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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

白旗寸前…プレミアリーグ2015-16シーズン優勝クラブ予想・移籍市場終了バージョン

8月の頭に、「開幕直前!プレミアリーグ2015-16シーズン優勝クラブ予想&注目選手ピックアップ」という記事を書かせていただいたのですが、「トランスファーマーケットが閉まってからもう一度、予想させてください。戦力が確定しないと…」という毎年恒例の泣き言とセットで「アーセナル優勝」とさせていただきました。9月1日にマーケットが締め切りとなり、いざ、各クラブの顔ぶれと状態を眺めてみると…。うーん、すみません。今となっては、マンチェスター・シティの5位予想でそのまま走るのは、あまりにも無謀です。デブライネやスターリングもさることながら、マン・シティが8月に行った最大のポジティブな強化は「ペジェグリーニ監督契約延長」「オタメンディ獲得」なのではないかと思います。

プレミアリーグ3年めとなるペジェグリーニ監督は、この夏クラブとの契約を握り直し、2017年6月まで指揮を執ることになりました。「来季はグアルディオラ監督」と報道されるなど、不穏だったクラブが現状路線を継続すると明らかにしたことは、選手から雑音を遠ざける非常にいい「強化」だったのではないかと思います。今季無冠あるいはチャンピオンズリーグ惨敗など、結果が出なければ解任もありえるのでしょうが、それはファン・ハール監督やロジャース監督も同じです。開幕から4戦、コンパニとマンガラが安定した守りを見せているなか、彼らのどちらかが欠ければオタメンディがしっかり穴を埋めてくれるでしょう。

懸念があるとすれば「アグエロとコラロフの不在時にクオリティを落とさず戦えるか」「デブライネがフィットするか」「毎年どこかで陥る”スランプをこじらせるクセ”が治るか」ぐらいでしょう。近年負傷が多く、調子を落としがちだったコンパニがいなくてもOKという補強をされては、付け入るスキがありません。というわけで、忸怩たる思いはありながら、手のひらを返してマンチェスター・シティ優勝予想です。ガナーズサポーターのみなさま、申し訳ありませんが、補強がチェフだけでは踏ん張りきれませんでした。

【プレミアリーグ2015-16シーズン予想順位・移籍市場終了バージョン】
1位/マンチェスター・シティ
2位/アーセナル
3位/マンチェスター・ユナイテッド
4位/チェルシー
5位/リヴァプール

とはいえ、ヴェンゲル監督のチームにも前向きになれる要素がいくつかあると思っております。チェフ獲得は、いくつかの接戦を勝ち点3に導く効果的な補強であることは間違いありません。英語力の問題もあり、出場機会が少なかったガブリエウは今季こそはプレミアリーグにフィットするでしょう。昨夏実施したメディカルスタッフ強化の効果が今シーズンは最初から期待でき、筋肉系のケガ人の数は少なくなるはずです。2014-15シーズンは骨折に見舞われ、プレミアリーグ27試合出場14ゴールに終わったジルーは、コンスタントに活躍できれば20ゴールを狙えるストライカーだと思います。

コクランがいないときは、「いつかのアルテタとラムジー」、あるいはもっと攻撃的にカソルラとラムジーを堂々と並べてはいかがでしょうか。サポーターのみなさんは、以前の守備の不安を思い出して眉をひそめるかもしれませんが、このフォーメーションのときも決して弱かったわけではなく、2013-14シーズンは首位の期間がいちばん長いチームだったのですから。守備力のダウンを攻撃力の強化で覆い隠すというのもひとつのアプローチです。ウォルコット、ウィルシャー、ラムジーの使い方さえ間違えなければ、アーセナルは総合力ではTOP3に入るチームだと確信しています。

マンチェスター・ユナイテッドは、点を獲れるようになるまでに時間がかかるでしょう。ファン・ハール監督は、計算できる前線の選手を放出し過ぎたのではないでしょうか。マタがいなくなれば、連携がこなれていない前半戦はデパイ、バレンシア、ルーニー、マルシアルらの個人技とフェライニの頭で打開するしかなくなり、一気に単調になりそうです。チェルシーは「昨シーズンのチームに戻せれば2位」なのですが、優勝を果たしたメンバーの何人かは心身ともにコンディションが悪く、とりわけSBとセントラルMFが機能しなかった際にオプションが少ないのが気になります。ペドロ・ロドリゲス獲得は非常にいいと思うものの、後ろについては満足のいく補強ができなかったのではないでしょうか。イヴァノヴィッチやセスクの不調が長引けば、モウリーニョ監督が語る「他国のリーグならゲームオーバー」という状態は、クリスマスを前にして「プレミアリーグでもさすがに終了」になりかねません。

リヴァプールは、ロジャース監督の切り盛り次第。戦力は充分に揃っています。2年連続でフォーメーションを試行錯誤して時間を浪費するわけにはいきません。トッテナムは、前線の補強がソン・フンミンとヌジエだけでは厳しいでしょう。ハリー・ケインとエリクセンが長期で抜ければ、エヴァートン、クリスタル・パレス、サウサンプトン、ストークあたりにヨーロッパリーグ出場権をさらわれる可能性すらあります。いちばん脅威なのは、最高の補強で攻撃力が高まったクリスタル・パレス。キャバイェとサコはデンジャラスです。2011-12シーズンのプレミアリーグでニューカッスルを5位に導いたパーデュー監督にあれだけの戦力を預ければ、同じ順位で今季を終えても不思議はありません。マンチェスター・ユナイテッドが彼らにウィルフリード・ザハを差し上げたのは、非常に残念なことだったようです。

以上、駆け足ではありますが、今季プレミアリーグにおける最終の順位予想です。ちなみに、元アーセナルの評論家ポール・マーソン氏の予想は、1位マン・シティ、2位チェルシー、3位アーセナル、そして何と5位にクリスタル・パレス!レッズが6位で、トッテナムはスウォンジーの下で8位でした。パーデュー監督、やっぱり不気味です。

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“白旗寸前…プレミアリーグ2015-16シーズン優勝クラブ予想・移籍市場終了バージョン” への11件のフィードバック

  1. まんゆオタワロタ より:

    2chに晒されてるぞ良かったな ^ ^

    シティを5位予想しといて補強したら優勝候補(キリッ
    すか ^^; 見る目ないっすね
    まんゆサポの時点でシティアンチなの確定だもんな
    今シーズンシティが優勝したら謝罪記事ヨロシク^^

  2. Macki より:

    更新ご苦労様です。
    わたすも開幕前はガナーズは行けるだろうと思っていた派でした。が、いざ始まってみると、、、分からないものですね、、、。チェルシーがここまで苦戦するとは。
    パレスは何とも侮れないチームですね。前線でハードワークする選手が多く、相手チームのDFラインを混乱させるイメージが多いんですよね。特にシーズン大詰めに当たりたくないチームの一つです。

  3. シティズン より:

    同じシティファンとして二つ上の人と同じくくりにはして欲しくないですね
    確かにシティスレでこのブログの話題は出てますが 特に気にする必要はないと思いますよ
    まぁそれでもユナイテッドがチェルシーより上になるとは考えづらいですし リバプールがトッテナムより上も厳しいような…
    クリスマス前にどうなっているか楽しみですね

  4. グローリーグローリー より:

    謝罪って‥んなアホな。
    補強によって戦力が変わって、それによって予想が変わってもなんら不思議じゃない。

    —–
    シティー以外のCL組はそれぞれ大きな不安要素を抱えている印象ですね。チェルシーは開幕早々テリーが急激に劣化しモウも3年目のジンクスだかなんだに苦しんでますよね。チーム全体の士気も下がってます。アーセナルは補強云々よりも彼ら特有の勝負に対する甘さが開幕から散見されます。このままだと例年通りのアップダウンの激しいシーズンに終始しそうです。ユナイテッドは前も後ろも大崩れの兆候ありです。3チームの中で一番深刻だと思います。

  5. makoto より:

    元よりガナーズの優勝はないでしょう。

    まず変わらないヴェンゲルの戦術によって攻略され易くなってる点。現にハマーズやパレス、リヴァプール戦でそれを露呈しています。

    それと結果論ですがウィークポイントに補強しなかった点。ジルーはワールドクラスなのか、コクランはまともにフルシーズン戦い抜いた事が無いのに信用し過ぎでは、コシエルニが怪我したらどうするのか。

    お金はあると吹聴しながら補強しなかったのは、今のチームに自信があるのか知りませんが今の状況を見るととてもプレミアの優勝争いやCLでの躍進は望めません。

    今シーズンは他チームも再建中であったり不調やマンネリが漂ってるチームがありガナーズにとってはチャンスでしたが、CL出場権内が関の山でしょうね。

    あとシティの躍進は予想してませんでした。ただ彼らはFFPをクリアし、優勝したいというメッセージを補強という行動に直結させてるんですよね。こういう企業努力をガナーズにはして欲しいです。

    —–
    まんゆオタワロタさん>
    今までの記事読んでいただいたらわかると思いますが、マンチェスター・シティアンチではないですよ。この夏は、いい補強をしたと思います。

    Mackiさん>
    ガナーズは、それでもいいところまでいくと思います。クリスタル・パレスは怖いですね。キャバイェはやるとは思っていましたが、マッカーシーやサコもいいと思います。

    シティズンさん>
    ありがとうございます。マンチェスター・ユナイテッドがチェルシーより上はギャンブルだと思いますが(悩みました)、リヴァプールとトッテナムはリヴァプール上は充分あると思います。

    プレミアリーグ大好き!さん>
    ありがとうございます。趣味の予想ですので、ご容赦いただければと思います。私が当たっても、いばるわけでもどなたかに謝罪していただくわけでもありませんし。

    グローリーグローリーさん>
    そうですね。補強によって、いちばんリスクをつぶせたのがマンチェスター・シティという認識です。

    ヤヤ・トゥーレさん>
    アーセナルの最初の数試合は、アレクシス・サンチェスをはじめ数人のコンディションが上がっていないことにも理由があったのではないかと思っています。リヴァプール戦の後半は、ゴールこそなかったものの彼ららしい攻撃を見せてくれており、精度がもう一段上がれば強いのではないかと思います。マンチェスター・シティはいい入りでしたね。私も、プレシーズンに低調なゲームがあったので、最初は苦労するのではないかと思っておりました。

  6. デリック より:

    いやぁ、がっくりしました。
    さすがにチェフだけとは思いませんでした。
    それでもまだ二位に評価してくださりありがとうございます笑
    シティーが去年とは見違える出来ですね。
    スターリングが意外にフィットしましたし、デブルイネがダメでも強いでしょうね。
    シティの独走にならないように頑張ってもらいたいものです。
    なんか嫌な人が嫌味コメントしてますが、大人な対応さすがです笑

  7. エジルのパス より:

    リバポ好きやなぁ
    だからあいつら古豪だし
    今年も6位だよ、目を覚ませ

    —–
    シティやユナイテッド、レッズなどの他のチームの戦力が補強によって上積みされている現状があるのでアーセナルの現状維持+チェフでは、やはり納得できないのが本音です。

    しかしアーセナルあるあるで、シーズン中の選手の覚醒(昨季ペジェリン、コクラン)みたいなミラクルを上手くブレンドできたら…

  8. 名無し より:

    リバプールが6位なのは納得ですが、5位に来るクラブが全く想像つかないんですがどこになると思われますか?

  9. サージェントペパーズ より:

    なんだか煽るようなコメントがあり非常に残念ですね。反論する方が簡単なのに、なぜ偉そうな言葉遣いをするのかが理解できません。悪意を感じさせず、自分の意見をしっかりと述べられている管理人様にもっと敬意を払うべきです。一言、二言の乱暴な言葉で言い返すのではなく、同等にしっかりと理由を述べてほしいですね。
    管理人様は大人な方なので、気にしてはいないのかも知れませんが、私は非常に腹が立ち、悲しい気分になりました。

    管理人様。いつも更新お疲れ様です。どこのサポーターも関係なくプレミアリーグの魅力が伝わるこのブログが大好きです。これからも更新を楽しみにしております。

  10. ペドロ より:

    ここまでの内容を見ればシティ優勝濃厚にみえますね。デブライネはそんな金額出して今年必要?って気もするぐらいですし、まだシルバには及ばない。ポジション争いが嫌でチェルシーを出て行った(守備でこれ以上走れ無いと言ったようで)と認識してますが、走ら無いならスタメンは無理でしょう。そしたらまたチェルシー時代の様にコンディションとモチベーションが上がら無いかなぁ。しかし仰る通りオタメンディーが一番でかいかなと。2位〜4位はユナイテッド、アーセナル、チェルシーが僅差で入れ替わりそう。リバプールは微妙な感じがします。去年みたいにシティに勝てるけど取りこぼしが多くなりそうで。エバートン意外と良さそうだなぁ〜。

  11. makoto より:

    デリックさん>
    ありがとうございます。ダヴィド・シルヴァがスターリングをうまく使ってますね。シルヴァを欠いたゲームで、デブライネ、ヤヤ・トゥレ、デルフらをどう使うのか興味があります。

    プレミアリーグ大好き!さん>
    うまくチームがまとめられなければ6位以下に落ちる可能性もありますが、戦力的には、リヴァプールがトッテナムの上をいっても全然不思議ではないと思います。

    エジルのパスさん>
    「アーセナルあるある」、楽しみでもありますね。前半戦では「ついにきたジョエル・キャンベル」、後半戦は「やっぱりロシツキ」「まさかのビエリク」あたりでどうでしょうか。

    名無しさん>
    トッテナムということなんでしょうかね。

    サージェントペパーズさん>
    ありがとうございます。こういった声をいただけるのが、毎日コンスタントに記事をUPする原動力です。あくまでも予想であって、どこかのクラブを弱いと断じているように受け取られないよう、気を使って書いているなかでの乱暴なコメントは、やはり痛みますので。

    ペドロさん>
    デブライネは、あれだけの高額なので初年度から力を発揮してほしいのは確かですが、いずれダヴィド・シルヴァの後を継ぐ存在として獲ったのでしょう。いいときとそうでないときの差が大きいレッズは、ウェストハム戦のような失敗ゲームをどれだけ減らせるかですね。エヴァートンは、私もマークしています。今季はELがないので、マルティネス監督もやりくりがしやすいでしょう。

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