わず身を乗り出すと、戻ってきたのはロフタス=チークです。モウリーニョ監督、若手枠は1枠ですか!?

73分、マティッチの至近距離からのシュートも決まらず、モウリーニョ監督が三たび動きます。78分、ようやく来ました、ロイク・レミーに代わってイザイア・ブラウンがプレミアリーグデビュー。しかし、ここから先は、両者ともマイボールをまわすだけに終始。チェルシーは、今季初めての3点差敗戦&完封負けです。ホームのサポーターの前で勝利するというモチベーションがあったWBAに対して、プレミアリーグ優勝を決めたチェルシーには2~3点差を獰猛に取り返しにいく動機はなかったのでしょう。

ロフタス=チークは、技術の確かさは見せたものの無難なプレイに終始。ナタン・アケは守備に奮闘したものの、得意のロングフィードを披露する機会はありませんでした。イザイア・ブラウンに足りなかったのは、ボールを呼び込む動き。シュートを満足に打てなかったデビュー戦は、苦さが残るものだったに違いありません。「内容はともかく、若手3人にアウェイ戦の経験を積ませた」のが唯一の収穫。海の向こうでは優勝を決めたバイエルンがブンデスリーガ3連敗となりましたが、チェルシーはスタンフォード・ブリッジの最終戦をどんな試合として位置付けるのでしょうか。相手は降格危機のサンダーランド。中途半端なフォーメーションで臨めば、今夜と同じような結果でシーズンを終えることになると思われますが、それでも次回も若手にチャンスを与えてもらえればと期待します。できれば、ドミニク・ソランケに。(ナタン・アケ 写真著作者/thearcticblues)

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