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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Crystal palace×Arsenai】素晴らしきジルー!アーセナルが逃げ切り、今季プレミアリーグ初勝利

プレミアリーグ開幕から連勝したことがなく、アーセナルにわずか1勝と分が悪いクリスタル・パレスに対して、ウィルシャー以外に大きなケガ人がなく、ベストメンバーのアーセナル。スタメンにはアレクシス・サンチェスが復帰しています。数字とアウェイチームの顔ぶれを見れば、ヴェンゲル監督のチームの快勝と予想したくなるものの、キャバイェ、ボラシエ、パンチュン、ザハが揃う中盤は油断できません。開幕で当たったノリッジを1-3と問題にしなかったパーデュー監督のチームは、優勝候補を迎えて勝ち点3をもぎ取ることができるでしょうか。

試合開始から快調に攻め始めたアーセナルは、開幕戦同様、状態は悪くなさそうです。5分、アレクシス・サンチェスからの縦パスをジルーが裏に流し、ラムジーからジルーが折り返しを受けて狙った攻撃は迫力充分。7分には、キャバイェのシュートをクリアしたアーセナルが見事なカウンターを展開します。カソルラからパスを受けたエジルが左を走り、逆サイドのアレクシス・サンチェスに完璧なスルーパス。これは決まりかと思わず腰を浮かせたものの、アレクシス・サンチェスの1発めはGKに阻まれ、リヴバウンドを丁寧に狙った2発めは、ゴールラインまで戻ったマッカーサーがクリアします。

9分にも、アレクシス・サンチェスは速攻で左から持ち込むものの、シュートをDFに当ててしまい、ガナーズの今季プレミアリーグ最初のゴールはなかなか決まりません。14分、今度はクリスタル・パレスのカウンター。右のボラシエからキャバイェ、左サイドのザハとつながり、ウィッカムを狙った速いグラウンダーはチェフがぎりぎりでキャッチします。

16分、スリリングな展開を制したのはアーセナルでした。中央にいたアレクシス・サンチェスが左のエジルにさばくと、エジルの鋭いクロスはジルーへ。体を倒しながら後ろへ戻るボールを叩いた美しいバイシクルにGKマッカーシーはの右手は届きません。これはいきなり、今シーズンのベストゴールものです。ちなみに、昨季プレミアリーグのリヴァプール戦で、ほぼ同じような態勢からゴールを決めたマンチェスター・ユナイテッドのファン・マタは、クラブの年間ベストゴールに選ばれています。

攻めるガナーズ。しかし今日は、アレクシス・サンチェスの日ではないのかもしれません。右からのシュートを弾かれラムジーがプッシュできなかったシーンと、モンレアルのクロスをフリーでヘディングしたシーンは、昨季の彼なら決めていたでしょう。すると28分、ホームのクリスタル・パレスが追いつきます。左からのクロスをボラシエがトラップし、これを受けたマッカーシーの落としをウォードが見事なダイレクトシュート。左のポストぎりぎりに叩き込まれては、さすがのチェフもなす術はありません。数的優位を活かした見事な同点劇。試合は振り出しに戻りました。36分にもアーセナルが鋭いカウンターを仕掛け、左サイドを走ったエジルが中でフリーだったラムジーに合わせますが、右足アウトに軽く当てたシュートはGKにセーブされ、勝ち越しはなりません。前半は1-1。チャンスの数は圧倒的にガナーズですが、フィニッシュが決まりません。後半、先にやられると初戦と同じような苦しい終盤を過ごすことになるでしょう。

セカンドハーフのピッチに、ボラシエがいません。おそらくケガだと思われますが、クリスタル・パレスにとっては痛い攻撃力ダウンです。ところが開始早々、ザハのクロスにウィッカムが飛び込み、シュートがポストを直撃。命拾いしたアーセナルは、カソルラを中心にポゼッションを強め、再度攻勢を取り戻します。55分、信じられないプレイを観ました。ベジェリンがファーサイドめがけてふわりと上げたクロスに、その身長からはありえない高い打点でヘディングシュートを放ったのはアレクシス・サンチェス!デラニーの必死のクリアは及ばずオウンゴールとなりましたが、アーセナルが待望の勝ち越しゴールです。そろそろ、攻撃のリズムを止めがちなラムジーは諦めてもいいのではないでしょうか。1点リードでシュアなカウンターが効きそうなこの場面には、チェンバレンのほうが機能しそうです。

63分、ヴェンゲル監督の選択は、イエローをもらいながらきわどいチェックを続けていたコクランを下げてのチャンバレン投入でした。さらにその10分後には、サンチェスがお役御免でアルテタが入り、中盤に空きがちだったスペースをカバーします。おお、きました、82分、エジルをギブス。ヴェンゲル監督謹製「二段重ね弁当」で、左にモンレアル&ギブスとSBを2枚置くのは、このまま試合を畳みましょうというサインです。ザハをイ・チョンヨンに代えたクリスタル・パレスには、セットプレーしか活路がありません。87分、ペナルティエリア左でフリーになりかけたイ・チョンヨンは切り返しを入れてしまい、アルテタがカット。直後のCKからのウォードのヘディングはチェフががっちりキャッチします。

ガナーズはこの後、カソルラとチェンバレンがノーマークでシュートを放つシーンがあったものの、いずれもGKマッカーシーが体に当ててゴールならず。1-2のままタイムアップとなり、アーセナルが今季プレミアリーグ初勝利を決めました。決定機の数からいえばアウェイチームの勝ち点3は順当な結果ですが、アーセナルがもっと早く勝負をつけるべきゲームだったと思います。アレクシス・サンチェスは慎重にいき過ぎ、ラムジーのパスやシュートにはタイミング遅れが目立ちました。それにしても、さすがですね、ジルー。先制ゴールは完璧、安定したポストプレーは名人芸です。いろいろありながらも、アーセナルにとっていちばん大事だったのは、初戦のショックを引きずらないこと。この勝利で、次のリヴァプール戦は落ち着いて戦えるのではないでしょうか。

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“【Crystal palace×Arsenai】素晴らしきジルー!アーセナルが逃げ切り、今季プレミアリーグ初勝利” への5件のフィードバック

  1. a より:

    コクランが前半終了間際に2枚目をもらって退場していたら、面白かったのに……ぐぬぬ、おのれ審判←

  2. サッカー小僧! より:

    更新お疲れ様です。

    覚悟はしていたもののしんどい試合でしたが、今季初勝利、アウェーで勝ち点3取れたのは非常に大きいですね。
    あえて、サンチェスを起用してきたのは、彼に対する絶対的な信頼度の高さが感じられました。
    ただ、課題も多いですね、まず、ラムジーのプレーが中途半端、以前からですが、守備の意識が低すぎます。
    チェンバレンもそうですが、もっと守備面での改善をさせないと、そのうち痛い目に合うと思いますし、
    現に守備陣、特にコクランへの負担も増大しているがゆえに、きわどいプレーを強いられているように感じました。

    それから、やはりあと1枚、コクランの代わりに慣れる選手がほしいですね、退場の危険があったコクランを
    下げるのは納得ですし、アルテタを入れるのも納得ですが、どちらか1枚欠くと、守備を固めるためのカードは
    皆無です、ベンゼマのアーセナル移籍は決まっている!なんて噂も目にしましたが(信頼度はともかく)、
    それよりも、まずはDMFだろ!と突っ込みを入れざるを得ないような試合内容だった、と思います。
    フラミニ出すからには、さすがに入れると思いますが、ただ、誰を狙っているのやら、さっぱりわからないですね…。
    レアルで事実上戦力外扱いになっているボランチのどちらかでしょうか?(特に根拠はありませんが…)。

  3. 実はグーナー より:

    運よく勝てたという印象
    ホントに危なっかしい
    DMFの補強は必須だ

  4. 新参 より:

    アルテタがなかなか良かったですね。他の方も言っているようにコクランの競争相手(自分もソングを復帰させればなあって思ってます)を補強することを期待しつつ、いざとなればベテランの奮起に期待したいと思います。

  5. しん より:

    攻撃面でエジルが消え気味だったのも気になりますが、ラムジーが調子に乗って攻め上がりすぎなのがもっと気になりますね。ラムジーの一時期の得点力も最近は影をひそめてますし余計に、、
    ラムジーの代わりにウォルコットなんかも試してほしいですけど、ないですよね、、

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